『少し変わった子あります』 森博嗣・著
「森博嗣 版・『眠れる美女』」という表現がしっくりと来る一冊でした。両作品の共通点は こんなにも挙げられます。
- 盛りを過ぎた男性が主人公
- 友人から「変わった店」の話を聞く
- 店というよりは「家」に近い場所である
- 女性と一対一で会う
- 短い章ごとに別の女性が登場する短編集
もちろん、自他ともに認めるアマノジャクな森先生のことだから、まったく同じようには書かれていませんよ。むしろ正反対の作品に感じる人も多いんじゃないかな。
日本人で初めてノーベル文学賞を受賞した大作家である川端康成氏の著作といえども、『眠れる美女』を自分の子どもに読ませたい親はいないでしょう。その点、『変わった子』は大丈夫ですよ!
Reviewer: あじもす @asiamoth,
ここから先は中身に触れていきましょう。なるべく「具体的なネタバレ」のない「抽象的な感想」を書きました。