『バクマン。』 95 ページ 「毎晩と合体」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 35 号)
今回は、作者が全力でダマしに来ました!
これは引っかかるよなぁ……。あとから読み返すと、すこしワザトラシイし、シツコイ会話になっていますが、まあまあ自然に話していますね。
読者をダマすには、小説のほうが向いています。なにしろ、場所や人物も含めて、すべて読者の想像にゆだねられている。年代や性別を間違えさせる手法も、お手の物です。
すっきりとダマされたい人は、森博嗣作品を、出版された順に読みましょう。
「作者が『どれから読んでも良い』と言っているよ?」
「それはすでに、アマノジャクな作者にダマされてる」
どういう事だ
雄二郎の新妻くんも まんざらじゃなく むしろ積極的に
なんてセリフは、普段の会話では出てきません。ましてや、職場での上司との会話には、絶対に使わない。ここはかなり、不自然ですよね。
まぁ、でも、アフロだし。
読者としては、「エイジと新妻が恋人としてつきあい始めた」と読むわけです。そうなると、「そこまで編集部で話すか?」や「編集長まで公認の仲?」などといった疑問が出てくる。
山久と吉田も、完全に勘違いをしています。吉田は、バカなこと 言うな
、なんてクールな顔(いつもの顔)で言っている。でも、頭の中ではモンモンと想像しているに違いない……!
何しろ今回のサブタイトルが、
「毎晩のように合体」!(違う)
このまま来週号まで引っ張ったら、極悪でしたね。とくに、来週の『バクマン。』は、お休みだし……。
春の新連載 3 連弾開始
高浜の『正義の三肩』が始まりました! 少年誌には珍しい 裁判バトルの挑戦策
とのことです。『BB ケンイチ』に続いて、独創的なマンガを描いていますね。
ただ、高浜には不安材料が多いです。
まず、担当の港浦は「お笑い命」だから、裁判の話なんてフォローする気がないでしょう。すべて、高浜ひとりで描くしかない。それはどの作家でも当たり前ですが、高浜が迷った時・困った時にも港浦には頼れません。
次に──、ハッキリ言うと、高浜は青年誌向きのマンガばかり描いていますよね。『三肩』がコケたら、次こそ青年誌で描いて欲しいなぁ……。
だからこそ、「ジャンプ」で『三肩』が長期連載になれば、高浜の実力はものすごい、と証明できます。がんばれ、高浜!
福田は『ロードレーサー GIRI』とタイトルを変えて、連載を始めました。いつの間にか、気合い入った兄ちゃん──みたいなアシスタントも増えている。3 人でバンドを組むか、峠を攻めそうな勢いです(?)。
正直なところ、福田の人間性は好きですが、彼の絵柄は苦手なんですよね。現実世界の「ジャンプ」に載っていたら、読まないかも。
そう言って絵を見ただけで避けていたけれど、読んだら面白かったマンガも多いですケド。
『カイジ』や『へうげもの』・『孤独のグルメ』あたりが、最初は抵抗があったなぁ。過去にさかのぼると、『ジョジョの奇妙な冒険』に行き着きますね。
マンガ読みは、誰もが通る道かも。
福田さん すげーな
『NANDE!?』の作者である響恭太郎は、やっぱり今回も噛ませ犬(よりも下)だったようです。クイズ番組あらし
のマンガって、面白そうなんですけどね。
それに比べると、高浜の『三肩』は順位が安定しているようです。まだ 3 話目ですが、ひとまずホッと一安心しました。今回は港浦が、「とにかく笑いを入れる」とは言ってこないのでしょう。
港浦は、エイジと岩瀬の相手に忙しいのかも。
やられた !!
最後のページでようやく、秋名くんが 口説いていた
──の真相が明かされます。
勘違いしていたと気づいた時に、この 3 人はどんな顔をしたのだろう……。ちょっと、恥ずかしい。
でも、そんなことよりも、『+NATURAL』と『CROW』とのコラボには、多いに驚いたはずです。たぶん、エイジと岩瀬も、『PCP』の巻頭カラーと時期を合わせてきたのでしょう。
これには──、勝てない!
人気マンガ同士のコラボレーションと言えば、『ドラゴンボール』に『Dr.スランプ』のキャラクタが出てきたことを思い出します。
しかし、現役で連載中のマンガを連携させるなんて、新妻エイジと秋名愛子にしかできません。まさに、天才だけに許された離れワザでしょう……!
または、『いぬまるだしっ』の作者か。