『マイアミ・バイス』
『マイアミ・バイス』は、ラヴ・ストーリィ映画です。
──はぁ !? という声が聞こえてきそうですが、『ザ・フライ』を至高の恋愛映画と言い張る自分なので、話半分に聞いてもらうとして──。
マイアミ警察の特捜課(バイス)所属の刑事コンビ、ソニー・クロケット(コリン・ファレル)とリカルド・タブス(ジェイミー・フォックス)が、犯罪者に扮して麻薬組織に潜入、おとり捜査を行うアクション映画。というのが大筋です。
しかし、中盤で登場する、黒幕の愛人・イザベラを演じたコン・リーが素晴らしい!
ソニーとイザベラは(たぶんお互いに一目惚れして)深い仲になっていくのですが、そこから急に恋愛映画みたいになっていくのです。
もちろん、捜査の描写もおろそかではなく、ラストの銃撃戦もリアルで恐いくらいの迫力です。
終わり方もちょっぴり切なく、かなりオススメの映画です。
- マイアミ・バイス (ユニバーサル・ザ・ベスト第8弾)
- コリン・ファレル.ジェイミー・フォックス.コン・リー マイケル・マン
- ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2007-09-13
- 楽天ブックス: マイアミ・バイス
by G-Tools , 2007/09/25
コン・リー
何度も言うけど、コン・リーがいい!
ぶっちょけ、コン・リーは初めて見た、あるいは意識して拝見したのは本作品が初めて(TVCM も見ていない)で、最後まで日本人かと思ってました。
ときどき、少女のような表情や、本当に心の底からの笑顔を見せる。しかも、それはほんの一瞬で、すぐに普段のはかなげな表情に戻る。──守ってあげたい、と思わせる、いい演技です。
しかし──失礼ながら、「黒幕の愛人」であり、本人曰くバリバリの「ビジネス・ウーマン」──にはあんまり見えません。ミス・キャストなのではないか、という見方もできます(黒幕がそういう趣味なのかも)。
はかない恋
──ということで、はかなげな表情のコン・リーが演じるからこそ、刑事と麻薬組織関係者との、決して報われることのない恋愛が描けたと思います。
もしもイザベラを、いかにもという感じの「ブロンド・グラマラス・筋肉質」な人が演じていたら、自分にとってはこんなに心に残る作品にならなかったでしょうね。それに、そんなイザベラだったら、ソニーが「捜査に利用するために惚れたフリをしていた」、という展開になったかも。
お互いに本気の恋愛。最中も終わり方も、切ない感じで良かったです。
ガン・アクションがリアル
──と、恋愛映画的なところだけ書いて終わろうと思ったけど、アクション・シーンも凄い!
途中で、犯人の一味がいるトレーラ・ハウスに潜入、銃撃戦になるのですが、ここが凄くリアルで怖いくらいでした。緊張感あふれるシーンを味わえます。
また、ラスト付近の大規模な銃撃戦も「ドキューン!」「バン! バン!」なんて音はしないし、撃たれた人が「うわー」なんて言わない。音も演技も本物のようでした(見たことはないけれど)。
犯人たちに撃たれた刑事のひとりが、そのまま退場するかと思いきや、復帰して応戦する、という流れも見事です。ここ、見逃しがちですが注目ですよ。
「ガン・アクションも楽しめる恋愛映画」として見る『マイアミ・バイス』。オススメです!