『アベンジャーズ』 (Marvel's The Avengers)
頭カラッポの方が 夢詰め込める映画です!
マーベル・コミックに登場するヒーローたちが、アメリカン・コミックス(アメコミ)から映画の世界へ飛び出しました! (3D 的な意味でも)
「アイアンマンとソーが戦ったら どちらが強い?」とか「キャプテン・アメリカの盾はソーのムジョルニア(ハンマー)も防げるのか?」といったファンなら一度は考える想像が映像で観られます!
本編が終わったあとのエンディングも楽しめました! 各ヒーローの武器や装備をアップで撮影した(おそらく)CG です。「キャプテンの盾は、傷だらけなのに塗装が はがれなくて不思議だなー」とか思った。
スタッフロールのあとには、「アメコミのファン以外はポカーン」な映像が流れました(いつものこと)。今回は無意味で笑える一場面です。でも、フィル・コールソン(クラーク・グレッグ)が出てきて欲しかったな……。
さて、英雄たちを強い順に並べた結果が こちらです! かなり「オレオレ判断」が入っているけれど、大きくは違っていない、はず。
ハルク > ソー >>> アイアンマン >>> ロキ >>> (人類には越えられないカベ) >>> キャプテン・アメリカ > ブラック・ウィドウ >>> ホークアイ
追記: 新作のランキングも ご覧ください!
Reviewer: あじもす @asiamoth,
各ヒーローの強さ
雷神・ソー(クリス・ヘムズワース)の強さが目立ちました! ハルクとも互角以上に戦っていたし、雷の能力と飛行能力しだいでは上に立てそうです。ただし、さすがに『ダライアス』に出てきそうなチタウリの飛行船を素手で止めるという芸当はムリだと思う。
ロキくん(トム・ヒドルストン)は──、ひたすらに「硬い」だけが取り得でしたね。硬い上にツノがあるからカブト虫みたい。カブト虫からツノと甲羅を取ったら──、G そっくりだよな……。まさに G なみの しつこさを誇るロキでした!
トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)の「アイアンマン」も強かった! 素手でアーマーを壊したソーを格上にしましたが、各種の兵器を駆使するとアイアンマンも善戦できるでしょう。
──てか、ウォーマシンを大量に投入すれば ほかのヒーローは不要なのでは……(この作品を根本から否定)。
ブルース・バナー(マーク・ラファロ)の変身した「ハルク」が何と言っても最強でした! 「飛行できない」という欠点も市街地では苦になりません。神様 2 人も殴り飛ばす! とくに無意味なところでソーを殴った時は笑ったし、ロキは「やめてあげて!」と叫びたくなった。
神様であるソーでさえビビりまくっていた「高度 10,000 メートルからのアイ・キャン(・ノット)・フライ」も、ハルク師匠は「目を開けて」余裕で落下です。かすり傷 1 つなく寝起きでパンツ履いてた。
さらに、ブルースが持つ「秘密」も明かされてしまうと、弱点らしい弱点も皆無です。強すぎるだろ……。
下位の人間トリオは「一発でも食らったら終わり」・「空を飛べない」という弱点がある上に、ホークアイ先輩は「矢が切れたら退場」という素晴らしい高性能ぶりです! 劇中に何度「敵の銃を奪えよ!」と思ったことか……。
「ブラック・ウィドウ」ことナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)と、「ホークアイ」であるクリント・バートン(ジェレミー・レナー)は、どちらが強いのか。その答えは簡単です。
鉄柱に足をはさまれて(足首骨折!?)、ハルクに殴り飛ばされた(全身打撲!?)──直後のナターシャは、バートンに勝っていましたからね。両手・両足を拘束(ごくり……)された状態でも、彼女は平然と「仕事」をして格好良かった!
ブラック・ウィドウを主人公にした映画が作られても不思議ではありませんね。ウィルスで発生したゾンビと戦ったりして(それ、違う作品!)。あるいは、下のようなイメージとか(コラー!)。
The Billy Files: Photo : 原作コミックに忠実なブラック・ウィドウ
最強は過去の人?
