『バクマン。』 128 ページ 「似顔絵とひやかし」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 19 号)
急に登場したローソンクルー・あきこちゃんみたいな髪型の女性を、シュージンはヤバく ないか?
と警戒しています。良い意味 / 悪い意味の両方で「ヤバい」を使えるけれど、この場合はどれなのだろう?
- 中井と親しげに話す人なんて普通じゃないな
- ものすごく(ヤバいくらいに)かわいい
- びじn ──美人局なのでは?
まぁ、ハズレはすぐに分かるよな……。
ハチ公口って 言っても
福田は、もっと中井に腹を立てても いいはずです。アニメ化も決まって忙しい中、おそらく仕事中に抜け出してきたのに、冷たく あしらわれたのだから──。ちょうど良いタイミングでサイコーとシュージンがやって来たから、思いっきり八つ当たりしそうな場面ですよね。
ところが、妙に福田は おとなしい。いや、どちらかと言うと──、落ち込んでいるような感じです。マンガの勝負で負けた時も、歯を食いしばって前を向いてリベンジを誓うような彼が、どうしてこんなにも しょげかえっているのだろう。
まるで、失恋したみたい。
垂れ目がキュートな この子は、妙に親しげです。
読者からすると、あの中井巧朗を好きになる女性がいるなんて、とても信じられません。初対面だから彼の内面を知らないとはいえ、誰でも外見でイヤがるだろう──とも思ってしまう。
でも、この手の容姿でモテモテの人って、けっこう多いですよね。ヒップホップ系やラップを刻むミュージシャンに見え──なくもない。それに、元・「ジャンプ」のマンガ家なら、それだけで十分にセールス・ポイントになります。この子がファザコンという可能性もある。
──ということで、中井はそれほど嫌われる人物でもないのでは──、と思いました。「彼の数々の所行を知らなければ」という前提がつくけれど(それ、致命的)。
本当に いいのかい ?
福田が悲しそうな顔をして去っていったのは、幻滅したからだったようです。裸一貫で上京してきて、マンガ一筋で がんばってきた彼からすると、いまの中井には かける言葉が見つからない。
かつては同じ夢を見ていた人間が、いまでは別人のようになっている──。さぞかし福田はショックを受けたでしょうね。
ほんとに ついて行くとは
──というセリフからして、やっぱり「美人局」的な想像をしたのでしょう。あるいは、「素敵な絵が、いまだと お買い得なんですよ」とか──。
その昔、大阪の街でお姉さんに声をかけられて、ホイホイついていき──、「とても高価な絵画」を購入した自分の目にも、危険度マックスに見えます。──くっ、静まれ……、オレのトラウマ……!
マンガは どうしたんですか !?
お願いします マンガを 描いてください !!
──と叫びたい気持ちは、自分もよく分かります。冨樫先生に対して……。
サイコーの叫びは、中井の心には届きませんでした。
いや、心に響いたとは思うけれど──、そもそも中井は自分で話が作れないし、人物の表情も描けない。そうなると、まずは原作者を探すか、絵の修行を始める必要があります。目の前にある幸運を捨てる勇気は、彼にはなかった。
ここ 私の部屋
まさか、本当に自分の住んでいるマンションまで連れてくるとは──、この子たちの常識を疑いますね。たった二千円のために危険な賭をするなんて、そうとう頭が ゆるふわだな……。
もしも万が一、中井が風が吹いても雪が降っても、家の真ん前で何日も泊まり込むような男だったら、どうするんだ! ──あれ?
どうしたの おじさん
中井は、ケバ・ガールズからバカにされたことは間違いありません。でもよく考えると、自宅の場所を教えてくれた上に、少しは遊んで あげる
と言われているのだから、ある意味ではお得な話です。
遊び慣れている人間なら、だまされたフリをして、おいしい目を見られたかもしれません。当初の目的のとおり、(普通の)全身絵を描いて気に入られたら、何度も通えた可能性がある。
まぁ、この状況から恋愛に発展するのは絶望的ですが、中井は、もう少し女性に免疫をつけたほうが良い。彼女たちは、その良い練習台だったのに、もったいないことを しましたね。
そんなわけで、自分はこのまつげバッチリーズには、あまり悪い印象を持っていません。でも、ほとんどの読者が「なんて ひどい女なんだ!」と思わされたはず。作者のマジックですね。
ひょっとして、何回か あとで、ローソンクルー・あきこ(違うって)が奇跡の復活をしたりして。その時は、原作者として中井とパートナを組むと見た!