冨樫 義博 『HUNTER×HUNTER』(ハンター×ハンター) No.35 「念獣」
新しい概念が盛り込まれた一冊となりました。
単行本の副題になっている〈念獣〉は、念能力の常識を一変します。連載中の最新話でも まだ不透明な部分が多い。
念獣の すべてを理解している人は、現・カキン国王と作者だけでしょう。──いや、(欅坂46に夢中な)作者ですら……?
第35巻の見どころ
- あまりにも多すぎる登場人物!
- 増える一方のセリフの文章量!
- その割には、比較的に絵は安定している
落書き──もとい下書き──もとい「ラフな絵柄」は控え目です。きっと、週刊連載とは思えないほど たっっっぷりと時間をかけて描かれたからですね~(イヤミ)。
クラピカの新能力が発動!
人差し指の鎖の能力が ついに発動します! 最初はチート性能かと思っていました。ところが、使用者であるクラピカの性格を反映してか、「七面倒くさくてリスクばかりを背負う」能力です。
──クラピカの退場も十分に ありえそう……。
印象を変える登場人物たち
第一印象は当てになりません。まずは、オイト王妃と従者・シマヌ(シマノ?)が別人のように変化していて面白かった。
最も大きく印象が変わったのは第1王子・ベンジャミンです。ただの「脳みそ筋肉キャラ」かと思いきや──。あのライオンちゃんは何のために犠牲になったのか……。──あ、よく考えたら第4王子・ツェリードニヒの(かけた電話の)せいだった。
結論: 全部ツェリ様が悪い
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おわりに
タイトルは「獣を逐う者は目に太山を見ず
」から借りました。
元の言葉は獣を「逐う(追う)」者への戒めです。が、王子たちは「背負う者」の側ですね。はたして、新大陸や暗黒大陸に少しでも興味を持っている王子は何人いるのだろうか──。