小畑健一覧

『バクマン。』 9 巻 「才能とプライド」 魅力ある女性と岩瀬に完敗

『バクマン。』 コミックス 9 巻 「才能とプライド」

we toast with cava - slowly comming
(「乾杯!」もあるでよ)

9 巻の表紙は、蒼樹紅でした!

4 巻の亜豆以来、久しぶりに女子が表紙ですね。しかし──、4 巻と同様に、あまり華々しいイメージではありません。

表紙の蒼樹は、彼女の仕事場にいるのだと思います。ところが、博物館での一場面とか、研究所の一室とか、学者の自宅とか──、そういった部屋みたいに見えるんですね。重苦しい感じ。

蒼樹の表情もゾクッとするほど冷たくて、なんだか人間ではないようにも見える。まるで、錬金術師のようです。

そこで思いついた話は──。

──蒼樹自身が、錬金術によって生まれたホムンクルスである。だが、そのことを彼女は知らない。自らが錬金術の権威として研究を続けるうちに、自分の出生に疑問を持った彼女は──(以下略)

「何番煎じだよッ!」と突っ込まれそうですが、だれか話をふくらませてください。

ここからは、9 巻で見逃してほしくない場面や、「ジャンプ」連載時との変更点を書いていきますね。

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バクマン。 #95-4 「毎晩と合体」 『NANDE!?』とコラボ !?

『バクマン。』 95 ページ 「毎晩と合体」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 35 号)

はてなちゃん&ダてなちゃんピンバッジ (by yukogets)
(『NANDE!?』とのコラボは──たぶんない)

今回は、作者が全力でダマしに来ました!

これは引っかかるよなぁ……。あとから読み返すと、すこしワザトラシイし、シツコイ会話になっていますが、まあまあ自然に話していますね。

読者をダマすには、小説のほうが向いています。なにしろ、場所や人物も含めて、すべて読者の想像にゆだねられている。年代や性別を間違えさせる手法も、お手の物です。

すっきりとダマされたい人は、森博嗣作品を、出版された順に読みましょう。

「作者が『どれから読んでも良い』と言っているよ?」

「それはすでに、アマノジャクな作者にダマされてる」

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バクマン。 #95-3 「毎晩と合体」 物足りなさとプラス材料

『バクマン。』 95 ページ 「毎晩と合体」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 35 号)

Keep your paws crossed... (by bhermans)
(猫も〈プラス〉好きをアピール!)

何でも 3Dな風潮に疑問を持っています。

まず、立体的に見える装置と装備をわざわざ用意して、ようやく立体映像が楽しめると思ったら、

3 倍目が疲れる

テレビが出始めたころに言われていたことが、また繰り返されるのか……。いま、本当に 21 世紀なの?

そもそも、飛び出して見えるテレビがあって、ようやく飛び出して見えるのは、飛び抜けて──想像力がないのでは……。

たとえば──、初代の「DOOM」をプレイすると、本当にその場にいるように思えたし、頭の中で立体的にマップが再生されました。モンスタは平面に描かれているのに、戦っている手応えがある。

ヘンなメガネなどかけなくても良いのです。いらん。

参考: あのDOOMがブラウザだけで遊べるように – IDEA*IDEA ~ 百式管理人のライフハックブログ

小説は、場所や人物を想像しながら読む。優れた小説は、頭の中でありありと情景が浮かぶのです。それが楽しくて、小説を読むのでは?

挿絵など不要です。いらん。

さて──、マンガはどうか?

優れた表現力のマンガであれば、その場にいる臨場感や、人物の心境が伝わるでしょう。たとえ、セリフがなくても……(ようやく、今回の『バクマン。』とつながった!)。

ここまでの話をまとめると──、

次回の「SAW 3D」は失敗しそうだねッ!

SAW 3D — THIS OCTOBER THE TRAPS COME ALIVE

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バクマン。 #95-2 「毎晩と合体」 アニメ記念と永遠の少年

『バクマン。』 95 ページ 「毎晩と合体」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 35 号)

Neverland (by CREEPETZ)
(いつまでも子どもでいられたら──)

自分は、〈原作〉と〈それ以外〉を切り離して考えます。そのため、「マンガが良かったから、アニメを見よう」という発想にはなりません。

ただし、子どもたちは、まったく違う考えなのでしょうね。アニメが面白かったら、マンガのアンケートに票を入れたい──のかもしれない。

そういえば、自分も子どものころは、マンガとアニメを〈同じ物〉として楽しんでいました。ブラウン管に映っていても、紙面のインクでも、ドラえもんはドラえもんです。また、アニメ化されていないマンガを読んで、「どうして声が出ないのか?」と疑問でした。

あと、いまの子どもたち──というか、『バクマン。』の世界に生きる未来の子どもたちには、携帯用ゲーム機でゲーム化されているかどうかが重要そうな気がする。

友だち同士でバトったり、一緒にマンガ・アニメを楽しむ。時代が移り変わり、遊びが変化しても、子どもたちは友だちと遊ぶ。泥にまみれたり、走り回ったり、虫を捕まえたり──をしなくても、子どもは健全に成長していくものです。

ただし、あんまり独りで遊んでいると──、

asiamoth みたいになっちゃうぞ!

