『バクマン。』 175 ページ 「発売日と前夜」 (週刊少年ジャンプ 2012 年 20 号)
いつものようにカヤが出てくる場面に大注目しました! 今回のカヤは とくにキラキラと輝いていて、「カヤが幸せな姿を見守り隊」の特攻隊長としては感激です。
「初耳だわよ
」というカヤの口調も おもしろかった! そのうち「──だわさ」が口癖に なって、ひらひらスカートで少年たちを指導し始めそうです(『HUNTER×HUNTER』ネタ)。
カヤは動作が妙に若々しいかと思えば、ときどき口調がオバチャンみたいになってしまう。──それこそ、まさに女子高校生みたいな感じですね!
あと 80 年くらいは同じように生きて欲しい。
ユリタン 引き出物は
日本全国に婚約が知られたサイコーと亜豆ですが、いまだに結婚式などの用意をしておらず、さきに新居をきめてしまいました。順番が逆!
一方で平丸一也と蒼樹紅(青木優梨子)は、着々と結婚式の準備を進めていました。そう言えば蒼樹は、「平丸優梨子」に なるのか……。可憐なイメージが壊れていくような気がする。
独特な感性で人気を得た作家にしては、平丸一也はベタな引き出物を選んでいます。ハタから見ると微笑ましいけれど、結婚式に出席した人は「(苦笑)」するしか ありませんね。
平丸なら式の様子を写真や動画に収めて、参加者や親類一同に配るに違いない!
当たり前のように吉田氏が登場して笑えます。彼のストーカぶりも磨きが掛かってきましたね。
新婚旅行への同伴は、以前であれば平丸のほうから吉田にお願いしそうでした。彼も成長したもんだ!でも、困ったことがあるたびに、平丸は吉田に電話すると見た!
このマンガが『美味しんぼ』であれば、間違いなく平丸とサイコーは「合同結婚式」に なるはずです。ついでに新婚旅行も 2 組で同じ場所へ行って、すべて「吉田プロデュース」になる。
そのほうが幸せになれそうだなぁ……。
いろんな部分がひと皮も ふた皮も ムケてる
感じの静河流です。初登場の印象から 1,800 度くらい変わりましたね。一部の層へサービスしすぎ!
亜城木夢叶は「めっちゃ明るい ゆかいなジャンル
」に挑戦して失敗した(『走れ! 大発タント』)けれど、静河なら本当に化けそうです。どんな作品になるのか予想すると──。
現実世界の「ジャンプ」では、最近になってラブコメものが増えてきました。ラブコメ要素を強くする長期連載中の作品も あります。
多くの少年たちにとっては「恋愛」とは「未知の世界」であり、成人男性にとっても「ラブコメで描かれる恋愛」は「永遠に たどり着けない楽園」だと思い知っている。
ラブがコメっているマンガの需要は、まだまだ伸び続けるはずです! 自分も大好きだ!
──ということで、静河流が次回に挑戦するジャンルは、ズバリ! ──「探偵物」ですかねー(「ジャンプ」で大当たりしたことがない)。
いよいよ アニメ明日ね
最近は展開が ゆるやかだったけれど、また激流に入りました! ナイアガラの滝が干上がるくらい時間が流れていく。
おそらく何回もアニメの打ち合わせをして、亜城木とスタッフとの意見が衝突したり──という場面も あったはずです。また、亜豆美保が声を収録する際にも、同じように ぶつかり合いがあったと想像する(あの意地っ張りの亜豆だし)。
それらを全部カット! してしまいました。
意外と予想どおりの展開が続く本作品ですが、ちょっと目を離すと「亜豆が 3 人目の お子さまを出産」なんて話になっていないか、他の意味で ドキドキ
ですよ!
だから明日 アシさん休みに
いよいよサイコーが亜豆にプロポーズする……!
「重みが違う
」というシュージンの解説が分かりやすかった。本人の前で「いかに重い想いで恋人のことを考えているか」を説明するなんて、照れくさすぎますけどね!
サイコーと亜豆の恋愛は、あたかも「○○絵巻」とか「□□物語」に書かれている大昔の恋愛みたいです。彼らなら携帯電話なんて なくても、「伝書鳩」や「矢文」で十分だったかもしれません。
真城最高 一世一代の日
サイコーとカヤは あまりにも近すぎるから、まるで「血の繋がっていない きょうだい」みたいです。それでいて、親族以上に心が通じている。
この 2 人の関係は、自分の目にはスリリングに見えます。まったくサイコーは意識していないけれど──、
カヤのほうは かなり意識している。
考えてみれば男女と言えども友だち同士の握手なんて普通のことなのに、「人妻の手 握る気?
」「しかも親友の…
」なんてドキドキしています。カヤさん、ときめきすぎ!
おそらくシュージンが この場にいなかったら、カヤの ほうから抱きついていたのでは──と思わせる場面でした。もちろん性的な意味ではなく、欧米的な「あいさつ」として──だけかなぁ……。
香耶ちゃんが つけてくれた
サイコーとカヤが握手する場面は、なんだか「永久(とわ)の別れ」みたいで切なかった。実際には「これからも よろしく」という意味合いが込められているのに、不安が広がる描写です。
以前に『バクマン。』と七夕の伝説をこじつけたことがあって、なんとなくサイコーと亜豆は異世界の住人に見えたりします。
バクマン。 #171-4 「マイクと台本」 水鳥と書き込み | 亜細亜ノ蛾
時々サイコーって、どこか「宇宙から やって来た」みたいな ところがありますからね(そうか?)。ちょうど今週号で『ST&RS』が(ネタバレ自粛)したから、一緒にサイコーも──とか想像してしまいました。
「亜城木夢叶」というペンネームを考えたことで、こんなにもサイコーから感謝されるなんて、カヤはビックリしたでしょう。
──なぜなら、最初は「亜城夢叶」とシュージン(高木)の字が入っていなかったり、サイコーも「ベタっていうか 恥ずい
」なんて言っていましたからね!
バクマン。 #15-3 「送信と返信」 見吉の命名と服部の自信 | 亜細亜ノ蛾
この場面で描かれている 3 人は、その時の使い回しではなく、描き下ろされています。つまりは、思い出が美化されている。
「過去と他人は変えられない」と よく聞くけれど、こうやって過去の記憶は良くも悪くもなるのです。どうせなら、すべての思い出を美しく しまっておきましょう。