『バクマン。』 31 ページ 「火曜と金曜」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 18 号)
今週号の『バクマン。』にはおどろいた。金未来杯にエントリーされた 4 作品が、すべて載っているのだ。各作品は 1 ページだけだが、これはスゴい。
4 作品とも、キッチリと絵柄が変わっているのだ。どれだけ絵を習得したらこんな芸当ができるのか、想像も付かない。
──ひょっとしたら、描いたのはアシスタントかもしれないが……。
マンガ作品という世界の中に、さらにマンガを描くということは、世界をいくつも創造することだ。『バクマン。』を描いただけでも神に等しいのに、その上で一部とはいえ別の作品も作るとは、作者の底が知れない。
しかも、載っている 1 ページから前後の話の広がりまで感じさせる。
面白いことを考えた。たった「6 語」で書かれた SF の超短編があるそうだ。同じようにマンガも「6 コマ」とか「1 ページ」制限で作品を募集してはどうだろう。
もちろん、4 コママンガのように完成されたジャンルを描いても面白くない。そうではなく、今週号の『バクマン。』のように、広がりを感じる作品が良い。
勝たないとな
福田の作品を見て、サイコーとシュージンは素直に面白さを認める。二人とも、「自分たちのほうが絶対面白い」という言い方をしていないことに注目しよう。
少しくらいは、自分たちの作品に自信を持った発言をしてもいいはずだ。亜城木たちは福田に勝つ気がしないのだろうか? ──おそらく、それは違う。
これは前にも出てきたが、あまりにも作品作りに根を詰めると、だんだんと自分の描いたものが面白いかどうかが分からなくなる。そういう心境なのだろう。
それに、あくまでも結果は読者が決める。もう、二人が何をしたところで、結果を待つだけなのだ。これは、当事者にならないと分からないが、相当にモヤモヤする期間だろう。
金曜に本ちゃん
タイトルの「火曜と金曜」は、それぞれアンケートの「速報と本ちゃん」の結果が分かる曜日である。
あらためて考えると、ものすごく早い。月曜日に発売のはずのジャンプを読んで、火曜日にはアンケートの結果が届く……。うーん、臭うな。「ペロッ──これは早売り!」
──解説しよう! 「早売り」とは、ジャンプ(など)を発売日よりも前に売ることである。中学生のころ、近所の早売りの店で、小学生相手にジャンプを取り合ったなぁ……(望遠)。
最近では、ジャンプを発売日前に売る店は、取り締まりが厳しくなった。少なくとも自分が住んでいる町内では、早売りの店は見当たらない。そういえば、近所の駄菓子屋でもジャンプが土曜日に並んでいた。全国的に早売りが禁止になり、その駄菓子屋は、いつの間にかつぶれていた……。
東京などの都会では、今でも普通にジャンプを土曜日・あるいは金曜日よりも前にに売っているのだろうか? そうしないと、「火曜日の速報」が成り立たない気がする……。
むしろ、テレビの視聴率みたいに、モニタとなる読者がいないほうが不思議である。実際は、いるかもしれない。あの奇妙なプレゼントのページを見てアンケートを出す読者は、そんなにいないだろう。
二人がブツブツ言い合う中、デフォルメされた見吉がかわいらしい。なんか、こんなキャラ、ゲームにいたよね? なんだっけ……?
KIYOSHI カッコイイです
亜城木夢叶の仕事場は、まだホノボノした感じがした。新妻エイジの仕事場には、すこしピリピリした空気がある。嵐の前の静けさ、というところか。
そういう空気を飲み込んで自分の色に染めるのが、エイジである。変な踊りをしているのは、『KIYOSHI 騎士』への賛辞なのか、ただ単に原稿に向かっているテンションなのか。
一方の KOOGY は、余裕である。やはり、自分の人気とプロモーションだけでアンケートは取れると思っているようだ。
──正直、この時点で KOOGY の「死亡フラグ」が見える。
じつは、前回の感想で「KOOGY は努力して ほかの 3 作品に負けないくらいの力作を描き上げる」という予想を考えていた。『カラフジカル』の予告のカットが、ウマい絵に見えたからだ。いつもながら、当たらない予想を書かなくて、良かった。
世の中には、次回の予想を書かれることが不快な人もいるようだし……。
ということで、前回に引き続き「福田と蒼樹は つき合う」という予想を大プッシュしておこう!