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バクマン。 #95-1 「毎晩と合体」 ズームアウトとアニメスタート

『バクマン。』 95 ページ 「毎晩と合体」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 35 号)

2010-05-25_11-48-20_Canon EOS 7D_f3.2_1-160s_iso400_75mm (by asiamoth)
(近寄っても離れても──ウチの子はカワイイ)

今回は雄二郎が、本来とは逆の意味で役不足という言葉を使っています。あの場面は、「港浦じゃ 力不足」が正しい。

これだからアフロは……。

参考: Yahoo!辞書 – やく‐ぶそく【役不足】

たまたま、NHK の質疑応答ページを見つけました。

現場の疑問 ことばQ&Q 視聴者の疑問 – NHK放送文化研究所

まず、Q&Qまつがいなのが笑える(Q&A だろ……)。

あと、この質問の真意は、「放送で間違った言葉を使っているので、謝罪して欲しい」でしょう。誰も解説は望んでいない。

これだから NH■ は……(いまさら伏せ字)。

それにしても、逆の意味を持った言葉なのに伝わるのは、日本語の柔軟性を感じますね。

たとえば──、一昔前の格闘ゲーム・餓狼伝説スペシャルくらいから、〈当て身投げ〉という技が流行りました。これは、〈当て身〉──つまりは打撃を受けてから〈投げ〉るので、〈当て身投げ〉なのです。

しかし、実践では〈当て身〉と呼ばれる。

投げてるのに「パンチ!」と言っているに等しい。

あとは、ラブがコメる(c ヤマカム)マンガにアリガチな、「好き」なのに「嫌い」と言う・デレたいのにツンツンする──のもおなじですね。そうか?

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バクマン。 #94-4 「お茶と明暗」 肩書きと 6 票差

『バクマン。』 94 ページ 「お茶と明暗」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 33 号)

week 45 (by obo-bobolina)
(これは〈肩書〉──ではない)

今回の話を読んで、新妻エイジの面白いエピソードを思い出しました。

今となっては信じられない話ですが──、『CROW』は初期のころ、(福田の意見では)打切りも見えていたのです(「22 ページ」)。それがサイコーと福田の協力によって、一段と面白いマンガになりました。

あのエイジですら、他人のアドバイスを受け入れる。

そして、すぐさま作品を改善した──。

非常に印象的・象徴的なエピソードですね。まぁ、たった 1 話分のアドバイスを聞いただけで、国民的な大人気マンガまで持っていったのは、天才ならではの話ですケド。

さて、この話のあとは、マンガを面白くするためにエイジが努力をした──といった場面はありません。もちろん、日々マンガを描き続けていることでしょう。しかし、何か特別な勉強をしたり、体験したり、という話は──ない。

このマンガに出てくる天才の中で、エイジは〈努力型〉だと思っています。本当に才能がズバ抜けている〈天才型の天才〉は、平丸だけでしょう。だから努力しだいで、まだまだエイジは伸びるのでは。

今回のラストを読むと──、エイジにも、さらなる向上心が必要かもしれません。努力の天才が、さらに本気を出す場面が見られるのでは──と期待しています。

『バクマン。』は、これからも盛り上がりそう……!

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バクマン。 #94-3 「お茶と明暗」 アーティスティックとアールグレイ

『バクマン。』 94 ページ 「お茶と明暗」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 33 号)

Earl Grey's Lady Violet (by moonlightbulb)
(アールグレイかダージリンか──それが問題だ)

今回は、〈お茶会〉の場面が出てきます。

「ジャンプ」の人気作家が 3 人も参加して、アシスタントと編集者が囲むという──、身内ネタにもホドがある会合ですね。

ただ、そのマンガ家は蒼樹紅・平丸一也・静河流、と異色のメンバなので、面白くなりそうです。かなり期待して読みました。

この集まりを名付けるならば!

〈パーフェクト・ケーキ & ティー・パーティ〉

略して〈PCP〉です。く、苦しい!

まぁ、ご覧のとおり、完全な──失敗でしたケド。

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バクマン。 #94-2 「お茶と明暗」 誓約書と写実的

『バクマン。』 94 ページ 「お茶と明暗」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 33 号)

Live Long and Prosper (by ex.libris)
(「神に誓うニャ」)

このマンガには、ムダなページやコマは、ほとんどありません。

たとえば──、何回も何回も何回も、急所を刺されたように見えて「無傷……だと…… !?」──といった、

エコな時代に反する誌面の無駄遣いは、

まったくないのです。

そのため、『バクマン。』に出てくる編集者たちのプライベートは、いっさい描かれていません。たまに出てくる彼らの自室を見て、アレコレ想像するしかないのです。ううむ、気になる!

服部や吉田は、普段──何をしているのだろう?

女たらしに見える山久は、浮いた話はないのか?

そして佐々木編集長は──、家でもあのポーズ

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バクマン。 #94-1 「お茶と明暗」 漢気とノリツッコミ

『バクマン。』 94 ページ 「お茶と明暗」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 33 号)

An old cinema poster (by nofrills)
(街に残る──漢気の跡)

シュージンと岩瀬が同じページに出てくると、どうしても──『DEATH NOTE』の夜神月と高田清美を思い出します。ライトと高田の立場が、逆転したかのように見えてしまう。

『DEATH NOTE』と違うところは、シュージンと岩瀬は、いいライバルだ──ということです。お互いに競い合って、励まし合って、伸びていくことでしょう。

お互いに尊敬し合う男女の仲は、良いモノですね。現実の世界でも、こういう関係が築きたい……!

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バクマン。 #93-4 「中央と最強」 今のままと愚かな考え

『バクマン。』 93 ページ 「中央と最強」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 32 号)

Baby cats in action (by fofurasfelinas)
(似ているほど仲は──)

人付き合いの苦手な人ほど、自分と似た人を探します。似たタイプであれば、仲良くなれるのではないか──と思ってしまう。

ところが──、自分と似ている人ほど、細かい相違にイライラとするのです。その結果、誰よりも憎い相手になったりする。恋人も、同じことです。

自分のシュミを認めてくれる、タイプの違う人こそが、

理想の恋人──なのかも。

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