HUNTER×HUNTER一覧

HUNTER×HUNTER #309 「勝負」 散布されるのは──ゆがんだ忠心

HUNTER×HUNTER No.309 「勝負」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 25 号)

A Natural Mosaic (by drurydrama (Len Radin))
(鱗粉の中に狂信を隠した蝶もいると聞く──)

今までに、メルエムに勝負を挑んで(ムリヤリ挑まされて)生き残っているのは、軍儀(ぐんぎ)では無敗のコムギだけです。それ以外は、すべてこの世から去っている。

この唯一無二の王に限っては、「ふっ 今回の所は見逃してやる」などと(カビ臭い)セリフとともに情けを掛けたり、

お互いに胸のド真ん中を刀で貫き合う──けど無事!

という超・高難度な「峰打ち」をやってのけたりするような、「崇高ナル大殺戮」ではないのです!(オレもしつこいな……)

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HUNTER×HUNTER #308 「閃光」 光の中に見た──絶望の闇

HUNTER×HUNTER No.308 「閃光」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 24 号)

Sparkler (by naoyafujii)
(人の命は「線香」花火のように──)

一瞬にして敵の背後に回り、首筋の直前まで刀を走らせる──(そして避けられる)。バトルマンガによくある場面ですよね。

──いやいや、いやいやいやいや、よくあったらダメだろうがぁぁぁああぁ!!!!

上で書いたような「ぜんぜんまったく 0.000000001% も危機感のない危機一髪」を読者は見慣れています。オーナインシステムとはよく言ったものだわ。

「見慣れる」──つまりは「見飽きてしまう」ことこそ、バトルマンガ──いやマンガにとって、それこそ危機的状況なのです!

そのせいで、今週号の『H×H』に出てきたあるシーンのスゴさが、まったく伝わらなかったのでは? このマンガでは、よほどの実力差がある時にしか見られない、非常に珍しい場面だったのに……。

ということで、今回の話で「圧倒的な力を見せつけたキャラクタ」も、ほかのマンガにゲスト出演したら──

ザコキャラ扱いだってばよ! ……だと…… !?(混ざるなキケン)

まぁ、崇高ナル大殺戮 !! 様には、勝てないだろうな……。

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HUNTER×HUNTER #307 「喪失」 繰り返される見たくない光景

HUNTER×HUNTER No.307 「喪失」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 23 号)

scissors, paper, rock (by Meme!)
(「じゃんけん」には──相手と「手」が必要だ)

とつぜんですが、自分は『トリコ』が好きです。

今週号の『トリコ』は、長い戦いが終わり、「癒しの国」へやってきたという、息抜きの回でした。重傷を負ったメンバが多いというのに、和やかなフンイキで笑いを取る。──この感じが好きです。

さて、どうして『H×H』の感想で『トリコ』を取り上げたのか。──例によって例のごとく、あとのほうでちまちまと書いていきます。

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HUNTER×HUNTER #306 「安堵」 男子三秒会わざれば“凝”して見よ

HUNTER×HUNTER No.306 「安堵」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 21・22 合併号)

Atlas moth (attacus atlas) caterpillar - Chenille de papillon cobra (by Eric Begin)(こんな幼虫も、成長すれば蝶に──ならずにこんな蛾になる)

少年マンガが描く永遠のテーマは「成長」です!(断言) 成長と一口に言っても、いろいろありますよね。たとえば──、

第 1 話からじょじょに経験を積んだ主人公が、長い時間をかけて目的を達成したり──、

長期間の修行やらアイテムの入手やらで強くなったり──、

「ひと夏の経験」を経て急に成長したりする。

成長なきマンガは少年マンガではない──とまでは言いませんが(いつまでも学年が変わらなかったりするし)、「マンガに育てられた」という人も多いと思う。自分もその一人です。そういう読者のためにも、友情や努力などの納得のできる理由をつけて、主人公を成長させて欲しいものです。

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HUNTER×HUNTER #305 『残念』 変わらない真実・変わるゴン

HUNTER×HUNTER No.305 『残念』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 20 号)

Veronica Sawyer (by s.o.f.t.)(黒子──ホクロが特徴的なブライス人形)

先週号のラストはツラかった……! 「もしかして、主人公が■ぬのか?」と思ったものです。まだ園女は消えていないけれど……。

今週号の冒頭でも、まだツラい描写が続いていました。人ひとりの命は、それほどまでに重いのです。「たかがマンガだろ」といって笑う人は、現実世界でも泣けなかったりする。

とはいえ、ものすごくいいところで──ネテロの回想シーンを入れてくるような作者なのです。どんな超展開が起こってもいいように、心して本編を読みましょう……。

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HUNTER×HUNTER #304 『魔法』 キルアの謝礼とピトーの謝罪

HUNTER×HUNTER No.304 『魔法』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 19 号)

Winking Bambi (by Delicious Monster)

今回は、各キャラクタの現在位置が、見開きのページで描かれています。よくもまぁ、こんなにも同時進行の話を描けるものだ……。

このマンガの場合は、人物がいる場所は非情に重要です。ある人物とある人物が現時点で出会うとマズかったり、あるいは遠すぎると話が進まなかったり。どこぞのマンガみたいに都合よく瞬間移動してきませんから、配置を決めるだけでもタイヘンでしょう。

作者の頭の中では、いったい、何手先を決めてからネームにするのでしょうかね?

