『HUNTER×HUNTER』 No.358 「前夜」
前回までの大量殺害や死闘から一変して祭りです!
もしも現実世界に「未知なる新大陸へ旅立つ日」が来たら、きっと こまかいことを抜きにして祝いたくなるはず。本作品の第一話みたいな冒険へのワクワク感を思い出しました。
ここぞとばかりに国王の「偉大さ」を誇示しています。
カキン王国のナスビー・ホイコーロは、最初は「形ばかりのハリボテ国王」かと思われていました。ビヨンド・ネテロの衝撃が大きすぎたからです。
ところが今では、ナスビーもビヨンドも油断ならない相手だと分かっている。
暗黒大陸へ着く前から血のニオイが漂う──。
王座のために
前夜祭には王子たちが全員で参加しています。
いちおうは血を分け合った兄弟ではある。しかし、すでに お互いに殺し合うことを覚悟しています。第13王子・マラヤームは、おそらくゴンよりも年下なのに……。
ほかの王子たちを積極的に消そうとする者も多い。
第1王子・ベンジャミンや第4王子・ツェリードニヒを始めとして、第3王子・チョウライなどが野心家です。
単純に生まれが早い者・年長者ほど、他者の排除に意欲的に見える。その中で第2王子・カミーラは まるで心境が読めません。見た目は華やかながらも毒がありそうですが、暗殺に乗り気なのだろうか。
仲良し姉妹?
カチョウとフウゲツ姉妹は仲が良さそうです。
なにしろ「恋人つなぎ」で手を繋いでいる!(キマシタワー!) 同じ母親(セイコ)を持つ姉妹は、今回の王位継承戦でも仲違いをしないのだろうか?
ただ、No.349「蠱毒」のイメージ画像でも分かるように、カチョウとフウゲツは容姿も印象も まるで異なります。ゴンとキルアのコンビみたいに、だからこそ相性が良い──のかな。
今のところは「姉のカチョウが妹をさんざん利用して最後に裏切る──までがフウゲツの思惑どおり」といったシナリオを妄想しました。──が、知らないうちに消えているだろうな……。
警護兵の質
華々しいパーティの裏では暗殺計画が練られている。
船内には すでに緊張が走っています。ベンジャミンの私設部隊は、いかにも猛者が そろっている。精鋭だけが集められたのでしょう。おそらくは全員が念能力者に違いない。
一方、オイト王妃とワブル王子の警護は頼りなさそう。
せいぜいが「マフィアの屋敷」といった雰囲気です。有事に──たとえば「急襲作戦
」に対応できるとは思えません。
もっとも、クラピカも「ホスト」みたいな格好です。
そんな彼(?)が船内でもトップ・クラスに強い。同じように、いかにもモブな護衛の中にも実力者が混じっている可能性は あります。ただし、敵という可能性も残っているが……。
気と念と獣
最後にクラピカが感じた「気配」は何だったのか?
位置からすると「ワブル王子が発した念」に見えます。母親の おびえが伝わって念に目覚めたのだろうか?
あるいは「ワブルの守護霊獣」かも しれません。いまのところ、念能力者が霊獣を視認できるかどうかは不明です。クラピカには「気配だけ分かるが認識できない」のかも。
「オイト王妃のオーラ」は考えられるだろうか?
現在までには、オイトの「裏の顔」といった描写は ありません。本当に継承戦を回避する道
を求めている──ように感じます。そんな彼女が念能力者だったら、まっ先にクラピカに話しているはず。
ただし、クラピカが「導く薬指の鎖」(ダウジング チェーン)でオイトを見ていない。読者と同様にクラピカがダマされているのかも……?
とは言え、オイト(ワブル)が王を目指しているのなら、もっと護衛を上手に利用するでしょう。あの震え方や言葉は真実だと信じたい。
おわりに
クロロ・ルシルフルやヒソカ・モロは搭乗したのか?
ブラック・ホエール号に幻影旅団が乗り込んでくることは確実です。クロロはカキン王国の「お宝」が目当てなはず(「壺中卵の儀」のツボ?)。新大陸や暗黒大陸は無関心なのだろうか?
ヒソカは旅団員の全員が標的でしょう。ターゲットにマチが含まれているのかも気になる。