『HUNTER×HUNTER』#385「警告」感想
ツェリードニヒの修行は〈絶〉を極めつつある段階です。
〈念能力〉を知ってから一週間ほどで、すでに〈四大行〉を完全に習得しつつある。才能の固まりと思われたゴンをはるかに上回っています!
それだけに、ここから先が不安で仕方がない。
ツェリードニヒの性格だと、念の習得後にテータに八つ当たりしそうです。
──「こんな面白いモノ、どうして今まで教えなかったのか!」と。
王子の防衛の面から考えて、〈王位継承戦〉を抜きにしても、念の会得は必須だと思います。暗殺者がナイフや銃など「防ぎやすい手段」で やってくるとも限りません。
──まあ、それを言い出したら「爆弾や毒でOK」ですけれど。
形から入る
ツェリードニヒの修行着はアジア風です。
細マッチョでスタイルのよいツェリ様が着ると、かなりオシャレに見えますね! もはや着ている意味がないに等しいほどピタピタなタンクトップも似合っている。
いわゆる「カンフー着」かと思って画像検索してみました。しかし、ツェリードニヒが着ているズボン1ほど裾を極端に絞ったデザインは見当たりません。冨樫作品にありがちなこのズボンは、なんちゃってな「コスプレ」でしょうかね?
真っ直ぐに狂う
スイッチが入った
ツェリードニヒを見てゴンを思い出しました。
強くなろうとするひたむきさ、驚異的な集中力の高さ、これらはツェリもゴンと同じです。
しかし、それ以外の何もかもが違う。
他者の策略すら利用
船内放送を聞いて、今回は過去の話だったとようやく分かりました。
よりによって、ツェリードニヒ暗殺と同じタイミングでセンリツのフルート演奏が始まります。あまりにもピッタリな時期のため、「センリツは第4王子とグルなのでは?」と疑ってしまいそう。
ツェリードニヒ王子は、資質だけではなく強運も持っている。
あるいは、これも〈壺中の卵〉の効果なのか?
死の支配者
テータが本当にツェリードニヒの眉間を撃ち抜いていて目を疑いました。
第383話でセンリツが演奏している場面を再確認しましょう。ここでツェリードニヒは、目を見開いてはいます。しかし、額に穴は空いていません2。
このときのツェリのビックリした表情は、フルートの効果に驚いたのではなく、「生き返ったこと」に反応していたのか?
ということで、自分は「ツェリードニヒは一度死んで蘇った」と考えています。
そうなると、第2王子・カミーラの〈100万回生きた猫〉の念能力とカブってしまう。あの冨樫先生が「能力カブり」を描くだろうか?
しかし、王子たちの能力には共通点が多い。
同じナスビー゠ホイコーロの血を引いているきょうだいだから、意図的に似せているのかもしれません3。
──ややこじつけ気味だし、守護霊獣の能力と王子自身の念能力が入り交じっていますが。
- タイソンとサレサレの守護霊獣がもつ「仲間を増やしていく能力」
- ベンジャミン自身の念能力とハルケンブルグの霊獣の「仲間のオーラや能力を共有する能力」
- カミーラとルズールスの守護霊獣は「操作系の強制型」
準備は念入りに
ツェリードニヒの霊獣は、能力の発動に「マーキング、警告、罰」と3つのステップが必要らしい。
ツェリ様の(兄・ベンジャミンゆずりの短絡的な)性格から考えると、ずいぶんと悠長な話です。──それだけに、〈制約と誓約〉の重さを感じさせる……。
テータが変えられる予定の「人間じゃない何か
」とは何か?
サルコフが話している最中のシルエットは、ツェリードニヒの霊獣から連想したであろう馬のイメージでした。ただし、これはあくまでも想像でしかない。
テータの皮膚を見ると、どうも爬虫類を想像させます。ツェリの霊獣も首が伸びて蛇のように見えました。
──テータはリザード・マンや蛇人間にされてしまうのか……?
終わりに
テータに念弾を当てられても、ツェリードニヒは微動だにしない。
──この場面のツェリ様はあまりにも爽やかです。シャンプーか何かのCMかと思って笑ってしまった。
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当ブログでは極力、「パンツ」という言葉は下着の場合のみ使います。
──いま思いついたけれど、「その男はパンツ丸出しで歩いていた。しかし、誰も気にしていない。何かの異能力者だろうか」と書いておいて、「たんにズボンを履いているだけ」というトリックを思いついた。──トリック?
ズボン – Wikipedia
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ツェリードニヒだけは別の時間を描いた、という「マンガ的叙述トリック」かもしれないが↩
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「家族なら能力が似ている」というなら、ゾルディック家は……?↩