バクマン。 #24-1 「ノートとキャラ」 エイジの 1 番宣言と不公平

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『バクマン。』 24 ページ 「ノートとキャラ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 11 号)

All You Need Is Love... (by carf) (by carf)

自分がブログを始めたきっかけは、そもそもウェブデザイン──というか CSS を学ぶためだった。次第に Movable Type(このブログを動かしているシステム)へと興味が移る。ブログの記事を書くことよりも、デザインを触るほうが ますます好きになった。

そうなると、記事が書けない。ウェブデザインは人のマネしかできず、自分には積極的に打ち込んできた物がないからだ。困った。

そうしている間にも、毎週、ジャンプは買い続けていた。中学生のころから欠かしたことがない。このブログを始めた 2004 年には『DEATH NOTE』と『HUNTER×HUNTER』・『スティール・ボール・ラン』・『武装錬金』が同時に載っていたのだ(いま、書いていて自分でも驚いた)。1 冊 1,000 円でも惜しくない。

自分は、ほぼ毎日のようにジャンプを繰り返し読んでいる。同じマンガの同じページを何回も何回も開く。

──時は流れて、いつの間にか、このブログの中心はジャンプマンガの感想になっている。どう考えても必然の成り行きなのだが、ブログを立ち上げるときにジャンプの感想を中心にしなかったのは なぜか、自分でも不思議だ。

それだけジャンプにベッタリくっついてきた半生のせいか、あまりジャンプに不満を持ったことがない。ほかのジャンプ読者は、不満を持ったまま読んでいるのだろうか?

「24 ページ」では、ジャンプのシステムに対する不満が語られた。ジャンプ内外に大きな波紋が広がるだろう。これが良い刺激になって、より面白いマンガが生まれることを望む。

一番人気の マンガ家

雄二郎には何度失望させられるのだろうか……。

今週号でエイジが人気作家を目指す発言を聞いて、雄二郎はまず何を思ったか。心の中では、エイジが一番の人気作家になることを恐れていたのだ。

そもそも、打合せもネームも嫌がるエイジのわがままな態度を、雄二郎は放置してきた。それが問題だ。

「いや、いくら言ってもエイジは聞くを耳持たなかったではないか」という意見もあるだろう。しかし、それでは先週号の話は何だったのか。あれこそ、「より良い作品作りのために意見を出し合いさえすれば、エイジはいくらでも態度を改める」という証拠だ。

さらに、エイジを人気作家にすることを、雄二郎は出世に繋がると考えている。仮にも少年たちに夢を与える雑誌(だったっけ?)の編集者の態度らしくない。

まぁ、サラリーマンとしては当然の考えで、素直とも取れる。しかし、これを読んだ夢多き少年たちは、何を思っただろう……。

載ってる順番

初登場の瞬間から、ずっと福田のターンが続いている(個人的に)。

福田が言うとおり、マンガを載せる順番は ローテーションさせるのが フェアだ、と自分も思う。

なぜならば……『いぬまるだしっ』ばかりを読んでしまうからだ!

──説明しよう! ワタクシこと asiamoth は、感想を書くとき以外は、おもにベッドで寝転んだまま本を読む。ジャンプも同様だ。寝る前にウトウトしながら読む場合、たいていは「パッと開いたページ」を読む。すると──「真ん中当たりのページ」を開くことが多い。──そうやって、毎日のように、いぬまるくんの尻を眺めることになるのだ。

グラビア雑誌(というかエ■本)でも、「開きやすい真ん中当たり」にゴージャスな企画や袋とじを持ってくるのが常識だろう(ステープラとノリという、とじ方の違いもあるが)。

ということで、自分としてはローテーション方式に賛成する。その上で、どうしても人気順にしたければ、中心に人気作品を載せるべきだと思う。

いま思ったけど、立ち読みするような人は、表紙から順には読まない。自分も好きな作品からランダムに読む。それに対して、アンケートハガキを出すような「特殊な読者」は、律儀に 1 ページ目から順番に読むのだろうか(苦笑してしまうプレゼントのコーナも)。そうだとすると、なるほど、アンケート至上主義らしいページ構成だ。

掲載の順番については、尾田先生が興味深い発言をしている。この話の流れで紹介するのは、ちょっと意地が悪いとは思うけれど。

週刊少年ジャンプ 46号の、ONE PIECEの作者 尾田栄一郎の巻末コメントについて… – Yahoo!知恵袋

10 年以上もトップを走り続けている人は大変だな、というのが自分の感想だ。「そんなこと、誰も気にしていないのに」と誰でも思うだろうし、わざわざ言うことで「上から目線」に感じた人も多いだろう。それでも、書かずには いられなかった。そこには、『ONE PIECE』の掲載の順番を気にする読者の存在や、作者のプレッシャーを感じる。

それにしても、ジャンプでは掲載されている順番が人気で決まるのはなぜか、という福田の問いに「他誌だって 大体そうだろう」と答える雄二郎には腹が立つ。いい加減な態度ばかりしている雄二郎は、本当に「原稿取りの兄ちゃん」にしか見えない。

そんな雄二郎を見て、「楽そうだからジャンプの編集者を目指そう」という人が増えたりして。