「キャプテン・アメリカ」ことスティーヴ・ロジャース(クリス・エヴァンス)の体は ほぼ無防備で、盾の防御力だけが すごい。映画『キャプテン・アメリカ』で彼が無傷だったのは、運が良いだけです。今回の映画で証明されましたね。
そんなキャプテンが、神様や怪物たちに命令していて、しかも全員がおとなしく従っていて驚きました(アイアンマンの分析のほうが上のはず)。なぜなら、彼はキャプテン・アメリカだからだ! ──という説得力のなさが最高!
──以上を考えると、「撃たれた人間は消滅する」という神様もビックリなレーザ砲を作り出したアーニム・ゾラ博士が宇宙史上最強です!(趣旨が変わってる)
衝突と協力
トニー・スタークは、あいかわらず性格が最悪でしたね! だが、それがいい! スティーヴ・ロジャースは優等生タイプだから、アイアンマンと意見が ぶつかり合って当然です。
ところが いざ危機が迫ると、アイアンマンとキャプテン・アメリカは むしろ名コンビのように協力し合う。この演出はベタながら、感動しました。やっぱエエなぁ、ベッタベタで!
そもそも、トニーは出会った全員にケンカを売っている(女性を除く)。怒ると怪物・ハルクになるバナーへ ちょっかいを出した時は、なぜか自分まで緊張しました。現場にいたら もっと恐かっただろうな……。
無粋なツッコミ
ヒーローたち全員の活躍を見せる必要があるため、ストーリィが複雑に なりそうな作品です。しかし、意外にもシンプルな構成で分かりやすかった!
ただ、細かい疑問も多い。
ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)は善人には見えないけれど、どこまでの悪党なのか──。これは疑問と言うよりも、シリーズ全体のテーマにも関わってきそうです。「正義が勝つのか、勝つから正義か?」みたいな感じ。
「けっきょく最後はヒーローよりも■■■でドカーン!」という──じつに「アメリカらしい正義」には苦笑しました。もうちょっと こう、「みんなの力を合わせて『元気玉』てきな何かでドン!!!!」にしろよ……。
ロキくんはボスなのに、ザコみたいに車の荷台で追っ手を迎え撃っていた──ことは、彼の器にはピッタリだから良いとして──(いいの?)。
S.H.I.E.L.D.(シールド)にロキが わざと捕まった理由は、サッパリ分かりません。「仲間割れをさせるため」と「『彼』を怒らせるため」らしく、結果的に「計画通り!」な顔をロキは していたけれど、ほぼ偶然でした。
ロキが もらった杖の効果も分かりにくい。てっきり、あの杖に「ヒーローたちを怒らせる効果」が あるのかと思ったら、逆に「不平・不満を吸収する」とのこと。そんなん、一般家庭の夫婦の近くにでも置いておけよ!
一番の疑問は、シールドの空母が空を飛ぶ理由です。わざわざ飛んだせいで、ヒーローや乗組員が危機に落ち入りました。ヘタをしたら全滅していたかも──ロキを含めて。
いちおうは「奪われたコズミック・キューブ(四次元キューブ)を探すために飛んだ」のだけれど、ステルス機能を付けた戦闘機を何台か飛ばしたほうが早い。
おわりに
「日本よ、これが映画だ。
」というキャッチ・コピーに過剰反応している人をウェブ上で見かけましたが──、これ、日本の配給会社が勝手に考えた言葉ですからね! ちょっと、恥ずかしいよ……。
お尻プリプリのナターシャ・ロマノフが言う「借りがある(キリッ」って、128% 「アイ・ラブ・ユー」の意味ですよね!(え?) その相手は──そう、クリント・バートンとロキでした。
小物っぷり・髪型・王子という設定から、ロキは『ドラゴンボール』のベジータと印象が重なります(クリントはクリリン?)。檻に閉じ込められたベジータ──もといロキは、なんだか寂しそうだった……。
ということは、ブルマ──もといナターシャと!?