『HUNTER×HUNTER』 #373 「継承」 感想

HUNTER×HUNTER』 No.373 「継承」 感想

Mother cat caressing her kittens (けがれを知らぬ──新生の白)

第1王子と第2王子の能力が公開されました!
どちらも上位王子らしい強力な念能力です。しかも、両方とも両王子だからこそ使いこなせそうな能力でした。もしクロロが盗んだとしても、王子ほどには扱いきれないのでは?

「死後に発動する〈〉」は、最近になって急に増えてきました。
第1・第2王子の念能力も死が鍵となっている。今後も死者の念が登場し、生者を救ったり苦しめたりするでしょう。
ゴンの念能力の復活も、何かの形で死が絡んでくるのか……?(ナニカが一瞬で治しそう)

ねこのきもち、親は知らず

第2王子・カミーラの能力が明かされました!
しかし、〈百万回生きた猫〉は、どう考えても欠点だらけの能力です。ザッと考えただけでも、次の弱点がある。

  • 命を失わない程度に痛めつけられたら終わり(「くっ、殺せ!」状態)
  • 死後に〈絶〉状態にされたら発動できない可能性あり?
  • そもそも猫に勝てるほどの強者が相手なら復活できない?
  • 相手が複数人だった場合、猫は全員を標的にするのか?

一流──いや二流の念能力者でも、上に挙げた対策くらいは思いつくでしょう。

それなのに、どうしてカミーラは あれほど自信満々だったのか。
おそらく、以前にも この能力で生き返ったことくらいは あるはずです。母親もカミーラの念能力を知っていたようだし、ここまでは間違いない。

ただ、カミーラの戦闘経験は少なかったに違いない。彼女の性格だったら、一・二度 試したら十分、と思っていそう。

あきらかに格上なベンジャミンには、〈百万回生きた猫〉は通用しませんね。
ベンジャミンが「くれぐれも 攻撃するな」と命令した理由は、すでにカミーラの能力を見抜いていた(知っていた)からかも?

もう一つの「親の心 子知らず」

カミーラの母親である第2王妃・ドゥアズルは、いつも沈んだ表情をしています。
なんとなく「能力で生き返る前のカミーラは優しかった」から、と妄想しました。生き返るたびに性格が悪くなっているのでは……?

あるいは、単純に「自分が腹を痛めて産んだ娘が何度も命を落とす」から悲しいのでしょうか。
また、オイト王妃と同じく、きょうだいたちが戦っていること自体も耐えがたいはずです。見るからにドゥアズル王妃は優しそうですからね。

ドゥアズル「だ… 駄目だ まだ笑うな…  こらえるんだ… し… しかし(『デスノート』ネタ)」

経験者は(必要以上に)語る

カミーラが株を下げる一方、ヒュリコフの株は急上昇中です。ただの「イキリ」では なかった。

ただ、ちょっと気になるのは、「ヒュリコフは銃弾をどうやって防いだか」という点です。
最初は〈硬〉で受けたように見えました。しかし、「首を後ろにそらして逃げた」ようにも見えます。懐かしの「『マトリックス』避け」でしょうか。

「銃弾を避けられる」ことは、十分に賞賛されるべき能力でしょう。
しかし、それだけなら『幽☆遊☆白書』の浦飯 幽助でも できるよな、とも思ってしまった。

また、ノストラード・ファミリーの(故・)ダルツォルネは、銃弾を10発くらい食らっても平気、と称されていました。

──ヒュリ先輩はダルニキ未満のザコなのか?

