『バクマン。』 83 ページ 「スパイと次回」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 21・22 合併号)
服部・雄二郎・港浦が入っていったお店の名前は、ROSE BAR
という……。
──そ、それって、「ソッチ系」によくアリガチな名称なのでは !? 「バラ」ですよ、バラ! ネタバレになるので作品名は書きませんが、バーテンダーが主人公のマンガで、「バラ」な人がオチとして出てくる話があったなぁ……。
もちろん、20 歳未満であるサイコーとシュージンは、そんな事は知らない(ハズ)。ああ、コイビトとオクサンを捨てて、2 人はソッチの方向へ進むのか……! でも、それはそれで、次回作のネタになったりして。
──と、悪ノリはこれくらいにして……。
飲まなきゃ いいんだろ
なにやらコジャレた(普通の)バーにやってきた亜城木コンビは──声が大きすぎる。このバーは、カウンタが何十メートルもあるのでしょうかね? 編集者たちに亜城木たちが見つからなかったのは、キセキに近いと思います。
シュージンはあり金全部 持ってきた
そうですが──、えっ、持ち歩けるくらいのお金しかないのか? まだ何百万も残っているのかと思っていました。──いや、これは「シュージンのおこづかい」を全部、ということでしょうね。
亜城木くん どうだ
港浦の言葉から推測すると、亜城木夢叶は 3 日と空けずに港浦と連絡を取っているようです。サイコーは絵の練習をする以外にやることがないだろうし、おもに港浦と話すのは、シュージンでしょうね。
次の作品のアイデアどころか、ジャンルも決まっていない状態なのに、シュージンは港浦と何を話すのだろう……?
酔った勢いで、雄二郎が力説しています。これは、『バクマン。』を読んでいる若者に向けた言葉なのでしょう。将来のマンガ家だけではなく、いろんな分野で思い上がりと挑戦
をしてほしい、という作者からのメッセージだと思いました。
港浦からすると、担当だって 連載獲って 満足してる奴 多いだろ
、という部分が耳が痛かったハズ。とはいえ、『走れ! 大発タント』の時に順位を上げようとして港浦が出した策は──笑いをもっと増やす、でしたからね……。港浦には、もっと違う方向性でがんばって欲しいものです。
サイコーとシュージンが初めて持ち込みをした時のことを、服部はよく覚えていました。それどころか、服部もまた、2 人をよく観察していたことが分かる。サイコーが服部を品定めしていたことなんか、服部にはお見通しだったんですね。さすがは服部!
すごい やる気… 野心……
亜城木夢叶にかける、服部の意気込みがスゴい。ここまで期待されている 2 人も幸せでしょう。
じつに渋いシーンで、このバーのフンイキに服部はピッタリですね。──隣で酔いつぶれているアフロも「服部」ではありますが……。
午前 3 時ちょい前 就寝
バーでやる気 もらった
ところで尾行を終えても良かったのに、服部が寝るまで 2 人は見届ける。
けっきょく、シュージンは何がやりたかったのかが、自分には分かりませんでした。本当に、服部の弱みを握ることが目的だったのか?
最終的には、何を描けば いいのか
がシュージンの頭の中でひらめいた。意味が分からなかった尾行も、役に立ったわけです。
おそらく、亜城木夢叶の次回作は尾行がテーマ──ではなく、「他人を第三者の視点から見る」ことがカギになるのでは。具体的にどんな作品なのかは、イマイチ見えてきませんが……。