バクマン。 #61-4 「同盟と同級」 カワイイ犬と動物園

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『バクマン。』 61 ページ 「同盟と同級」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 50 号)

おでん (by MC MasterChef) (by MC MasterChef)

誰もが思いつくことをそのまま書くのは、キライです。あくまでも自分は、マイノリティでいたい。

でもしかし、今回の『バクマン。』には、どうしても、みなさんと同じ事を言いたくなる。みんな、きっと、思ったはず。

シュージンの考えたネームには、実は 発明品という犬が出てきます。自分で風呂入って 体洗うくらい利口な、犬だという──。どう考えても、その犬って──。

賢い犬リリエンタール – Wikipedia

おお どんな?

シュージンの考えた話は、かなりベッタベタですね。でも、アリです! サイコーも、くだらねーと言いながら、鼻の下を伸ばしている。男って、ベタなエロが大好物なんですよね。

よく見ると、ストーリィはシュージンが語っていますが、映像を想像しているのはサイコーです。この絵柄は、小畑健さんとソックリですよね。──いや、当たり前ですけど、もうサイコーのレベルは小畑さんと同じになった、のかもしれませんね(成長が速すぎる?)。

さらに、もっと凝視してみると──先生のボディラインがエロすぎます。広角レンズを使って、下からアオリで撮ったようなデフォルメが効いているとはいえ、太ももが太すぎる気がする。これは、わざと小畑さんの好みではなく、サイコーのイメージした絵にしている、のかもしれません。

なるほど、サイコーも、自分の好みばかりを作品上で描くのではなく、読者の求める絵柄に変えた、ということでしょうか。それこそ、プロですね!(自分の目の付け所がヘン)

何か 怪しくない?

突進してくる見吉さんが、コミカルに描かれています。──どうしても、目線は右下へ落ちて、先生(のカラダ)と見比べてしまう──。見吉もナイスバディ(笑)のはずですが、もはやジャージが「第二の肌」として固定されています。もったいない……。

ちょっと悲しいことを考えてしまった。見吉はシュージンのことを好きだし、シュージンも見吉と離れる気持ちはないだろう。しかし──この 2 人がつきあい始めてから、お互いに恋愛を通して成長しただろうか、と……。

中高生の恋愛は、ただ楽しいだけや性的な興味だけで、つき合うものでしょう。しかし、そろそろ大学生ともなれば、将来──つまりは結婚まで視野に入るはず。見吉は、シュージンと結婚するつもりだと思うけど、シュージンは、どうなんだろうか……?

会話を通じてお互いに有意義な時間を過ごせる、シュージンと蒼樹を見て、そんな事を考えてしまいました。でも、まぁ──恋愛って、「役に立つ」からするモノではない、よな。うーん……。

心温まる ほのぼの話

発明ペットヘンテコな 生き物は、マンガではアリガチですね。だからこそ、受け入れられやすい。ウケれば、アニメ化までも早そうです。

──今さらながら、『金と知恵』路線で続けていたら、いつまでたっても、アニメにはならなかったでしょうね。いま考えると、『TRAP』だって、アニメ化は難しかったのでは?

さて、マンガの マスコット的 なキャラクタを考えるために、シュージンは動物園へ行くことになりました。もちろん、蒼樹に会うため、でもありますが……。

そこで思ったことは、「サイコーとは話し合わないのか」ということです。話を考えるのはシュージンの仕事ですが、登場するキャラクタは絵にする必要があるわけで、サイコーの仕事でもあるのでは。

たとえば、『DEATH NOTE』では、小畑さんの描くキャラ原案を見てから、大場さんの中でキャラが固まっていく、ということもあったようです。キャラクタの設定を決めるのは重要なことなので、そこは共同作業をしていいはずですよね。

話の都合上とはいえ、シュージンひとりでキャラクタ作りまでやるのは、すこし違和感がありました。

FAX 読みました

これまた御都合主義的な気もしますが、たった 2 回のシュージンとの電話で、蒼樹は素晴らしいネームを描いたようです。でもこれは、元もと蒼樹に実力があったから、でしょうね。──そう思い込もう。

読み切りのネームなのに、いろんな恋する男女が描かれているとは、どんな話なのでしょうか。『初恋限定。』みたいに、1 話の中で何人も出てくる、というマンガなのかも。もしも、4 コママンガだったら、すごい(ないない)。

そして、問題の動物園です。ビックリしたことに、蒼樹と岩瀬は並んでシュージンを待っていました。えー。偶然を装って会わせると蒼樹は言っていたから、てっきり、蒼樹とシュージンが話しているときに、岩瀬が通りかかる、のかと。なんという直球勝負ですか!

これって、蒼樹のところに来る前に、シュージンが遠くから岩瀬を見かけていたら、マズかったのでは。シュージンが蒼樹へ断わりの電話を入れる、という可能性もある。

何だかんだ言ってもシュージン・蒼樹・岩瀬──ほとんどの登場人物が、正直者なんですよね。自分のように、ずるがしこい人間とは違って……。自分だったら、もうちょっとウマい手を打つ。

さて、蒼樹の行動は、ある意味ではシュージンに対する裏切りです。せっかく良好な関係を築けていたのに、これから、どうなるのでしょうか……。