(「銃弾を食らっても平気(無事とは言っていない)」の定義にもよる。撃たれた後は毎回のように入院コースだったりして)

遺志の重み

第1王子の能力名は、元ネタが二つあります。どちらも そのものズバリの作品名が元なので探しやすい。

日本語表記の〈星を継ぐもの〉は、超が256個は付くくらいに有名なSF作品です。
──が、自分はSFは詳しくないため、「あー そーゆーことね 完全に理解した(わかってない)」な感じ(?)。

ベンジャミン バトン〉の大本はF・スコット・フィッツジェラルドの短編小説です。
しかし、映画の方が有名でしょう。この映画は大好きです! 監督: デヴィッド・フィンチャーと主演: ブラッド・ピットと言えば『セブン』でも おなじみですね。どちらも甲乙付けがたい!

ベンジャミン・バトン – 老いていて求めれば若くして豊かな人生 | 亜細亜ノ蛾

ちなみに、タイトルの原題は「The Curious Case of Benjamin Button」です。そう、邦題の「バトン」とは「ボタン」のこと。劇中でも何度か洋服のボタンが出てきます。

一方、第1王子・ベンジャミンの能力は、なんとなく「バトン・タッチ」の印象がある。
これは もちろん、作者は分かった上で言葉遊びをしている──のですよね? まさか、タイトルの語感からテキトーに決めた、なんてことは……(ありそう)。

君の体は。

ハンゾーは1012号室に入れなくて困っています。
──が、アレ? 前回のハンゾーは独房の中へ壁をすり抜けて入っていましたよね? なぜ今回は すり抜けを使わないのだろう?
「吸血鬼が家(部屋)の中へ入るには、その家(部屋)の主の許可を得る必要がある」というルールが あります。ハンゾーの壁抜けも同じような制約があるのかも。

それよりも、ハンゾーの体とビスケたちの行方が気になります。
分身のハンゾーが言うには、明日には本体に戻っている、とのこと。時間制限が あるのかもしれません。問題は、「どういう状態で戻るか」です。まさか……。

ハンゾー「これって もしかして……」
ビスケ「私たち……」
「「入れ替わってる~~~~!?」」

おわりに

カミーラの念能力〈ネコノナマエ〉もまた、欅坂46ネタですね! アルバム『真っ白なものは汚したくなる』に収録されている一曲です。隙あらば けやきってくるなぁ(活用形?)。


『HUNTER×HUNTER』 #372 「消失」 感想

HUNTER×HUNTER』 No.372 「消失」 感想

誤認は命取り

ヒュリコフの読みが ことごとく外れていて笑いました。

「オーラの流れから犯人を見つけた(ドヤァ」ようなことを心の中で語っていましたが、まったく無実の人間をずっと疑っていそう。 その一方で、真の犯人は野放しになる──と見ました。次の犠牲者はヒュリコフか……?

これはやはり、われらが「団長の手刀を見逃さなかった人」のように、アッサリと退場するのでは……(期待に満ちた目で)。

団長の手刀を見逃さなかった人とは (ダンチョウノシュトウヲミノガサナカッタヒトとは) [単語記事] – ニコニコ大百科

 

主より巨体

マラヤームの〈念獣〉は なぜ巨大化したのか?

不安・恐怖・ストレスとトラウマが原因だとビスケは考えています。もちろん、そういった精神的な変化も影響するでしょう。念獣も〈〉の一種だからです。

しかし自分は、別の予想も立てました。継承者の候補が死ぬたびに、取り憑いていた念獣のオーラが、生き残った王子に再分配されるのではないか 。

つまり、この「サバイバル・ゲーム」が終盤に近づくにつれて、戦いが激しくなっていく──!

 

(と この時は予想していた。しかし、次の話になっても、他の王子には影響が出ていない。大外れかな)

 

分かれる体と意図

ハンゾーの〈分身の術〉が初登場です!

