バクマン。 #154-2 「週刊と月刊」 悪酔いと BAR

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『バクマン。』 154 ページ 「週刊と月刊」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 48 号)

スイカバー~乾杯~
(夜は酒精で酔い──昼は友情で寄る)

服部の珍しい姿が見られて楽しかったです! 一緒にいた雄二郎も、すくないセリフでドラマを盛り上げてくれました。

2 人の「服部」は、名字も部署も同じなのに、容姿も性格も まるで違う。おまけに、「班長」と「班員」に別れてしまった。それでも、いまだに仲が良さそうですね。ついでに港浦も合わせた「3 バカトリオ」は、これからも和気あいあいと していてほしいです。

某・学園マンガのように、3 つの勢力に別れてバトル展開になっても、それはそれで面白そうだけれど。

何も 「必勝ジャンプ」で やらなくても

この場面では、まだ なんとなくの思い付き──髪型のようにモヤモヤしか感情しか、雄二郎の頭には ありません。それでも、半分くらいは答えが出ている。

おお、雄二郎も班長になって真面目にマンガのことを考えるようになったのだな──と読者に思わせて、じつは、

いつものように新妻エイジと同じことを言っているだけ

──なんですよね。エイジの言葉がなければ、そこまで『REVERSI』のことを雄二郎も考えなかった。

ところが、一読しただけでは その点に気付かない。いつもながら うまいトリックだな──と感心しました。

エイジが神(作者)の化身だとすれば、雄二郎は その使いですね。頭も天使っぽいモサモサだし。

悪酔い してんな

懐かしの ROSE BAR が再登場です。サイコーとシュージンの 2 人が、服部を尾行した回に出てきましたね。岩瀬の今日の私 綺麗ですか ? 発言が飛び出したり、最高に面白かったなー。

あの夜は雄二郎が飲みつぶれていたけれど、今回は服部が荒れている。シラフの 2 人が熱くマンガ談義で盛り上がる場面も、いつか見てみたい!

ところで、おそらくダブル服部は まだ就業中だと思います。いいのかよ!

すくなくとも 83 話の服部は、一度 集英社に戻っていました。編集部には入らずロッカの荷物を取りに行っただけ──という可能性もあるけれど、お酒を飲んで帰社って……。

参考: 仕事中にノンアルコールビール飲んだらクビになった:調理兵はVIPPERだった

あれは すごい作品に なる!

服部の魂の叫びが聞けて、本当に良かった。亜城木の願いと一致していると知っただけでも、読者としては十分です。

昨日の感想で書いた、出版業界への不満はあるけれど、所詮サラリーマンだから仕方がありません。釣り人と同じで、じっとガマンすることが社会人の勤めなのです──。

バクマン。 #154-1 「週刊と月刊」 死ぬ気と措置 | 亜細亜ノ蛾

──というような、わだかまりが残る展開にしなかったのは、さすがですね! 大場つぐみ先生が現場で感じている不満も、ほんのすこしは混じっているのかな? ハムスター 5 万匹分くらい。

いや、それ以前に、この作品が少年マンガだからでしょう。湿っぽさは、ほんの味付け程度で良いのです。季節外れの台風みたいに、最後はスカッと晴れやかに終わって欲しい。

金曜の ことは 聞かなかった ことに

あの服部が、まったく記憶が残らないほど酒を飲むなんて、よっぽど納得ができなかったのでしょうね。彼が お酒を飲めない人だったり、酒でもストレスが発散できない人だったら、いまごろは倒れていそうです。

そんな弱っている時期に、岩瀬とバッタリ再会でもしていたら……(ごくり……)。薄い本が増刷するなー。

まぁ、酒に飲まれてグデングデンになっている服部を見たら、岩瀬のことだから「しっかりしなさい!」とビンタしそうですケド。


いまさらのように気がつきましたが──、雄二郎は、意外と物静かでマジメなんですよね。考えてみると、明るく・軽く・脳天気な面を見せるのは、新妻エイジが関係している時だけです。

エイジはエイジで、本当は自分が 1 番じゃないと気が済まない負けず嫌いで、「亜城木先生」すら敵の一組と思っている。彼の本性は、もっと自分勝手で内向的なのだと思う。

そんな雄二郎とエイジが会うと、さわがしく陽気な 2 人──に「見せかける」。おかしなコンビですね。

彼らの性質を見抜いて、それでも一緒にいて あげられるのは、本当に仲の良い男友だちか、または包容力のある女性でしょう。

──ようするに、「早よヨメさん見つけやー!」

今日 亜城木くんの所

ああ、中野ってこのメガネさんだったか──という薄い印象でした(失礼)。

ここでは、たっぷりとコマを使って、「中野は優柔不断そう」という印象を強めています。こんな調子で、

第 3 巻も加筆たっぷり『To LOVEる ―とらぶる― ダークネス』! モロリもあるかもよ☆

──じゃなくて、トラブル・メーカの亜城木を担当できるのかな……。

そう言えば、班長よりも上の人って、下の どちらか二択ですね。雄二郎だけがパッチリお目々で、ふわふわ浮いている。

  • メガネをかけている(大多数)
  • 眼が細い(吉田氏・鳥嶋取締役)

連載が増えるのだから、当然のようにアシスタントが足りなくなる。それなのに、服部は手配を忘れていました。

まだまだ連載が始まるのは先の話だし、『REVERSI』の担当は中野とはいえ、この服部の「うっかり」は 2 度目です。

バクマン。 #111-1 「口出しと信頼」 後釜と文章力 | 亜細亜ノ蛾

そんな準備で大丈夫か?

(元ネタの「そんな装備で大丈夫か?」は、間違いなく今年の流行語大賞を取ると思ったんだけどなー。月日の流れとゲームの売り上げは、残酷です)