『SILENT HILL（サイレントヒル）』映画とゲームの世界観

今頃、映画『サイレントヒル』を DVD で見ました。劇場で見なかったことを後悔したくなる、いい映画でした。

「ゲームの映画化はこうするんだよ」というお手本のような作品です。ゲームの世界観を崩さず、さらに監督の思いを込めるという、難しいことに挑戦しているのが絶妙です。

映画の感想と、各種情報ページ、そして動画サイト「Stage6」で見つけた高画質な動画を紹介します。

by G-Tools , 2007/04/04

カメラアングルや音楽が、ゲーム版っぽい！──でもそれって、「Wizardry ってドラクエっぽい！」と言っているのと同じような（そろそろこのゲーム名も伝わらない？）。

特に、始めのほうで主人公の女性が、ゴーストタウン「サイレントヒル」を走るシーン。娘を捜して当てもなく走り回るのですが、無人感を強調するように、くるくるとカメラアングルが変わります。映画の、ごくごく初歩的な技法なのですが、実にゲームの『サイレントヒル』っぽい！

そう、舞台はゲーム版『── 1』のイメージですが、主人公は女性。さらに、登場人物もほとんどが女性。まぁ、それが何故かは、最後まで見れば、何となく判るかも。

一応、ホラー映画に分類される本作。残酷なシーンや醜悪なクリーチャーで楽し──恐がらせてくれます。

しかし、やはり人間が一番恐いです。途中で出てくる狂信者たちの思想や、人間の想像力、恨みの力のほうが、クリーチャーなんかより恐い。まぁ、本作に出てくる「クリーチャー」が「何」かを知っていれば、当然のことですが……。

その「恐さ」の根本はどこにあるのか──。そこまで考えると、実に切なくていい感じです。ゲームもそうですが、凡百のホラー物とは一線を画す「思想」が、そこにはあります。

おそらく、原作ファンの間で賛否両論が起こりそうなラストです。ゲーム版を知らない人も、驚くこと請け合い。

ある意味ハッピーエンドのようであり、この上なくバッドな終わり方のような……。しかし、この切ない終わり方は好きです。全員無事に帰宅して、今回の一件が「何もなかったこと」として終わるのは、何より悲しいことですからね。

後で紹介しますが、本編終了後に流れるエンドクレジットが、プロモーションビデオのようで好かったです。サイレントヒルの世界観がよく出ています。これまた後で紹介しますが、ゲーム版『── 4』のトレイラなどに似た雰囲気です。

映画版とゲーム版の情報ページはこちら。特に、最後の Wiki が面白いです。

weblio の映画版『サイレントヒル』のページ: サイレントヒル_(映画) とは「Silent_Hill」; ちょっと情報が少ない。映画版とは異なるが、次のゲーム版ページが詳しい
weblio のゲーム版『サイレントヒル』のページ: サイレントヒルとは「SILENT_HILL」
ネタバレ注意！な考察をまとめた Wiki: SILENT HILL Wiki サイレントヒルまとめサイト :: 映画版サイレントヒル/考察; エンディングやクリーチャーについての考察が興味深い; 特に、みんな大好き「三角頭」こと「レッドピラミッドシング」の変更点に関する考察が面白い
KONAMI の公式サイト。情報が少なめ: サイレントヒル SILENT HILL

もっと、サイレントヒルの世界観に浸りたい方へ。

高画質動画サイト「Stage6」で、映画版のトレイラや、入手困難な『ART OF SILENT HILL』に収録されている映像作品が見つかりました。特に最後の「FUKURO（袋）」がオススメです（学校や職場では見ないように）。

映画の予告編です: Stage6 ・ Trailer Park ・ Silent Hill Trailer
「Opening Credit」というタイトルになっていますが、映画のエンドクレジット: Stage6 ・ jongsbee ・ Silent Hill Opening Credit
キノコ（笑）: Stage6 ・ myread02 ・ SilentHill Original MV 1 – kinoko
「FUKURO」。大本命！絶対に見るべし！: Stage6 ・ myread02 ・ SilentHill Original MV 2

ちなみに、YouTube で「silent hill」を検索すると、山ほど（5000 以上）動画が見つかるので、お暇なときに……。

自分が一番好きなのは、やっぱり『── 4』のトレイラかな。寝る前にどうぞ（危険）。