本当に速い Domain Name System サーバとは?
下の記事を中心として、Google のパブリック DNS サービスなどの「特定の DNS サーバ」を設定することが流行していますが──、
- Googleの無料パブリックDNSサービス「Google Public DNS」を使ってネットのアクセス速度を上昇させる方法 – GIGAZINE
- 「8.8.8.8,8.8.4.4」より速い「129.250.35.250」: 小粋空間
「あなたの環境で」本当に速い DNS サーバを設定したければ、以下の手順を おすすめします。
- 「DNS Benchmark」で応答速度を計測して、
- 「DNS Nameserver Spoofability Test 」で安全性を確認する
「DNS Benchmark」は Windows のみ動作するツールですが、Google 製の「namebench」なら Mac OS X や Windows・UNIX などでも動くようです。
namebench – Open-source DNS Benchmark Utility – Google Project Hosting
では、詳しい手順を書いていきますね──。
DNS Benchmark で測定
まずは下のページから「DNS ベンチマーク」を入手して、インストールしましょう。
GRC’s | DNS Nameserver Performance Benchmark
そのあとで、「DNS ベンチマーク」をインストールしたフォルダを開いてください。「DNSBench.ini」というファイルがあるはずなので、そこへ測定したい DNS サーバの情報を追記します。
あとはプログラムを起動して、[Nameservers] タブを開き、[Run Benchmark] ボタンを押して、しばらく待ちましょう。──けっこう待たされるので、みんな大好き Amazon.co.jp で お買い物でもどうぞ!
項目の並べ替え
ベンチマーク・テストが終わったあとで、グラフの上で右クリックすると、各種のメニューが表示されます。
[Sort by (Cached / Unchached) Performance] のどちらかを選ぶと、DNS 情報がキャッシュされた / されていない場合の速度順に並べ替えられる。
自分の環境では、Google のパブリック DNS は、キャッシュされていた場合は「まあまあ高速」ですが、キャッシュがないと「なめくじが牛歩戦術を始めたように遅い」という結果でした。使え、ぬ!
おすすめの設定
自分のお勧めは、下の設定です。
- プライマリ: Cached が(最)高速で、Unchached も極端に遅くない
- セカンダリ: Unchached が(最)高速で、Cached も悪くない
DNS サーバの設定方法は、「小粋空間」さんの記事が分かりやすいですね!
「8.8.8.8,8.8.4.4」より速い「129.250.35.250」: 小粋空間
「DNS ベンチマーク」を開いたままで、次に進みましょう。その意味は、すぐに分かります。
DNS Nameserver Spoofability Test で確認
さて、DNS サーバを設定し終わったら、すかさず下のページを開いて──、
GRC | DNS Nameserver Spoofability Test
──ページ下のボタンを押しましょう!
かなり待たされたあとで、コンピュータに設定した DNS サーバが安全かどうか、設定した DNS の数だけ(じつは、Windows には DNS を 3 つ以上 設定できる)テストした結果が表示されます。
エクセレントだけを選ぶ
いろいろ書いてありますが、見方は簡単で、
Excellent 以外はダメ!
1 つでも Excellent 以外の結果があれば、ほかのサーバと取り換えましょう。この時に「DNS ベンチマーク」を閉じていると、またベンチマーク・テストからやり直しです!
おわりに
さて、ここまでやって得られるモノは、何でしょうか?
──もちろん、「高速・安全な DNS サーバ」です。
しかし、インターネットを快適に利用するために必要なモノの中で、DNS サーバの応答速度など、ごくわずかの影響しかありません。
回線の速度やブラウザの設定のほうが重要だし、そもそも「にんげんさま」が応答する速度で相殺される。
だから、ISP から提供された DNS サーバが安全であれば、そのまま使ったほうが良いんじゃないかなぁ──と思いました。
自分は どうかというと──、速度マニアなので、数週間に一回は DNS のベンチマーク・テストをしていますよ! 当然じゃないですか!
「速い」は正義。