バクマン。 #157-3 「敵キャラと入れ替え」 対立設定とインタビュー

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『バクマン。』 157 ページ 「敵キャラと入れ替え」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 51 号)

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(対立する 2 人に──インタビューしたい)

自分が どうも『REVERSI』を好きになれない理由は、サイコーもシュージンも「なんとなく思いついた」印象が強いからです。

しかし、作品には描かれていないだけで、『REVERSI』に たどり着くまでの複雑な過程があった──のかもしれません。シュージンも多くの作品を参考に勉強したはず。

それに、ふとした きっかけで思いついた発想から、歴史に残るような名作が生まれたこともあるでしょう。

DEATH NOTE』も、「あー イヤな編集者の名前を書いたら■せるノートがあったらいいのになー」という大場つぐみ先生の具体的すぎる願望から生まれた──のだったりして。

こうなると 本当の 勝負は

黒悪魔」と書いて「シュバルツ」・「白悪魔」と書いて「ヴァイセ」と読ませる中二──いやオサレ──いやシャレた語感は、いままでの亜城木夢叶には見られないセンスです。

『REVERSI』のスタイリッシュな感覚は、静河流の『True Human』を思わせる。

──いまごろ静河は、何をしているのかな……。けっきょく、主要人物のなかでは平丸一也と(一瞬だけ)接点があったくらいでしたね。

もう 1 週くらい やってみて

いとしのシュージンと一緒に作業をしているほうが、カヤには うれしいのでは? 意外とベタ塗りが苦痛だったのかな。カヤのことだから、自宅の家事を おろそかにするのは許せなさそう。

それとも、「察しと思いやり」がダンナ様のモットー(?)だから、アシスタントたちに気を遣って、仕事を奪わないつもりでしょうか。よくできたマダムですね!

──そして 3 か月後、そこには自宅でピザをクチャ食いしながら韓ドラを見ているカヤさんが!

カヤ:
「もう二度とベタ塗りはしないよ!」

イミフwwwうはwwwwおkwwww 世 界 ま る 見 え に あ り が ち な こ と


ちょっと『REVERSI』の調子が良すぎて、その反動が こわい。いつものように、「上げて上げて(落とす)サギ」なのでは?

同じことを思ったのか、サイコーも「白ドラ」な表情をしている。

こんな簡単な はずが

心の底から大喜びしている高木夫婦とは違い、サイコーは素直に喜べない。今までが ひどかったからです。いつもいつも、喜びのあとの反動が大きかった……。

何度も血ヘドを吐きながら、泥水をすすり、つかの間の幸せを味わった直後、煮え湯を飲まされる。──いや、そこまで悲惨な状況ではなかったけれど、油断は禁物です。


ダーク・ヒーロー物の 2 作品に押されながらも、『ロードレーサー GIRI』は 3 位をキープしている。福田真太の実力は本物ですね! 固定ファンが しっかりと付いている証拠です。普通であれば、手放しで喜んで良い。

それでも まだ上を目指すとは、とんでもない向上心です。「福田組」の組長としては、トップにいないと気が済まないからでしょう。

「福田組」の一員らしく、われらが高浜昇陽も意識が高い! ドラマ終わってるのに 5 位という結果は、誇りに思っても良いはず。

高浜といい岩瀬といい、港浦は ご機嫌取りに走るしかない運命ですね。


ジャンプマンガは 誌面の半分は アニメ化作品という吉田のセリフは、なんだか痛烈な「ジャンプ」批判にも聞こえてしまう。「おもしろくなくてもアニメ化される」──と。

吉田も作者も、そのつもりはないと思いますけどね!

──しかし、だったら大人気の『PCP』は なぜアニメに ならないんだ! と叫びたくもなる。アニメになったらなったで、「いままで応援ありがとうございました!(完)」となるからイヤですケド。

ミホ ラジオ やるって

あまりにもセリフ(というか登場回数)が すくないから、亜豆美保には器用に話せる印象がありません。30 分 ほとんど 1 人でやる 番組なんて、つとまるのだろうか……。

また、亜豆が売れっ子の声優アイドルになった今、サイコーとの婚約・結婚がファンに知られたら──、大事件が起こりそう。現実世界でも、似たような話を聞きますからね。気をつけて!

亜豆:
「小学生のころから好きな人がいる亜豆美保です!」
ラジオの視聴者:
「サラッと言うなよ!」

(最初から「普通の女の子と同じように恋もしますよ」という感じに売り出したほうが、ヘンなファンが付かなくて良さそう?)

口で言うより 見せた方が

登場人物を途中で退場させる戦略は、そのキャラを長く活躍させるほど有効です。読者に強い衝撃を与えられる。たった 1 話だけの登場だった JIN は、いなくなっても読者には印象が薄いのでは?

ただ、これは「読者を驚かせよう」と思って描いたのではなく、そうそうに軌道修正をした結果です。エイジも決死の覚悟だったに違いない。

新妻エイジは、あきらかに「キャラクタ先行」の作家だと思います。登場人物の 1 人 1 人を大事にして、物語と一緒に成長させていく──。そんな描き方が合っている。

「ストーリィ先行」のシュージン(と大場つぐみさん)とは大違いです。話のためにキャラを使い捨てすることは、シュージンなら ためらいなくできると思う。

しかしエイジには、自分の生み出したキャラクタが、本当の我が子のように愛おしいはずです。子どものころからキャラを描き溜めた大切なノートを見れば分かる。

バクマン。 #24-4 「ノートとキャラ」 再出発のサイコーと物語の力 | 亜細亜ノ蛾

それでも涙を飲んで JIN を消した。

いままでとは まるで違うエイジは、『CROW』の大成功すら捨てて、『ZOMBIE☆GUN』で さらに成長している──。