「飛翔」というより落下では?

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DEATH NOTE page.69「飛翔」 感想と次回予想(週刊少年ジャンプ2005年30号)。

扉絵のシドウが何とも不気味だった。

シドウの腕は昆虫の足そっくりで、「掻き回す」などとアオリが入っていて、生理的に厭な気分になる。さらに、ニアの顔が妙にぽっちゃりしている。チョコの食べ過ぎはメロとL(竜崎)の方だけど、ニアも偏食なのか?──と思ってしまった。

今回の見所は、ライトの顔芸

カル=スナイダーの周辺を探ることによって、メロの居場所を探そうとするライト。しかし、カル=スナイダーという手がかりは、前回ミサの持つ「死神の眼球」によって見つけた。それをどうやって捜査本部で説明するか──。

この難問を、ライトはあっさりと解決する。それは──。

「へー この組織が怪しいって 流石 ライト君だな~」──という、松田の一言だ!! 他の二人も、ライトに全幅の信頼を寄せているので、全く疑うことなくカル=スナイダーの所属する組織を捜査することに。

──この人達に世界を任せて大丈夫なんだろうか──。

大統領も、あっさりと“L”を信頼して「12年間親交がある」隊長を任務に就かせることに。さらに、SPKの情報も“L”へ筒抜け。──なんか、この大統領も自分の命が惜しくて必死なだけに見えてきたな。

そもそも、大統領はこのノートをどう使うつもりなんだろうか?

久しぶりに、ライトが上手くデスノートを使った、という場面。ただ、「page.6 操作」で「本人の知らない情報や考えもしない事は書けない」とハッキリ書いてあるのだが──これはつまり、「ああ、そんなのあったね」ということだろうか。

ミサの元に届いた手紙の宛先は「Amone Misya(アモネ ミーシャ)」になっていた。これは、もし手紙を出すところを見られると、ミサの事を知られるからか? ──と思ったが、部屋の号数まで書いてあるわけだし、どのみちバレるはず。もしかすると、ただ単に、ミサのアメリカでの芸名だろうか?

それにしても、ライトの顔芸はますます磨きがかかってきている。ついに、自在に影を味方にするようになった。リュークのツッコミも素晴らしい。

アジトへの突入シーンは驚かされた。まさか、シドウがここまでするとは。見張りをさせられた上、ヘルメットを「飛翔」(というか落下)させるシドウが登場。

シドウは、おそらく前回の時点で、ライトの行動を見ていたからカル=スナイダーの事を知ったのだろう。──あるいは、リュークが「面白!!」とか言いながら教えたのかもしれない。

──それにしても、死神がここまで人間に使われるとは──。結局、人間界に降りた死神は、リューク以外は人間にこき使われてるな。リュークが言うように「仮にも神」なんだから、もう少し威厳を──と思ってしまった。

カル=スナイダーが「死神の眼球」の取引を済ませている──というのは予想できなかった。よく見ると、手錠をはめられている(手錠が好きなマンガだ)。目の取引をした以上、誰も知らないはずのメロの名前も、カル=スナイダーには見えている。間違っても自分の名前をノートに書かれないよう、メロが手錠をはめたんだろうか。

ライトに操られ、おそらくメロに目の取引を強要され──と、悲惨な人だ。

カル=スナイダーの寿命はわずかとはいえ、メロ側もキラと同様の力と知識を得た(シドウがちゃんと教えていれば)。メロが、シドウからもう一人の死神──リュークの情報を引き出せば、ライトは窮地に立たされる。──この緊張感が、デスノートの醍醐味だ。

まんまと逃げおおせたメロは、大統領に今回の件を尋問すると思う。ジョー達をよこしたのはSPKかLか──。

また、(最近出番の無かった)ニアも、Lがカル=スナイダーにたどり着いたことに疑問を持つのでは。

いずれにせよ、ライトはすでに窮地に立たされている。今回の件で、大統領に責任を問われるかもしれない。でも、ピンチを切り抜けるライトこそ見てみたい。持ち前の頭脳と「ありえない器用さ」を発揮して欲しい。