2010-04-14T18:39:52+09:00 ごろ、パームの能力について本文に追記しました。

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HUNTER×HUNTER #303 『痛み』 すべてのカギはコムギ……なのか?

HUNTER×HUNTER No.303 『痛み』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 18 号)

30 Ways to Shock Yourself (by bre pettis) (by bre pettis)

今回の冒頭の場面では、キルアとコムギ・プフが出てきます。

この 3 人は、「髪の毛が白色で前髪あり(ようするに白・飛影スタイル)・白いシャツ」という共通点を持っている。それなのに、誰も「キャラがカブってない」のがスゴい。「ハンコ絵」しか描けない人だったら、「何が何だか わからない」シーンになりそうなところです。

一時期、『H×H』の絵が荒れていた時に、「冨樫先生は原作だけやって、絵は別の人が描けばいいのでは?」という意見を聞きました。まぁ、言いたいことは分かりますが、それはマンガというものを分かっていない意見だな、とも思う。

冨樫義博が書く話は、冨樫義博にしか絵を描けない。ほかの、どんなに「絵が上手な先生」でも、『HUNTER×HUNTER』は描けない、と思っています。

自分からすると、原作者が同じであれば絵は誰でもいいという考え方は、ちょっと理解できない。原作が小説なら、まだ分かりますケド。

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HUNTER×HUNTER #302 『標的』 進化への試練を受け入れる王

HUNTER×HUNTER No.302 『標的』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 17 号)

おんぶ (by ymktmk918) (by ymktmk918)

パームの「千里眼(仮)」能力は、右目をふさぐことで発動するようです。なるほど、読者から見て能力の発動が分かりやすいですよね。

さすがは冨樫先生! こんな表現がよく思いつくよなぁ。──ん? どこかでこのポーズを見た覚えがあるような……?

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HUNTER×HUNTER #301 『記憶』 思い出せない人・見えない者

HUNTER×HUNTER No.301 『記憶』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 16 号)

Oh, what the hell... (by hebedesign) (by hebedesign)

このマンガだけは、展開が予想できませんね!(同じ事をほかのマンガの感想でも書いている気がする)

1 話ごとにひとつひとつ、石ころを積み重ねていくかのように話をつなげていくのですが、どっこいここはサイの河原なのでした。「犬のお面」をかぶった鬼がやってきて、ガラガラと石(いままでの展開)を壊していく……。「ケケケ」と笑いながら。

正直、今回は面白すぎて脳がフットーしそうですが、同時に「どうするんだ、これ……」と思ってしまいました。作者は話を終わらせる気は、ないのかな……。だとしたら──ものすごくうれしい!

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HUNTER×HUNTER #300 『保険』 彼女を人間扱いするのはひとり

HUNTER×HUNTER No.300 『保険』 (週刊少年ジャンプ 2010 年 15 号)

Dundrennan Abbey (by etrusia_uk (Away for a while)) (by etrusia_uk (Away for a while))

今週号の『ヘタッピマンガ研究所R』は、前回と引き続き、冨樫義博先生がゲストです。今回はさらにネーム作りの真髄に迫っている感じで、必見です!

冨樫先生は「ヒーロー戦隊もの」について言及されていますが、これ、どう考えても少年マンガに対する苦言ですよね……。

ポーズ決めてる 主人公に一切 手を出さない敵に 納得がいかなかったん ですよ(……)

敵が自分の能力や 弱点を大事なとこで ベラベラ喋っちゃったり とかね

『ヘタッピマンガ研究所R』 Step17

たとえば、敵の総大将の能力を封じるためだけに生物兵器を作るような小心者なのに、その肝心の兵器をフラフラと出歩かせて、そのあげくに破壊されかける──そんなラスボスは、あり得ないんですよ。少なくともそんな人物は、『H×H』の世界ではタコ(「タコってゆーな!」)にも劣る。

『ヘタッピ』のサイトウ氏は、「ハンター」のキャラは 全員知将の風格という評価をしていました。某マンガに出てくるキャラは、「全員がちしょう」という感じですね……(池や沼が好きそう、という意味ですよー)。

あのマンガ(どれ?)の世界観や人物は好きなのに、そいつがちゃんと 生きてて 自分で判断してる感じがしないのが、どうにもイヤなんです。そうやって「お約束だから」と逃げて損しているマンガは、たくさんありそうですね……。

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