ジョジョリオン一覧

ジョジョリオン 10 巻 「ロカカカの樹を追え!」 – 渦中に巻き込ませる!

ジョジョリオン』 volume 10 「ロカカカの樹を追え!」

Business card origami 命を守るために──何にでも姿を変える

2位じゃダメなんでしょうか?
──そう問い詰めていた議員は、プラカードを持ってカメラ目線で一番目立とうと していた気がする。それは さておき──。

本巻もカバー折り返しの言葉が面白かった!
日本の 2 番目に高い山はどこ?」というクイズが載っています。一般常識と言える問題なのに、なかなか即答できません。
「リンドバーグのに大西洋の単独・無着陸飛行を成功させたパイロットは?」という問題も有名です。そして、2 番目ではなく 3 番目に成功した「初の女性飛行士」のほうが記憶に残る。

ところが、さすがは荒木 飛呂彦先生です!
安直に「だから 2 番じゃダメなんだ!」という話の着地点を選ばなかった。「愛すべき 2 番」の肩を持っています。
この発想力が、人間にとって一番大事だと思う。

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ジョジョリオン 9 巻 「長男・東方常敏」 – 昆虫戦で熱くなる!

ジョジョリオン』 volume 9 「長男・東方常敏」

Allotopus rosenbergi 切り裂くために生まれてきた── 20 分間の命

カバーの折り返しが毎回おもしろい!
まず、あいかわらず若々しい荒木 飛呂彦先生の顔写真に驚きます。現在 54 歳とは思えないツルツルした肌は、半分くらいの年齢に見える。まさに波紋使いそのものですね!

荒木先生が語る「最後の晩餐(ばんさん)」が興味深かった。やはり先生も人の子でしたね。
(お母さんがトニオ・トラサルディーと同じスタンド使いなんだな、とも思った)

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ジョジョリオン 8 巻 「毎日が夏休み」 – 分け合うと余る!

ジョジョリオン』 volume 8 「毎日が夏休み」

Melon Parfait, Senbikiya 器から あふれ出す──完全なる世界

カバーの折り返しを読んで驚きました!
荒木 飛呂彦先生は、旅行が大嫌いとのことです! あの世界中を飛び回った(そしてジョセフ・ジョースターのせいで落ちた)第三部とは なんだったのか……。第四部が一つの街で完結したのは、第三部の反動でしょうね。
そして『ジョジョリオン』も また、杜王町だけで事件が起こる──。

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ジョジョリオン 7 巻 「キング・ナッシング」 – 最期まで集まる!

ジョジョリオン』 volume 7 「キング・ナッシング」

Chestnut on the Ground
大いなる恵み──思いがけない脅威

色鮮やか なのに落ち着いた第 7 巻の表紙です!
人物をほぼ紫一色で塗り くちびるを緑で描く手法は、荒木 飛呂彦先生の得意技ですね。それでも、まぶしいくらいの黄色の背景なんて大胆すぎる!
最近になって自分が購入した ASUS MeMO Pad HD 7の色が「スプラッシュ・レモン」で、偶然にも本巻の表紙と似ている。そうか、本編でも何度か登場するレモンのイメージかもしれませんね。

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ジョジョリオン 6 巻 「東方つるぎの目的 そして建築家」 – 彼を見誤る!

ジョジョリオン』 volume 6 「東方つるぎの目的 そして建築家」

荒木 飛呂彦先生は、「話が長い」と言われることが一番イヤだと この巻のカバーのコメントにて答えています。
そりゃ、『ジョジョ』だけで 100 巻以上あるからね。──そういう意味じゃない?

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ジョジョリオン 5 巻 「杜王町『1901 年』」 – 不幸は交換される!

『ジョジョリオン』 volume 5 「杜王町『1901 年』」

Kyoto Oohara Sanzenyin
幸せは誰にも──踏みしめさせない

謎のスタンドが登場した第 5 巻の表紙です!
その一方で、このスタンドとは無関係な(はず)の東方 大弥も、東方 定助の隣に ちゃっかりと座っている。本編の扉絵でも、内容とは無関係に大弥が描かれています。
本当に大弥は大人気ですね! オレも大好き!

表紙のカバーを外したら、ドキッとしました。
ぜひ、本編を読む前に自分と同じ驚きを感じてください。なんだ この『未来世紀ブラジル』を思わせる不気味なモノは……!?

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ジョジョリオン 4 巻 「レモンとみかん」 – 運命と生命が混じる!

