のりりん一覧

『のりりん』 11 巻 鬼頭莫宏 – 十年目のニワカ 雨・ハレ

鬼頭莫宏 『のりりん

Renault Spider 余計な物を取り除き──新しい世界へ

堂々の完結を迎えた第 11 巻です!
──え? もう終わったの!? という思いが正直な所では ある。しかし、「打ち切り感」は少なくてスッキリした終わり方が好印象でした。
いろいろな伏線が、答え合わせのようにパタパタと閉じられていきます。まさか、この作品に「叙述トリック」が仕込まれているとは思わなかった!
また、単行本の特典として、「リンの お母さんの秘密(意味深)」が描きおろしで追加されています。連載派の人も要チェックですよ!

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『のりりん』 10 巻 鬼頭莫宏 – 策士 策で溺れさせる

鬼頭莫宏 『のりりん

New Brighton, Wirral, Milk Race 1966 いつの時代も好敵手は──自分自身

勝負は性格の悪い方が勝つ
──そう思わせるレースの結果でした。終わってみれば すがすがしくて後味の良い試合なのに、こまかい所では「いかに勝負に徹するか」を問うような状況が目立ちます。
そして、「性格ワルっっ!」なキャラクタを描かせたら、この作者ほど上手な人は なかなかいません。
しかし、『のりりん』の作風では 2,048 分の 1 くらい薄めてあるから、みなさんにも安心な飲み口でした!

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『のりりん』 9 巻 鬼頭莫宏 – 青年 追いやすく 逃げ なりがたし

鬼頭莫宏 『のりりん

89/365 - Oberon pour 勝利が あふれる一杯──と なるのか

ついにレースが始まりました!
開始直前に感じた お祭りのようなワクワク感は どこへやら、走り始めたら真剣勝負で身も心も熱くなります。──もっとも、そのまま お気楽に走っている連中もいるけれど。
タイム・トライアルは そのまま脚力の争いですが、4 時間エンデューロは自転車競技ならではの駆け引きが早くも展開しています! 補給と補水にまで戦法があるなんて面白い!

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『のりりん』 8 巻 鬼頭莫宏 – 口は試合の元

鬼頭莫宏 『のりりん

Artisan, locally sourced, organic protein powder. Moving to Brooklyn and setting up shop.
時には──適量を超すことも大事

珍しく緊迫した前巻の終わりが気になっていました。
現役の女子高校生である織田 輪デリケートな部分(意味深)に侵入してしまった丸子 一典は、その責任を取る(意味深)ことが できるのか……?
口げんかは、ノリに とっては呼吸と同レベルだけれど(?)、リンには慣れていないはずです。この関係の修復は容易ではない──と予想してしました。

また、杏 真理子の告白も待っている!
2 人のヒロインから「両手に花」状態(?)なのに、いつまでもノリはドンカンでいられるのだろうか。
はたして、待つは修羅場か、酒池肉林……!?

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『のりりん』 7 巻 鬼頭莫宏 – 鬼の居ぬ間に頂上

鬼頭莫宏 『のりりん

P1340215
鬼が出るか──輪が出るか

ついに杏 真理子の本性が暴かれる第 7 巻です!
カラモモさんは「カマトトさん」だったわけですが、その正体は──「オニモモ様」だった……!

また、ラーメン屋「」での解説が おもしろかった!
オイちゃんが延々と話を続ける場面は、「動かざることエベレストのごとし」な(?)『SKET DANCE』を思わせます。両方とも、セリフだらけなのに ちゃんと「マンガとして楽しい」!
オイちゃんと陽子さんの 2 人が中心になってロード・バイクの解説をする内容で、『のりりん』の副読本が出たら買います! たとえロード乗りじゃなくても、そういう読者は多いのでは?

“SKET DANCE” カテゴリィの記事 | 亜細亜ノ蛾

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『のりりん』 6 巻 鬼頭莫宏 – 山高く道長し

鬼頭莫宏 『のりりん

Mt. Fuji From Hakone
そこに山があるから──登るしかない

トラベルにはトラブルが付きものです!
前巻からツーリングが始まりました。それぞれのロード・バイクも着ている服もバラバラで、力量も違いすぎる。本人たちは楽しそうでも、見ているほうは不安に なってきました。

『のりりん』 5 巻 鬼頭莫宏 – 旅は「道」連れ | 亜細亜ノ蛾

とくに、「カラモモさん」こと杏 真理子(からもも まりこ)が行方不明で心配していました。連絡すら取れないなんて、現代の女性には考えられない異常事態です。
なるたる』や『ぼくらの』の作者・鬼頭 莫宏のことだから、杏も複数人で輪■のレ■■されている(※)のでは──なんてワクテカ心配していたら、なんと!
カラモモさんが──、車に

2013/01/10 現在、前巻の 5 巻までは電子書籍版『のりりんAndroid 携帯からも閲覧可能!)や Kindle 版『のりりんが登場しています! この機会に ぜひどうぞ!

