『007 カジノ・ロワイヤル』
本作品は、おなじみの 007 シリーズ 21 作目です。6 代目 ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)が初登場します。
前作、『007 ダイ・アナザー・デイ』までとは、かなり異なるジェームズ・ボンド像で驚きました。《M》が前作までと同じジュディ・デンチなのが、逆に違和感を覚えたくらいです。
007 シリーズといえば、スタイリッシュなセリフと映像で、格好良く任務を遂行し、ボンド・ガールといちゃついて終わる、というのが定番。今回は冒頭から泥臭いアクション(見応えはある)だったり、ボンドが血みどろになったり、死にかけたり──。なにより、ボンドが金髪マッチョ! というのが、一番違和感がありましたね。
──とはいえ、それは自分だけの主観。世間では、本作品は 007 シリーズの最高傑作と評価する声が多いらしいです。
いまだに、ショーン・コネリーの 007 がしっくりくる、自分の感覚が古いのでしょうか……。
- 007 カジノ・ロワイヤル (初回生産限定版)
- ダニエル・クレイグ; エヴァ・グリーン; マッツ・ミケルセン; カテリーナ・ムリーノ; ジュディ・デンチ; ジェフリー・ライト; ジャンカルロ・ジャンニーニ マーティン・キャンベル
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2007-05-23
- 楽天ブックス: 007 カジノ・ロワイヤル
by G-Tools , 2007/10/14
新生 007
くわしくは、007 カジノ・ロワイヤル: 映画 – Wikipedia の「表示」を見て欲しい(ネタバレあり)のですが、本作品は意欲的に「新しい 007 シリーズ」にしようと取り組んでいます。自分にはまるで別シリーズに見えたのは、これが原因ですね。
さらに、核心に触れないのでネタバレしますが、じつは『カジノ・ロワイヤル』は、今までのボンド映画とは別の、新ボンド映画の1作目
だったのです。
──って、え !? そんなこと劇中で描かれていた? ──というのはオレと同じうっかりさんで、冒頭ではっきりと、ジェームズ・ボンドが 00(ダブル・オー)に昇格した直後である、というところから推測できたわけです。オープニングから、いきなり 007 シリーズらしからぬ始まり方なので、ボケてました。
アクション・シーン
冒頭の、長時間にわたるアクション・シーンは、自分の感覚では「007 らしくない」のですが、かなり見応えあります。
どのあたりが 007 らしくないかというと、なんというか「全身の筋肉がはち切れんばかりに、走る、飛ぶ、スポーティなジェームズ・ボンド」というのがどうも……。
ボンドが追いかける黒人の男がまた、ものすごい身体能力を見せてくれます。人間にこれほどのパフォーマンスができるのか、というくらいで、アクション・ゲームを見ているみたいでした。ストーリィ上、あっさりと退場するのですが、ちょっと惜しいですね。ジョーズのように、何度も出てくる殺し屋役がよかったかも。
複雑なストーリィ
本作品が 007 シリーズらしくない、もう一つのポイントとして、ストーリィが複雑な(ように見える)ことなんですよね。
いや、あらすじだけを書くと、
「悪者のボスが、ジェームズ・ボンドのせいで大損し、カジノで負けを取り返そうとする」
──と言うだけなんですが。
後半で、大どんでん返しがあります。と書くとネタバレ丸出しなんですが、すぐにはわからないトリックが仕掛けられているので、これから見る人は、だまされないように身構えて見るといいと思います。──きっと、騙されるから。
本作品の最大のトリックは、単体で出てくると「あ、やっぱり」なんですが、それがバレないように何重にもトリックをコーティングした結果、複雑に見えるストーリィになった、という印象です。
ヒロインがツンデレ
また、ヒロイン(ボンド・ガール)がツンデレキャラである、というのも今風なんでしょうか(今までがどうだったか覚えてないけど)。
ヒロインのヴェスパー・リンドを演じたのは、エヴァ・グリーン(グレインが正しい発音
)。何度も見た記憶がありますが、映画出演はまだ少ないです。モデルとして見る機会が多いのでしょうね。
繰り返しますが、ヴェスパーのツンデレぶりがすごい。いや、人によっては「ツンではない。笑っているじゃないか」と言われそうですが、「顔は笑いながらも心は三千里先」みたいな鉄壁ぶりです。そうそう、オトコって、こういうオンナに弱いんだよなー、と(それに見合う美貌があってこそだが──ゲフン、ゲフン)。
そして、後半で見せるデレもまた、すごい。なにしろ、かのジェームズ・ボンドが──。ぜひとも、続きは映画でご覧ください。