〈ハンゾー スキル4〉ということは、他に最低でも3つの能力が あるのでしょう。他の術が描かれるのは いつの日か……(話的にも、冨樫先生のゲーム消化率的にも)。

忍者のスキルと言えば、「火遁」「風遁」といった具合に系統別に分かれることが多いです。念能力と似ていますね。──となるとゴチャゴチャしそうなので、単純な「変わり身」や「手裏剣」といった忍術になるのかな。

自分の一押しは、何と言っても「目くらまし」──つまりは「太陽拳」です! ハンゾーなら できるはず(なぜかしら?)。

疑惑の元

ただ、以前にも思いましたが、ハンゾーの能力は王子は暗殺した能力と ほぼ同等です。〈幽体離脱〉の情報で それが確定しました。オイト王妃が見た姿も、なんとなく半蔵に似ていました。

もちろん、読者は半蔵が犯人ではないことを知っています。ビスケットやクラピカたちも、ハンゾーのことを信じるでしょう。

しかし、オイト王妃や他の人間は、ハンゾーを疑ってしまうのではないか。その勘違いから、さらなる悲劇が起こりそう……。

おわりに

技名〈幽体離脱〉の読み方は〈ザ タッチ〉──。どうして こんな読み方をするのか、まったく意味が分かりまs(ry

 

「ザ・たっち 幽体離脱」をGoogleで画像検索

 

 


HUNTER×HUNTER 35巻 「念獣」 獣を負う者は目に大陸を見ず

冨樫 義博 『HUNTER×HUNTER』(ハンター×ハンター) No.35 「念獣」

Autumnal Leaves of Zelkova / ケヤキの紅葉 一人ずつ染まる──朱く、赤く、紅く

新しい概念が盛り込まれた一冊となりました。
単行本の副題になっている〈念獣〉は、念能力の常識を一変します。連載中の最新話でも まだ不透明な部分が多い。

念獣の すべてを理解している人は、現・カキン国王と作者だけでしょう。──いや、(欅坂46に夢中な)作者ですら……?

 

第35巻の見どころ

  • あまりにも多すぎる登場人物!
  • 増える一方のセリフの文章量!
  • その割には、比較的に絵は安定している

落書き──もとい下書き──もとい「ラフな絵柄」は控え目です。きっと、週刊連載とは思えないほど たっっっぷりと時間をかけて描かれたからですね~(イヤミ)。

クラピカの新能力が発動!

 

人差し指の鎖の能力が ついに発動します! 最初はチート性能かと思っていました。ところが、使用者であるクラピカの性格を反映してか、「七面倒くさくてリスクばかりを背負う」能力です。

──クラピカの退場も十分に ありえそう……。

印象を変える登場人物たち

 

第一印象は当てになりません。まずは、オイト王妃と従者・シマヌ(シマノ?)が別人のように変化していて面白かった。

最も大きく印象が変わったのは第1王子・ベンジャミンです。ただの「脳みそ筋肉キャラ」かと思いきや──。あのライオンちゃんは何のために犠牲になったのか……。──あ、よく考えたら第4王子・ツェリードニヒの(かけた電話の)せいだった。

結論: 全部ツェリ様が悪い

このブログの記事一覧

HUNTER×HUNTER #361 「辞退」 ひとさしで奪う | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #362 「決意」 心の悪魔に手綱許すな | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #363 「念獣」 終段的防衛権 | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #364 「思惑」 泣く子と王子には勝てぬ | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #365 「選択」 赤ちゃんと お出かけ | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #366 「其々」 殺戮はディナーの あとで | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #367 「同期」 G、船上のアリア | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #368 「凶行」 恐慌×強行×強硬 | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #369 「限界」 付け焼き刃と両刃 | 亜細亜ノ蛾
HUNTER×HUNTER #370 「観察」 四の蛇がニタリ | 亜細亜ノ蛾

おわりに

タイトルは「獣を逐う者は目に太山を見ず」から借りました。

元の言葉は獣を「逐う(追う)」者への戒めです。が、王子たちは「背負う者」の側ですね。はたして、新大陸や暗黒大陸に少しでも興味を持っている王子は何人いるのだろうか──。

 

