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HUNTER×HUNTER #289『条件』 メレオロンの歯がゆさ

HUNTER×HUNTER No.289『条件』 (週刊少年ジャンプ 2009 年 01 号)

新年あけまして──と言いそうになったが(ウソ)ジャンプ誌上では、もう 2009 年だ。

自分が買ったジャンプの背表紙はナルトになっている。──これ、先週までの『ONE PIECE』キャラと つながっていないけど、いいのか? と疑問に思う。調べてみると、下記のページが見つかる。先週で一段落したらしく、問題は ないようだ。

o_o ─ 無表情 ─ 漫画情報サイト  【週刊少年ジャンプ 52号】   「ONE PIECE つながる背表紙」冬が完成してコンプリート、1号からは「NARUTO」が始動

いつも隅にいるので、「ロビンは不憫」と頭に浮かんだ。──べ、別にダジャレなんかじゃないからねっっっ! //// (中途半端なツンデレ? キャラ)

ロビン 不憫 の検索結果 約 28,600 件中 1 – 10 件目 (0.34 秒)

さて、そんな おめでたムード(?)とは関係なく、我らが『H×H』は陰惨な戦闘シーンが続くのであった──。

どういう事だ?

「元々は戦闘バカだったが、戦いを通じて知的キャラへ変わっていった」とユピーについてこのブログでは書いてきた。しかし──よく考えると、その前提は間違っているのかもしれない。

護衛軍の中で唯一人間ではなく魔獣との混成であるユピーだが、そもそも魔獣とは何か。

クラピカ「人語を操れる獣を総称して魔獣というんだ !!」

ハンター×ハンター (No.1)』 p.91

そう、「人間 + 魔獣」のユピーが知的なのは、当然なのだ。少なくとも、猫や蝶と交じるよりは、人間に近くなるのが当たり前だろう。違うのならば、よっぽど元になった人間がアレなだけだ。

──というのは半分ネタである。王直属護衛隊が生まれるまでに、人間が何人「使われた」かを考えれば、ベースが動物か魔獣かの違いは、それほど大きくないのだろう。

そう考えていくと、多重人格のキメラアントがいない(少なくとも描写されてない)のは、興味深い。何人もの意識や魂が動物の思考と交じりきらず、発狂したアリもいたのだろうが、少年誌では描けなかった──というのが真相かもしれない。

来た !!

マガマガしい姿でありながらも冷静に状況を判断できるようになったユピーは、「戦闘中に敵が消える仕組み」について完全に把握した。これは、読者にとっては不要な説明と感じた。とっくに分かりきったことだからだ。

しかし──次のページを見て分かった。なるほど、ユピーがメレオロンの能力(とは知らないわけだが)を理解したことで、絶体絶命のピンチであることを強調したわけか。ホラーでは よくある演出(主人公が隠れるけど、殺人鬼からは丸見え)だが、そう思っていても怖い。ゾクッとした。

この時のメレオロンの心境を想像すると──ツラい。メレオロンは、仲間の攻撃を助けることができる。強力な補佐だ。しかし、自分から「師団長の中では最弱」と語るとおり、ひとりでは仲間を救えない。仲間を見殺しにするしかない、逃げるしかない状況──耐え難いものがある。

オレが相手だ

やはりナックルが登場しないと、ユピー戦は終わらない。熱い、熱すぎる場面である。

ただ、あくまでも王の討伐のために護衛隊の戦力を減らすのならば、ここにナックルが出てくるのは失策だ。ユピーが「トぶ」のを待つべきだろう。

──って、そんなことできるかー !! とナックルの代弁をする。この場面でナックルがじっと耐える、というのも有りだが──そうして つかんだ勝利に何の意味があるのだろう。そう思った。

それだけに、ユピーが出した「答え」と「条件」には驚いた。なんとなく、「漢(おとこ)らしく戦いの申し出を受ける」という空気が流れている、と感じたのだが……。そうか、ここでナックルの条件をのむと、また逃げ回られるだけなのか。冷徹な判断を下せるユピーに、血が凍る思いをした。

──というところで、明日に続く……。

asiamoth:
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