『暗殺教室』 第180話 「殺しの時間」
最終回は華やかなセンタ・カラーを飾りました!
このブログで さんざんに言い続けてきた「殺せんせーがメインの誰得カラー」です。しかし、今となっては殺せんせーの姿は貴重になりました。あれだけ前面に出てヌルヌルしていたのに……。
「先生は心のなかで生き続けている」
──とくに創作の世界ではよく聞く話です。E組を卒業した生徒たちは、じつにこの言葉通りの人生を歩んでいる。この一年で、一生忘れられないくらいの経験をしました。
ただ、これが本来の彼らの資質でも あります。
浅野 學峯(元)理事長が作ったままのE組だったら、生徒たちは生き生きと飛び立てただろうか? いや、雪村あぐりであれば、いつかは成し遂げたかもしれない。
その答えは、「三代目」が出すでしょう!
最終回は、この作品らしい物騒なタイトルでした。
「殺す」という言葉が現代ほど安っぽくなった時代は ありません。そして、今後も軽く扱われるでしょう。それは平和な証拠です。
粘液は世界を救う
奥田 愛実は、すっかりリケジョ(理系女子)ですね!
あの殺せんせー直伝のレシピだから、「活性粘液
は、ありまぁす!」なんて記者会見を開かずに済むでしょう。
そう言えば、奥田の白衣姿は初めてなのでは? 彼女のことだから、たとえ『To LOVEる』に出てきそうな「衣服だけを溶かす粘液」のでも、いつもの制服で合成したに違いない。
二次元も三次元も超えて
「律」は異次元の進化を遂げています!
もはや「自律思考固定砲台」の面影など皆無に になっている。その姿から想像するに、ボーカロイドの一人になっていそうです。彼女自身(の分身)が「マスタ(購入者)」のパソコンに住むのかな。
そして、「膨大なネットワークを構築した律が、いつしか人類に反旗をひるがえす話」は、またスピンオフで──(めっちゃ読みたい!)。
魔法の殺意
潮田 渚は立派な先生! ──を目指しています。
渚が実習に来た私立 極楽高等学校
は、おそらくリュウキたちのいた高校でしょう。──7年経ってもリュウキたちは卒業していなかったりして。
「マガジン」と出演を間違えたような不良たちが『暗殺教室』のラストを飾りました。──こんな終わり方は予想外にもホドがある!
渚の目は、第1話の殺せんせーのように澄んでいます。
きっと、いつかは不良たちも「潮田先生」を信じるはず。渚の「お手入れ」は、生徒たちを一人残らず更正させるでしょう。
雪村あぐりから手渡されたバトンは、殺せんせーが継いで渚に届きました。あぐりから数えて「三代目」の先生は、生徒を「見る」ことだけは けっして忘れない。
彼女に残る謎
「茅野カエデは誰と一緒に駅まで来たのか?」
なんと、この謎は解かれないまま終わりました。ヒントらしいヒントもなく、モヤモヤした状態で幕が閉じられてしまう……。
このあと4話分も続く「番外編」(!)で答えが明かされるのでしょうか?
最初に思いついたのは「時間差のトリック」です。
じつは、前回の改札の場面は「将来の渚と あかり」だったのだ! 「極楽高校の不良たちを全員 更正させ、渚は立派な教師になる。あかりは渚と結婚し、何年かぶりに椚ヶ丘中学校のE組を訪れた」──といった感じです。
ただ、やっぱり駅で二人が別れる理由には ならない。また、そうなると、駅にあったポスタは何年も貼ったままになる。そして、その『とんぼ』のポスタにも疑問が残っています。
『とんぼ』のヒロインは中高生でした。
ドラマでも映画でも、実年齢とは異なる役を演じることがある。中学の卒業から7年後の茅野・磨瀬 榛名は21-22歳のはずで、まだギリギリ成り立つでしょう。現実には もっと【以下、オトナの良識による自粛】な例も多い。
ただ、改札のシーンは、卒業の直後に集まった場面という可能性が出てきます。その状況であれば、「まだ付き合いたての渚とカエデが恥ずかしがって(一時的に)手を離した」とも思える。
次に考えたのは、「まったく知らない人物説」です。
ごく自然に雪村あかりのモノローグを追ってみる。すると、「あかりは渚とは付き合っていない」「それどころか お互いに連絡もしていない」という状況です。
大学生・研修生と売れっ子女優とでは、あまりにも環境が違いすぎる。二人が会う機会は薄れていき、そのまま離れたのかも。
つまり、あかりは別の誰かと駅まで来た可能性がある。
その人物はE組の生徒とは面識がない(※)から校舎に行かなかった。その人との間に授かったいつか育てたい命
が あかりに宿っている。
──このあたりが真相かも しれません。
(※あるいは、全員が よく知っている人物でも面白い。たとえば柳沢 誇太郎とか!)
