『バクマン。』 112 ページ 「パンチと一人立ち」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 01 号)
今回の「人気作家恋愛読切祭(スーパーリーダーズラブフェスタ)」は、参加者の大半にとって新しいことへの挑戦です。
とくに、新妻エイジが描く恋愛マンガなんて、これまでの展開からは想像ができません! できれば、実際の原稿を読んでみたい!
いかにも恋愛の経験がなさそうなエイジですが、恋愛マンガを描く時の減点にはならないはず。蒼樹も岩瀬も、条件は同じです。
──亜城木夢叶のほかは、全員が同じかも……。
新しいことに挑戦すると言えば──、自分の友人が作詞でデビューしました!
お友だちの「なほべ」さんが歌詞を書いた曲は、全国で発売されています。最低でも、ひとり 10 枚は買いましょう!
友人が作詞で全国デビュー! MACK 『Call it life』 – 亜細亜ノ蛾 – ダイアリー
自分もチャレンジとして、小説(ショート・ショート)を書いてみました。ジャンルや元ネタを言うとネタバレなので、伏せておきます。
良かったら、気軽に読んでみてね!(日本語訳: ツイートやブログ・ブクマで宣伝してください)
すごい企画 ですね……
加藤って、こんなに恋をしたがる女性でしたっけ?
中ナントカさんとのドラマが途中で入ったために、加藤は「恋をする気がない女性」なのかと思っていました。そうではなく、加藤は「年下が好き」なんですよね。
たぶん、中♯さんが加藤より年下でも遠慮するケド。
そう言えば加藤は、暗黒の力でサイコーを押し倒す(※ただの過労です)直前に、彼への思いをアピールしていましたね(『バクマン。 (6)』 p.18 以降)。
それを聞かされた高浜は、アゼンとするばかり。
あの時の加藤は、目をギラギラと光らせて──もとい、瞳をキラキラと輝かせて、キレイだった。それから入院中のサイコーのところへ足しげく通ったり、「彼女さん
」(亜豆)に遠慮したりして、あのころの加藤は良かったなぁ……(望遠)。
目の色が 変わってる
のは、サイコーも同じです。
気合いが入っている──というよりかは、何かが乗り移っている。軽いタッチで人でも■しかねない表情です。
このページをあらためて眺めてみると、アシスタントが解説役をしているのに、両先生は最後まで無言でいる。なんだか「ジャマだな 早く帰れよ……」と思っているみたいです。
友だちの家で、ついつい長居してしまった感じ。
今度の読切 どうなの?
亜城木夢叶の恋愛読切り作品は、『ささやかな時』とタイトルが決まりました。内容と合っている題名だけれど、すこし印象が薄い。連載になったら、『ささとき』と呼ばれるのでしょうか。
シュージンの自己評価では、あまり自信があるようには聞こえません。一番重要な連載ができるかどうか──の前に、読切祭で 1 位を獲るかどうかも断言できない。
このあたりは、「作品に自己投影をしない」と新妻エイジに評価された、シュージンらしいですね。
どこまでも自分の作品を──自分を客観視している。
客観的になれる人は、思いやりもあります。
カヤの気持ちを察して、でも 俺達が 1 位 獲る
とすぐにシュージンは言いました。頼もしいダンナさまがいて、奥さまも幸せそうです。
こういう心が和む場面の時には、この作品ではいつも──自転車を押している。星空と自転車と 2 人──という場面が異常に多い。
『バクマン。』は、心のサイクリング・マンガです。
読切締切日
仕事場へ服部が来ているのに、アシスタントが残っている。なんだか不思議な感じがします。今回は「打合せ」ではなく、「読切りの原稿を取りに来た」だけだからでしょうね。
そのおかげで、久しぶりに森屋と服部との会話を聞けました。森屋がほかの編集者と会っていることを、服部は知っているのでしょうか? たとえ知ったとしても、服部は何も言わないと思うケド……。
このページを含めて、なぜか今回は折原の「名実況」が聞けません。口数が少なくなっている。これはひょっとすると──、加藤のことが気になっているのかな?
折原と加藤との会話が想像できない──と言うよりは、折原のキャラが今ひとつ見えてきません。ただたんに元気が良いだけの人物ではないはず。
加藤が入ってきたことをきっかけにして、折原の会話が増えると良いな。──実況以外で。
皆にアピール
シュージンの感想は、これまでに『LOVE 力』を読んだ編集者と似ています。誰も、「これは面白い! 新妻エイジの新境地!!」といった評価を下していない。
サイコーは誌面からオーラを感じ取っているように見えますが、それさえも、「自分の作品との違い」を読んだだけかもしれません。
これは──、本当に面白くないのでしょうね。
いまのところは、「エイジには恋愛マンガを描けなかった」というだけの話です。そもそも、いつも以上に雄二郎が無責任な態度だったのは、読切りは連載には影響がないからでした。
ただ──、もしかして、今回の『LOVE 力』がコケたことによって、『CROW』や『+NATURAL』まで不調になったりして……。
初スランプのエイジも、ちょっと見てみたい。


コメント
完全無欠と思われたエイジに落とし穴が?
でも、エイジはとにかく描いていることが楽しくて仕方がない人ですから、新しいことにはなんでも挑戦したいんですよね。
で、もしこのことで何らかの不調が来るとしたら、あの「つまらないマンガをやめさせる権利」伏線の回収ですかね。
あれは、自分の連載が描いててつまらなくなったら自分の意思で止められる権利、と解釈しているのですが。
あのエイジが、
自分で自分にダメ出しするための権利とは──、
深すぎる・悲しすぎる伏線ですね……。
マンガを描かなく(描けなく)なったエイジは、
ちょっと想像できません。
できれば、見たくない。
でも彼だって、たまにはスランプが来るでしょうね。
問題は、それをどう乗り越えるのか。
スランプから復帰するエイジが見てみたいです!