『バクマン。』 120 ページ 「ネットと顔」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 11 号)
作者の顔が 全然見え
ないところが、七峰作品の弱点です。服部が違和感を覚えたのは、ここでしょう。面白いマンガなのに、作者の個性が見えない。
そういう視点から見てみると、「ジャンプ」で連載している人気マンガは、どれも「作者はこれが好きなんだろうな」がよく分かります。
でも、たとえば『ONE PIECE』の作者は、「『ドラゴンボール』(というか鳥山明)が好き!」だけでは終わっていない。この 2 作品を似ているとは、誰も思わないでしょう。強烈な個性があふれ出ているからです。
決めてください
1 ページ前までは「何神ライトだよ!」という顔芸を披露した七峰透でした。ここでは、たんなるホストになっている。キザすぎますよね。キャバクラ嬢(小杉)を口説いているみたい。
さて、小杉の決断は、間違っているのでしょうか──。
「ベストではないけれど仕方がない」と自分は思う。
まず、最悪なのは、七峰が他誌に移ることです。彼なら本当に実行しかねない。ただし、その前に編集長をおどしそうですけどね。
最高なのは、判定人などいなくても七峰が面白いマンガを描けることですが──、現時点ではむずかしい。──たぶん、この「七峰編」のラストでその道が示されるでしょうね。
それならば、(すくなくとも『バクマン。』の世界では)誰も試したことがない「50 人の 判定人法」を実践してみる価値はあるかと思います。新しいことにチャレンジせずに、新しいマンガを描こうとするのは、いかがなものか。
人類の至宝であるアルベルト・アインシュタインは、こう言いました:
同じ事を繰り返し行い、違う結果を期待することは正気の沙汰ではない
絵上手い方でした
七峰の才能を語るときに忘れてはならないのは、彼は絵が上手だということです。新妻エイジも、雄二郎にそう話している。「判定人法」を非難する人でも、七峰の画力だけは認めるしかない。
だから、七峰のやり方に問題が出てきても、作画担当者として彼はやっていけるんですよね。──正直なところ、チートくさいキャラだなぁ──と思いました。なんとなく、七峰は「同人っぽい絵柄」が似合いそうなのに。
ほかの編集者とマンガ家は一線を画する以上の距離を感じます。亜城木夢叶と服部も、あれだけ長い付き合いなのに、ものすごく事務的な接し方をしている。普通の会社で働いている上司と部下のほうがフレンドリィですよね。
ところが、アフロだけはマンガ家との距離が近い。この場面のエイジとのやり取りなんて、マンガ家仲間みたいな感じです。
エイジは、意外と初めから社交的で立場をわきまえる人物でした(誰を「先生」と呼ぶかをキッチリ決めている)。そのため、アフロのことは うっとうしいと思っていたりして……。作画中に話しかけられたくないだろうし。
第 2 の 亜城木夢叶…
このページは最高ですね! 亜城木夢叶 2 世
と呼んで七峰のことを持ち上げていると思わせて、たたき落とす。エイジにしては珍しい批判の仕方でした。
そう、エイジの言うとおり 2 世が元祖 超えたら 面白い
けれど、たいていは二番煎じで終わります。柳の下や切り株に、ドジョウやウサギは何匹もいません。
- ルパン三世, バビル 2 世:
- 「……」
──まぁ、例外はあるか……。
ところで、エイジが言った見たこと ないんだから 当たり前
というのは、ちょっとしたギャグだったと思います。それなのに、モサモサ頭は普通に受け取っている。エイジも、内心はあきれているのでは?
早いですね…
「蒼樹紅をまわす」とか、「蒼樹はキツい」(何が?)とか、ナニを言っているんだ……(ゴクリ……)とか思っただろう! キミタチ!!
亜城木の 2 人が七峰のことを黙っているのは、すこし問題でしょう。でも、ここで 2 人が服部に告げ口をするのでは、陰湿に感じる。現在の連載では勝ち目がない──と新連載の立ち上げを目指すのも消極的です。
正々堂々と責任持って 「PCP」で潰そう
と決意する 2 人は格好いい! 描く作品は邪道ばかりなのに、王道マンガの主人公みたいなコンビです。やはり、こうでなくっちゃ!