前の巻の感想

HUNTER×HUNTER 34巻 「死闘」 手取り×足取り×命取り | 亜細亜ノ蛾


『HUNTER×HUNTER』 #371 「任務」 感想

『HUNTER×HUNTER』 No.371 「任務」 感想

およそ4ヶ月ぶりの連載再開です。
再開の告知を知ったのは数日前でした。まったく心の準備ができていないまま、前回の話もろくに読まずに感想を書いています。

コミックの発売も間近ですよ!
王位継承戦は、とにかく登場人物が多い! たんなるモブキャラかと思っていたら重要な人物に昇格されるということも何度か起こりそうです。今こそ単行本を読み直しましょう。

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HUNTER×HUNTER #369 「限界」 付け焼き刃と両刃

HUNTER×HUNTER』 No.369 「限界」

Kalis seko kris moro sword 1b
鈍く光る刃は──親子を救うか

ブラックホエール1号は、その名の通り巨大なクジラに見えます。
そして王位継承戦は、船の1層で繰り広げられています。1層そのものがクジラの頭に浮かぶ「小さな船」みたいで面白い。

無限に広い海では、巨大なはずの鯨は、まるで砂漠をさまよう虫けらのようです。この構図は、これまでの(ごく一部を除いた)人類が知る「小さな」世界を模している。

同様に、寝ている間に寿命を削ったクラピカは、寝落ちして原稿を落としたマンガ家を模しているのかも。
──あ、冨樫先生なら無傷か(出版社と読者に大ダメージ)。

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HUNTER×HUNTER #367 「同期」 G、船上のアリア

HUNTER×HUNTER』 No.367 「同期」

G
汚らわしく蠢く──わずかな希望

『H×H』史上、もっとも読んでいてキツかった回です!
冨樫先生、なぜ「アレ」をターゲットに したのですか!? 「小動物」だったら何でも良かったはずなのに……。

ミッキー
「ボクは駄目だよ! ハハッ!」
今回の見どころ
  • 華麗に舞い、優雅に旋回し、皆のために働く──、G
  • ついにビルにも見せ場が!
  • 登場のたびにカワイらしくなっていくオイト王妃

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HUNTER×HUNTER #366 「其々」 殺戮はディナーの あとで

HUNTER×HUNTER』 No.366 「其々」

Agatha Christie
素知らぬ顔をして漂う──猛毒

まるで「ランキング形式」のように全王子が登場しました。
これだけ人数が いればキャラが被っていても不思議では ありません。ところが、誰一人 似ていません。父親が同じナスビー゠ホイコーロ──なのか疑わしいくらいです。
もしも違っていたら、この〈王位継承戦〉の前提が すべて崩れ去るけれど。

今回の見どころ
  • 「真顔」な警備兵
  • ツェリ様、それ知ってたわー、二年前から予想してたわー(ミサワ
  • 登場人物が多すぎて紹介が追いつかないよ!
  • 求愛力の変わらない ただ一人の王子、タイソン(←?)
  • 「王位継承戦か……フッ……まるで将棋だな」(←は?)

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HUNTER×HUNTER #365 「選択」 赤ちゃんと お出かけ

HUNTER×HUNTER』 No.365 「選択」

eye2thomastolkien
見えない驚異か──見える恐怖か

海外ドラマでは、主人公の足を引っ張る人物が次々に現われる。
一つの例を挙げると、【PR】Amazonプライム・ビデオにて一年中・24時間の見放題である『24』です。この連続ドラマでは、「主人公以外は敵」といった状況が延々と続いていく。
なにしろ、一番ジャマしてくるのは主人公の家族ですよ!(ネタバレ)

最近の『HUNTER×HUNTER』も似たような局面です。誰が味方で敵なのか、ハッキリとは断言できません。
今回は、意外な人物が突然に牙を剥いてきました!

今回の見どころ
  • クラピカの味方が裏切り!?
  • いくらでも蘇る「〈守護霊獣〉が見える条件」
  • 「彼女」は二人いる?

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