おわりに
題名は「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず
」から借りました。
見てのとおり、渚の必殺技の場面から付けたタイトルです。不良は「懐に入った」ワケでは ないけれど。
どんな血液型にも輸血できる
血液と言えば!
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の主人公(?)を思い出します。マクシミリアン・ロカタンスキー(マクシミリアン・ロカタンスキー)は、「ハイオク血液」を持つ「輸血袋」と呼ばれていました。
ようするに、O型はA・B・AB・O型の全員に輸血ができる。それだけに、献血では つねにO型の血液が不足するそうです。世界で1番多い血液型
なのに。
だからこそ、竹林 孝太郎と奥田が研究している「RH null null型
」のように、人工血液が必要になってきます。
興味深い話を見つけました。
1万人に1人未満の割合でしか存在しない幻の「黄金の血」
が現実にも あるらしい。この「Rh null
」という血液型は、世界で43人しか見つかっていないそうです。世界の人口・約73億人中の43人で、1万人に一人とは……?
(もちろん、「現状で確認されている人数」のことだと思うが、それでも少なすぎる。そもそも、この手の「○人に1人」は どうやって計算したのか疑問だ)
落ちこぼれた生徒が一人もいなくて良かった。
一方、思うこともある。
『地獄先生ぬ~べ~ NEO』が現在でも連載中です。
その昔「ジャンプ」で連載していた『地獄先生ぬ~べ~』の ある人物が、夢破れて落ち込んでいる姿を描いていました。以前は陽気だった性格もすっかり暗くなっている……。
もちろん、あの『ぬ~べ~』だからドンヨリしたまま終わることはない。それでも、天下の「ジャンプ」で「落ちぶれた登場人物」を描いたことが新鮮でした。
E組の生徒にも こうした「復活劇」を描いて欲しい。
初期の寺坂 竜馬だったら政治家先生に買われる
なんて考えられなかった。今の彼なら、努力と根性で秘書を務めるに違いない。
しかし寺坂は、「上の人間」に対して ある意味では潔癖症にも見えます。暴君・赤羽 業に対しても、聖人君子のように「正しい行ない」を求めていた。いつか寺坂は、政治の世界の闇に押しつぶされてしまうのでは?
カルマに とっては、官僚の世界の「闇」は むしろ居心地が良いはず。ただ、彼のことだから調子に乗って挫折する かもしれない。
べつに、彼らに失敗して欲しいわけでは ありません。
なんだかんだ言って自分も「日本のエンタテインメント」に毒されて育ってきました。ようするに、「成功した人の苦労話」が大好物なんですよね!
カルマ・寺坂の政治家コンビが上り詰めるまでの「ど根性話」が読みたい! また、杉野 友人はドラッ【自粛】や覚醒【自粛】・野球【自粛】博・声出【こんな行為まで自粛が必要なのか……】──といったスキャンダルに負けないでくれ!
やはり、渚とカエデの話が一番 知りたいです
二人が結ばれなくても良い。ただ、それぞれの幸せをつかんでくれたら、と願う。もちろん、二人が結婚して「四代目」を育ててくれたら最高です!
そのためには、粘液が必要かな(最低な終わり)。