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『のりりん』 5 巻 鬼頭莫宏 – 旅は「道」連れ

鬼頭莫宏 『のりりん』

Litespeed Blade
いつの間にか──日常風景

嵐の前の静けさ」という感じの 1 冊でした。

主人公のノリ(丸子 一典)とリン(織田 輪)がノリ用のロード・バイクを組み上げて、みんなでツーリングに出かける──と ひと言で言い表わせる内容です。

ところが、なんだか不安になってくる──。

同じ作者の『なにかもちがってますか (2)』も、いろんな事件が巻き起こる寸前の ふんいきでした。『のりりん』は「そういう作品」じゃない──と思いたいですが。

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『のりりん』 4 巻 鬼頭莫宏 – 老いた松が手渡す刃

鬼頭莫宏 『のりりん』

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(その刃は──丸く収まらない)

「『のりりん』って どんなマンガ?」と聞かれれば、「ラーメン屋の おばさまが語る自転車の うんちく話に萌えるマンガ」と答えます。「なんでラーメン屋?」と聞かれたら、「んがぐぐ」ですけれど。

前巻までの感想はこちらです!

『のりりん』 1~3 巻 鬼頭莫宏 – 性格の悪さが実力差を埋める | 亜細亜ノ蛾

4 巻では、とくに「語り」の傾向が強かった。なにしろ自転車に乗っている場面が すくない。

読者が まったく知らなかった・興味がなかった世界のディープな話を延々と語っていて、それでも面白いのは驚異的です。また、650C 規格の話などは、ロードバイクに詳しい人でも楽しめるはず。

自分の得意なジャンルで たとえると 4 巻は、「キーボードは QWERTY 配列が大多数の現在に、Dvorak 配列AZERTY 配列の逸品を探す」みたいな話でした。

──まず、「キー配列に種類がある」ことを知っている・意識している人が少数だろうし、上記のアルファベットを見た瞬間に脳が情報を遮断してしまった人が大半のはず。

キーボードに詳しい人は、逆に「いやいやぁー、ここは日本なんだから、親指シフトのことを語ってもらわないと困りますよぉー」などと「たいへん気持ちが良い」口調で しゃべり出したくなる。

どちらの読者にも楽しめる内容で、しかもマンガにしようとなると、とてつもなく難易度が高い。

「人間、生きていれば小説の一本は書ける」といった言葉があって、誰でも得意分野の話なら本 1 冊分くらいは書けるそうです。しかし、マンガはムリだ。描いてみると分かるけれど、4 コマ・マンガですら形にすることは難しい。

恐ろしいほどの話の構成力に酔える一冊でした。

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『のりりん』 1~3 巻 鬼頭莫宏 – 性格の悪さが実力差を埋める

鬼頭莫宏 『のりりん』

1999 Ford Mustang Cobra rear detail
(出会いは偶然──別れは必然)

なるたる』・『ぼくらの』といった「すこし(どころじゃなく)・ふしぎ」な作品を世に生み出し、メルヘンチックな世界を想像した少年少女の心をへし折った鬼頭莫宏先生が、まさか「自転車乗り」を描くとは思いませんでした。

生まれて初めて幼稚園のころに買ってもらったのは『ウルトラマン』が描かれたイカす自転車で、それ以降はママチャリばかりだった──という自分でも楽しめるマンガです。

新年そうそう・2012 年 1 月 6 日『のりりん (4)』に発売されるこのタイミングで、3 巻までの感想を書きます。

同じ日に発売される『なにかもちがってますか (2)』みたいな世界観になっていないか期待──もとい不安ですけれど。きっと、いままでのような「邪悪な路線」は『なにか』で描ききって、おそらく『のりりん』は平穏無事な展開でしょう。たぶん。

作者である鬼頭莫宏氏のウェブ・サイトを見ると、最近は見事にロードバイクの一色で染まっています。よっぽど好きなんだなー。

パズルピースがこんなとこ
パズルピースがこんなとこ

講談社の作品紹介ページから、『のりりん』の第 1 話が試し読みできます! 自転車の好き嫌いを置いておいて、純粋にマンガ作品の初回として最高レベルの仕上がりをご覧ください。

イブニング|のりりん|作品紹介|講談社コミックプラス

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