バクマン。 #54-1 「ギャグとシリアス」 超理想的な連載と合コン

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『バクマン。』 54 ページ 「ギャグとシリアス」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 43 号)

視点・論点[再] 「合コンから“婚活”へ」 (by fuba_recorder) (by fuba_recorder)

※注意: まだ先週号分の感想を書いています……

最近になって、「急がば回れ」という言葉の重みを実感しています。

──あの時、焦るんじゃなかった……(何の話?)。本当に、この言葉は、神が作ったとしか思えない。

何度も急展開になる『バクマン。』ですが、亜城木夢叶の次回作は、じっくりと腰を据えて描き始めるようです。今の状況では、最善の選択でしょう。

ということで、2 人を見習って、先を急がずに先週分の感想を書いていきます……。

逆に燃えるな

先週号に引き続き、やはり「焦らず ゆっくり」のほうが燃える、という心境が分かりません。たしかに、単純な「がんばってね(はぁと)」よりは力が出ますが。

──あ、いま思い出しました。そういえばサイコーは、自他共に認める「エム」だった……。それで燃えたのか。

自分だったら、見吉がやったように、プレッシャをかけられた方がいいなぁ。いかにも見吉らしい、元気いっぱいの励まし方ですね。高校生のカノジョ、という感じで ほほえましい。

一方、KOOGY は連載が続いているようです。ジャンプでは受け入れられなくても、SQ. だとアリ、というマンガもあるでしょうね。いま考えてみても、『DEATH NOTE』は、よくジャンプ本誌でウケたよなぁ……。

何も始まらない

亜城木夢叶のような(このマンガの作者のような)コンビの場合は、とくに連載を始めるまでは、原作を書く側に比重がかかってきます。ネームができないと、話が始まらない。絵を描く側は、ほとんど手伝えることはないので、もどかしいでしょうね。

逆に、連載を立ち上げるまでに描いたラフ画から、話のイメージが固まる、ということも十分ありそう。たしか、『DEATH NOTE』でも、そういった話がありました。詳しくは、『DEATH NOTE (13)』をご覧ください。

サイコーは次回作の開始について、かなり慎重になっています。状況からして仕方がありませんね。それに、『TRAP』の立ち上げまでに服部と一緒にやったような、じっくりとネームを作ることの大切さを、よく分かっているのでしょう。

確実に か……

高浜の『BB ケンイチ』は、このまま行くと、いい感じで連載が始められそうですね。描いている本人も面白いし、期待できそうです。

振り返ってみると、亜城木夢叶はコンビの結成からデビューまでが早かった。しかし、ずっとマンガを描き続けてきた人たちに、次々と追い抜かれている、という印象です。ここでも例外は平丸で、彼だけは、規格外ですね。

大学を決める、という人生の一大事を、サイコーとシュージン・見吉はアッサリと話しています。とくに、見吉の軽さがスゴい。家の経済的な理由で大学に行けなかった自分からすると、かなり、うらやましいです。

サイコーは全然意味ないと言っていますが、経済学はマンガのネタに使えるのでは? 高浜が描くのは『ビジネスボーイ』だし。

俺に 聞くなよ高木先生

なんと、合コンなどで女の子と話すことを、高木は考えていたという……。このブログでは何度も何度も書いてきたとおり、やはり高木は「女泣かせ」属性が強いです。いまは、泣かされている方ですが。

とはいえ、そういったロマンス(という名の男にとって都合のいい話)があっても、少しくらいは良いかもしれません。というのは、マンガのネタとして、自分達の恋愛事情しか描けないのは、ちょっと弱い気がする。ヒロイン像が、そのまんまカノジョだったり。

まぁ、ジャンプ的に、『バクマン。』的に、そういう展開は、ないと思うけど……。そういえば、「亜豆とエイジがつき合うのでは」などという、おバカな予想を以前に書きました。どう考えても、それは、ない。

結局ヒーロー

今週号で一番のブッチャケが、「CROW」なんて ガッチャマンだし、ですね。そうか、なぜか今まで気がつかなかった……。

ザックリと検索した限りでは、今週号よりも前に、「『CROW』ガッチャマン説」は見つかりませんでした。言うまでもなく、初期の段階から作者は意識していたはず。あまりにも指摘がないので、ここでサラッと書いたのでしょう。

ただ、ゴンや一護たちが超人英雄というのは、「なん……だと…… !?」という感じ。どちらかと言うと、作品全体で「強さがインフレ」している。例に挙がっている人物の大半は超人ではありますが、「英雄」は悟空だけなのでは?

シュージンが言う平凡な日常を 面白く描けたら それが最強というのは──この作品じゃないですか! 現に、ジャージでダラケたり掃除をしている 2 人の会話が、こんなにも面白い。

まぁ、サイコーもシュージンも、あまり「普通で平凡」という感じでは ないですよね。もうちょっとフツーの主人公が出てくる、それでいて面白い作品があったら、たしかに読んでみたい。