『25 時』
麻薬の売人・モンティ(エドワード・ノートン)が、刑務所に入れられるまでの 25 時間を描いた映画です。
彼は 7 年も服役することになるのですが、なにしろ、主人公を演じるのは「グッドルッキングガイ」のエドワード・ノートン。刑務所でどんな仕打ちを受けるか、誰の目にも明らか……(え、わからない? ──「カマトト」って知ってる?)。
そんな地獄へ旅立つ前に、旧友と恋人、そして父親と過ごした時間を、丁寧に描写しています。
自分が同じ状況だったら──と考えると、重いですね……。
- 25時【廉価2500円版】
- エドワード・ノートン フィリップ・シーモア・ホフマン バリー・ペッパー
- アスミック 2007-03-02
- 楽天ブックス: 25時
- Yahoo! ショッピング: 25時
by G-Tools , 2007/08/20
スパイク・リー的
136 分と長い割には、始めのほうに意味不明なシーンが多いです。「911」の爪あとを映すところは意味があっていいのですが、「──え、今の何?」みたいなシーンも多いです。
とくにスパイク・リー監督らしい場面は、急に主人公が、
「オレは怒りのニューヨーカ」
みたいな独白を始めるあたりは、ちょっと苦笑。エミネムの PV が始まったのかと。
妄想なのか現実なのかわからないまま、ニューヨークに住む移民たちに、言葉の暴力をぶつけます。
本当に、「批判」ではなく、単なる「不平」や「不満」、要するに悪口だったりするので、
「うーん、こういうのが、世間では『社会派』と呼ばれるのか……」
と思ってしまう。
さらに、独白の中で、親友たちや恋人までののしっているので、これが主人公の本心なのか、と思うとちょっと興ざめですね。
シロート考えでは、この映画は 90 分位にまとめられそうだけど、そうすると最後の感動も薄いかな……。
心に残るシーン
冒頭の犬との出会いのシーンは、主人公の「いい面」をうまく出しています。自分も動物好きだけど、はたして主人公と同じ行動が取れたかどうか……。
あとは、主人公と恋人(ロザリオ・ドーソン)が出逢うシーン。
自分は、まったくロザリオに気付きませんでした。なにしろその時の格好が──。一応、自分と同じびっくりを味わえるかもしれないので、これ以上は伏せておこうかな。
ラストが切ない
ラストは、しんみりとしていい感じです。
主人公の父親が、車の中で最初に話す言葉に注目。
まったく悪気がない、親心からの優しい言葉なのに、主人公にとっては残酷な意味が含まれています。その時の主人公の心境を考えると、何とも切ない。
その後のモノローグもいいですね。ここで父親の語りを持っているのは、にくい演出です。
さて、もちろん映画は終わったらそれまでですが、この後を想像することもできます。主人公の周りの人間はこの後、どう生きるのか。主人公の事をどう思っているのか──。
ところで、原作はミステリィで、ラストも異なるようです。どのような話になっているか、見たくなりましたね。