『HUNTER×HUNTER』 No.362 「決意」
おわび
「〈守護霊獣〉は、〈宿主〉を含めて誰にも認識できない」
──といった予測をまるで事実のように当ブログでは書いてきました。
ところが、今回の話で上記の推測は完全に否定されています。
読者の皆さまに 誤解を生むような記事を書いたことを、ここに深くお詫びいたしまs(ry
反省してまーす
いやー、だってさー(急に なれなれしい)、思わせぶりな場面が続いたじゃん? だから すっかり冨樫にダマされたよ~(いつもの伝統芸能的な責任転嫁)。
ということで、立ち食いそば屋の天かすくらいな軽~い気持ちで反省しつつ(チッ、うっせーよ)、これからも憶測と偏見と独断に もとづき、調査はインスタのハッシュタグくらいの厳密さで、一日7PVくらいの駄文を量産します!
今回の見どころ
- 各王子の守護霊獣が一挙に登場!
- 王子同士で協力する者たちも……?
- テータちゃんがカワイイ!
- サレサレは そこを去れ
不可視で不可思議
王位継承戦の話に出てきた「見えない○○」を挙げてみましょう。大まかに言えば下記の3例だけです。
- 〈壺中卵の儀〉で壺から出てきた精霊(?) (No.349 「蠱毒」)
- この時点ではツェリードニヒは念を使えない
- 「ヒマ?」と聞いてくる念獣
- いまだに謎。〈隠〉(イン)状態だったのか?
- そのほか多数の念を使えない護衛たちは念獣が見えなかった
20万の贄
ェ……
あらためて並べてみると、「守護霊獣は誰にも見えない」という予想が どこから出たのか不思議ですね。思い込みとは おそろしいものだ(他人ごと)。
「見えない」の見える化
まとめると、以下の法則が あるだけでした。めっちゃ単純!
- 守護霊獣は宿主のオーラを借りて出現
- 宿主が無自覚でも発動する
- 守護霊獣も念獣も、念能力者であれば認識が可能
これらの特徴は、〈寄生型〉の念能力と一致しています。No.360 「寄生」でビルが説明していました。
──それなのに、いままで管理人は間違った認識のままで駄文をたれ流していたのか……。
ケンカするほど仲が良い
サルコフとテータのコンビが ほほえましい!
ケンカばかりしている二人ですが、いつの間にか くっついている(意味深)パターンが見え見えです。いや、むしろ すでに熟年夫婦の貫録がある。
マンザイで言えばボケとツッコミですね。
ボケ役のサルコフが読者側に立って疑問を投げる。ツッコミ役のテータが(やや)作者側から理解をうながす。たんなる状況説明がエンタテインメントに変わっています。
ただし、テータの意見が そのまま作者の考えとは一致していないはず。むしろ、テータを利用して積極的に誤解させてきそうです。
今回の話だって、「止められるのは私だけ……!!
」って完全にフラグです! 「押すなよ! 絶対に押すなよ!」ですよねー。
王子たちの守護霊獣を一覧
各王子の守護霊獣を確認してみましょう。
ただし、すべての霊獣が まだ詳細は不明です。そのため、霊獣の説明には「──に見える」を省略しました。
これまでに判明した霊獣は以下の とおり。
- 第1王子 ベンジャミン: 巨大な口を持った怪物(キメラ゠アントっぽい)
- 第2王子 カミーラ: イソギンチャク
- 第3王子 チョウライ: アジアっぽい円盤
- 第4王子 ツェリードニヒ: 人間の女性の首と馬の体を合わせたキメラ(合成獣)
- 第5王子 ツベッバ: 『マッドマックス』に出てきそうな六輪車型のトカゲ
- 第6王子 タイソン: 天使(笑)もとい小悪魔(失笑)もとい妖精を産む何か
- 第7王子 ルズールス: デカい虫
- 第8王子 サレサレ: 謎の白い粘液を吐く口の お化け
- 第9王子 ハルケンブルグ: 一つ目の悪魔
- 第10王子 カチョウ: ?
- 第11王子 フウゲツ: ?
- 第12王子 モモゼ: 着ぐるみのように巨大なネズミ
- 第13王子 マラヤーム: ?
- 第14王子 ワブル: ?
360話に出てきた「ドラゴン」「クラゲ」「深海魚? ヘビ?」型の念獣(霊獣?)は、宿主が誰かは不明です。カミーラ王子のイソギンチャクがクラゲを産んだのかな?
胴体が異常に長い深海魚のようなヘビのような念獣は、なんとなくルズールスの霊獣と つながっていそうな気がします。
疑惑の王子
ほとんどの守護霊獣は、宿主である王子の性格を反映した姿です。
ところが、ハルケンブルグの霊獣は なぜか悪魔に見える。この点が前回から不思議でした。
ツェリードニヒを王子の中で唯一 認めている、とハルケンブルグは公言しています。ツェリードニヒの裏の顔──人体収集家としての一面をハルケンブルグは知っているのか、という点も気に なりました。
ハルケンブルグは、父親である国王に面と向かって反発しています。過去には王宮を批判している。
そんなハルケンブルグがツェリードニヒを信頼する。そしてツェリードニヒは、次期国王になると信じて疑わない……。
両王子の間には、まだ読者の知らない何かが隠されていそう。
そして、ハルケンブルグの秘められた悪意が護衛たちを──?
悪意の象徴
ツェリードニヒの守護霊獣は、彼の悪趣味を体現したような醜悪さです。口の中にいる女の子はカワイイ、という点が余計に胸くそ悪い。
セレモニィ用に整えていた髪を王子は くずしていく。本性をむき出しにしていく、という見立てです。
人類の悪意と狂気を具現化したような獣(ケダモノ)は、過去の『H×H』や『幽☆遊☆白書』『レベルE』でも見られました。
決して念など会得しては いけない人間
とは、作者である冨樫先生のことでは……?
瞬時の判断
守護霊獣と対面した場面は、サルコフの助言が的確でした。
「相手が認識した」と守護霊獣が察したら、その瞬間に食われていたかも しれません。「目を見たら石化する」という怪物・ゴルゴンを思わせる演出です。
サルコフは「おバカなキャラ」に描かれている。
しかし、さすがに王子の護衛をしているだけは あります。テータとの会話でも要点は外していません。
サルコフは、やる時には やるタイプですね。何度か死線をくぐった猛者、と見ました。
そして、そういう優秀すぎる「男性」は、王子には邪魔者に思えてきそう……。
悪夢の幕開け
テータは王子に念を覚えてほしくない。しかし、まったくのウソを教えるワケにも いかないでしょう。
キメラ゠アントの王・メルエムが念を覚え始めた頃を思い出します。結果的に、メルエムは念を使えなくても強かった。
しかし、ツェリードニヒの場合は念の習得で「被害」が増大しそうです。
テータは、どうやって王子を止めるの だろう?
それとも、馬女の部品に されてしまうのか……。
おわりに
題名は「心の駒に手綱許すな
」から借りました。
ツェリードニヒにピッタリの言葉ですね! しかし、彼の馬──念獣には、けっして手綱など付けられないでしょう。あり得るとしたら、「手綱の材料」に されるくらいか……。