クリストファー・ノーラン一覧

『ダークナイト ライジング』のテーマは「希望と絶望」! 両者は表裏一体

ダークナイト ライジング』 (The Dark Knight Rises)

Batman Dinosaur in Pittsburgh - Dino Bat 次のヒーローは──彼かもしれない

希望と絶望」がテーマの映画でした!

こうやって 2 つのキーワードを並べると、前作・『ダークナイト』の感想で書いた「二者択一」の物語に思えますよね? ところが、どちらかと言えば両者の「二面性」を強く感じます。

『ダークナイト』 2 つのテーマ、二者択一と二面性 | 亜細亜ノ蛾


第 3 作目も やはりクリストファー・ノーランが監督しました。原案や脚本・制作総指揮まで関わっていて、「ノーラン節」がスミズミまで行き届いています!

バットマン」ことブルース・ウェインも、前作までと同様にクリスチャン・ベールが熱演しました。そう、前作以上の「熱を感じる演技」に注目しましょう!

今回の敵である「ベイン」は、頭部の半分近くをマスクで覆いながらトム・ハーディが演じています。ムキムキの肉体──よりも彼が心に負った痛み(ペイン)に引かれました。

──主役・敵役も そうですが、執事のアルフレッド・ペニーワースマイケル・ケイン)や、ジェームズ・ゴードンゲイリー・オールドマン)警部補、応用科学部のルーシャス・フォックスモーガン・フリーマン)も、みな一様にドンヨリとしているんですよね……。

そこでアン・ハサウェイ演じるセリーナ・カイルが画面を華々しくしていました! 彼女が いなかったら、ずっと重苦しいムードで気が滅入ります。アンの長~~~い おみ足が素晴らしい!

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プレステージ – 自由を勝ち取るために 100 回生まれ変わる男の悲劇

『プレステージ』 (The Prestige)

Here they are!! Part 1
(水槽は天国!──彼女にとっても)

ふんいきがバツグンに良いサスペンス映画でした!

舞台は 19 世紀末のロンドン──切り裂きジャックのいた時代です。レトロなファッションと近代的な設備が混ざり合った街並みが、なんとも美しい。

霧の煙るロンドンの街──闇夜にまぎれて殺人者が暗躍し──またひとり消えていく──、みたいな場面は、まったくありませんケドね! 2 人のマジシャンが主人公だけに、そういった非科学的な描写はほとんどありません。

──後半までは……。

なんだか意味ありげに書きましたが、自分にはこの映画の後半は納得がいきませんでした。前半の良さを、すべて台無しにしている。でも、「観なかったこと」にするには、あまりにも惜しい映画です。

そこで今回は珍しく、「この映画の何が不満だったのか」を主題にして感想を書きました。

まぁ、この映画の見どころは、上で挙げたように舞台の素晴らしさと、オリヴィア(スカーレット・ヨハンソン)の美しさだけで十分です!

あとはロバート・アンジャー(ヒュー・ジャックマン)とアルフレッド・ボーデン(クリスチャン・ベール)との対決に目を凝らすだけで良い。それだけでも楽しめる作品でした。

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インセプション – 回り続けるコマ・倒れる現実

『インセプション』(Inception)

Inception - Cobb's Totem
(それは本当に──信じて良いのか?)

昨日、劇場で観た『インセプション』は、最ッ高に面白かったです!! ──終わり──

──と終わっても良いのですが、この素晴らしい映画について、自分らしい感想を書いていきます。

他人の夢の中に侵入して──という「よくある題材」のようですが、一味も二味も違う。主人公が夢の中に侵入する目的は、ある考えを他人に「植え付ける(インセプション)」こと。

その目的のために、夢を無秩序なままで放置するのではなく、理論的に夢を構築していくところが新しい。「多重構造になった夢」が出てくるので、頭が混乱しそうですが、上手に分かりやすく表現していました。

そうかと思えば、逆に物の道理を壊すような、「凄い、ビルが生えてく!」──ならぬ、「ビルごと街が折りたたまれていく」場面は必見です。

迫力あるアクションも良かった!

無重力の状態で戦う場面があって、「どうやって撮っているんだ?」と思わず首をひねります(二重の意味で)。そのあとには、笑えるシーンも待っていますよ。カーチェイスでは、観客にまで痛みが伝わってくる感じです。

そして、『インセプション』で誰もが気になる──、

ラストはどうなったのかの考察も最後に書きました。

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『バットマン ビギンズ』 ダークヒーロー誕生秘話はやや強引

『バットマン ビギンズ』(Batman Begins)

順番が逆になりましたが、『バットマン ビギンズ』を見ました。

バットマン ビギンズ – Wikipedia

なんというか、本作は「『ダークナイト』の前作」という説明がピッタリ。この映画だけで評価すると、ちょっと弱い感じがします。

大の大人が仮装して夜の街を飛び回る──ということに、『ダークナイト』は(ある程度の)納得を与えてくれました。『──ビギンズ』は、「お金持ちが自己満足でやっている」感じが強いんですよね……。

『ダークナイト』 バットマン対ジョーカー、だけではない : 亜細亜ノ蛾

とはいえ、『ダークナイト』で感動した者としては、前作を見ない手はありません。

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バットマン ビギンズ
クリストファー・ノーラン
ワーナー・ホーム・ビデオ 2008-07-09

コンスタンティン バットマン リターンズ ダーク・ナイト マトリックス レボリューションズ 300〈スリーハンドレッド〉

by G-Tools , 2008/08/22

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『ダークナイト』 バットマン対ジョーカー、だけではない

ダークナイト

今日(2008/08/09)公開されたばかりの『ダークナイト』(監督: クリストファー・ノーラン)を見てきました! 最高に面白かったです。

大の大人を 152 分間(!)も狭いシートに押し込めて、それでいて大満足で帰らせる──。そのくらいのパワーがある映画でした。

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ダークナイト 特別版 [DVD]
クリスチャン・ベール, マイケル・ケイン, ヒース・レジャー, ゲーリー・オールドマン, クリストファー・ノーラン
ワーナー・ホーム・ビデオ 2008-12-10

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by G-Tools , 2008/12/09

タイトルに「バットマン」が含まれていないことと、ジョーカーが登場することから、「バットマンが主役か、ジョーカーが主役か分からない」という内容を予想していました。

しかし意外や意外、ノーマークだった「正義感の検事」も主役のひとりと見てもおかしくない話です。さらには、数少ないバットマンの味方である警部補も主役級。

それくらい、主要人物たちは全員、主役を張ってもいいくらいの存在感でした。

アクションもすごい! バットマンは銃に頼らず、バットスーツもほぼ防御のために着ているだけで、下は己の肉体のみ。そのため、徒手空拳が中心。けっこう、バットマンが殴られたり投げられたり、犬に噛まれたり(笑)するので、痛さが伝わってきます。

おなじみのバットモービルが登場すると、一変して大迫力のカーチェイス! さらに、この車両は後半で──。おっと、続きは映画館でどうぞ……(バレバレの画像を貼っておいてなんだけど)。

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