『ジョジョリオン』 volume 4 「レモンとみかん」

Lemons & Oranges
果実の酸味よりも──真実は残酷

独特すぎる表紙に圧倒されます!
ドンヨリとした青緑の空とは対照的にショッキングなピンクの地面が まぶしい!
この配色センスの大本はポール・ゴーギャンだとしても、ここまで自分のモノにしている作家は荒木 飛呂彦先生だけでしょう。
この「2 人の東方 定助」は本編を象徴しています。

カバーの折り返しも すごかった!
荒木先生にしては珍しく、語尾を荒らげて「ないのらァー。」と怒っています! その激おこぷんぷん丸っぷりは、実年齢(ルネサンス期生まれ?)ではなく外見に似つかわしい若々しさ!
これは天気予報士が悪いのではなく、番組の構成に問題があります。なんとかして視聴者に CM を見せようという根性が下品ですよね!
(ヒント: このブログにも広告)

不思議な「ジョジョ立ち」ポーズの ご尊影も含めて、カバーだけでも他の追従を許さない一冊です!

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ジョジョリオン 3 巻 「その家系図」 – 冷たい風に血も凍る!

『ジョジョリオン』 volume 3 「家系図」

2010-02-17_17-57-05_Canon EOS 7D_f2.8_1-60s_iso2000_67mm
なんとも愛らしい──ひたいの肉

第 3 巻も大弥(だいや)のターンは続くッ!

ということで今回は、「大弥ちゃん かわいい!」の ひと言を何千字かに薄めた感想──を書こうとしましたが、思い止まって ほかの部分にも触れました。


まず、表紙が美しいアース・カラー(木や土・空などの自然色)が多めで地味になりそうなところを、広瀬 康穂(ひろせ やすほ)の髪の毛や服・背景に使われる黄色と紫が強く目を引く。

紫色で塗られた樹木が生えている裏表紙の杜王町(もりおうちょう)は、荒木 飛呂彦(あらき ひろひこ)先生が好きなゴーギャンの絵画のようです。その色彩感覚が優美だ。

カバーをめくると、「白目を剥いた猫」らしき奇妙な絵に驚きました。本編でも不気味だった「猫のようなモノ」は、ちょっと かわいそうでしたね。

さて、その正体とは──?(読んでの お楽しみ!)

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ジョジョリオン 2 巻 「東方定助という名前」 – 幸せは奪い取る!

『ジョジョリオン』 volume 2 「東方定助という名前」

Renaissance Resort
ひとりでは広すぎて──ふたりでは狭すぎる

第 2 巻も最高に おもしろかった! 荒木先生お得意の「どこかズレたギャグ」も、ズレたままで調子が良い

そして、今までの荒木作品に やや欠けていた部分まで補完されています。『ジョジョの奇妙な冒険』のシリーズ 8 作目に当たる本作品だから、「能力バトルもの」に分類されそうなのですが──、

なんと! この巻では『To LOVEる ダークネス』と張り合うくらいのセクシィな場面が見どころです!

16 世紀から活躍されている荒木飛呂彦先生が、さらなる進化を遂げようとしている……!

(「週刊少年ジャンプ」に連載の『ストーンオーシャン』 第 1 話で女性のオナ■ー描いていたけどね)

第 1 巻の感想と同様に、長々と書きますよ──。

ジョジョリオン 1 巻 「ようこそ 杜王町へ」 – 珠玉の体験に濡れる! | 亜細亜ノ蛾

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ジョジョリオン 1 巻 「ようこそ 杜王町へ」 – 珠玉の体験に濡れる!

『ジョジョリオン』 volume 1 「ようこそ 杜王町へ」

Slow growth
(かわいらしい花びらも──静かに うるおっている)

荒木飛呂彦先生の新作は、M 県 S 市 杜王町を舞台にして始まりました!

そう、『ジョジョの奇妙な冒険』の第 4 部と同じ町名です。しかし、登場する人物は まったく違っている。そもそも、第 4 部と同じ世界なのかどうかも不明です──。

なぜ『ジョジョリオン』は日本が舞台で、前作・『スティール・ボール・ラン』(『SBR』)の連載終了直後に描かれたのか? その答えは第 1 話を読めば すぐに分かります。

第 1 話が収録されたのは「ウルトラジャンプ」 2011 年 6 月号(2011 年 5 月 19 日発売)ということで、作者としては一刻も早く作品という形にしたかったのでしょうね。ネームは「あの直後」に書いたはずです。

本巻は物語の最初ということで、何もかもが謎に包まれている。表紙に描かれている「水兵のような格好をした主人公」の名前すら不明です。この「主人公は何者なのか?」という謎で読者を引っ張っていく。

そして、多くの読者の「よく知っている人物の名前」が出てきました──。

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