小畑健一覧

バクマン。 #37-3 「取締役とトリ」 迫真感のある真城と吐く平丸

『バクマン。』 37 ページ 「取締役とトリ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 25 号)

Free Valentines vintage style bingo card (by Tonya Doughty) (by Tonya Doughty)

今週号の『バクマン。』から、「芸コマ」(芸が細かい・コマ)を紹介しよう。

高木の名前を相田は知らなかった、という場面である。

もちろん、亜城木夢叶は知っているが、真城と高木・どちらがどちらかは、相田は知らない(覚えていない)のだ。

登場人物たちの「知っていること」と「知らないこと」とが、キッチリと描いてある。さすが、『DEATH NOTE』の原作者だ。

まぁ、自分などは人の名前を「知っていてもすぐ忘れる」のだが……。

ある女性とお付き合いしているころ(遠い昔だ)、別の女の子とも親しくしていて、ときどき名前を呼び間違えて、あせった。女性はそのあたりがビンカンなので、絶っっっ対に ごまかせない。人によっては、「ティファニーのナントカ」や「グッチのカントカ」などで(一時的に)忘れてもらえるだろう。

ただ──たった一回の間違いだろうが、天が落ちて地がさけても、未来永劫、女性という生きものは決して忘れないのである……。

続きを読む


バクマン。 #37-2 「取締役とトリ」 ラッコ人間と岩石の両手

『バクマン。』 37 ページ 「取締役とトリ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 25 号)

Pooh goes shopping (by curly_exp( l)osure) (by curly_exp( l)osure)

『ラッコ 11 号』の内容がすこし明かされた。──明かされても謎が残る内容だったが。

どうやら、屁理屈(へりくつ)の面白さがこの作品のポイントになるようだ。

ヘリクツほど、面白く描くことが難しい物もない。たんなる言いがかりや勘違い・暴言に終わらないように、ある程度の説得力が必要になる。

たぶん、いまの日本で「カネになるヘリクツ」を一番いっているのは、小飼弾さんだと思う。

404 Blog Not Found

ヘリクツを言って、ほかの人から面白そうと思われるなんて、最高だ。

自分も昔はヘリクツの名手だった(つもりだ)が、「話が通じない人」と敬遠されるのが面倒でやめた。──そうか、世間では「話の通じない面白さ」が理解できないのか……。何でもかでも「ハイハイ」と言うイエスマンばかりを求める世の中は、いかがなものか。

続きを読む


バクマン。 #37-1 「取締役とトリ」 平丸の名言集と蒼樹紅の本名

『バクマン。』 37 ページ 「取締役とトリ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 25 号)

Giant Panda (by ironmanixs) (by ironmanixs)

先週号の感想で、平丸の印象を自分は下記のように書いた。

見るからに人付き合いの悪そうでクールな平丸である。きっと、「友だち? 自分には必要ない」などと言いそうだ。グラスを直接手にしないところから、神経質な面も見える。

バクマン。 #36-4 「沈黙と宴」 もう一人の天才と未成年の飲酒 : 亜細亜ノ蛾

──どれだけ自分が人を見る目がないか、よく分かるだろう。

平丸一也は、クールな人物ではなかった。なんだか、面白いオニイサンである。サラリーマン時代は、どんな態度で会社へ行っていたのか、ものすごく気になった。

ただ──おそらくは、普通の社員よりも能力があったと想像する。たとえば、営業で外回りなんかをしていたら、本人はイヤダイヤダと言いながらも、「平丸から買いたい」という客が殺到したり。

自分自身は強く望んでいないのに、人よりも多くの才能を持っている──。それが平丸という人物ではないか、と思った。

ひょっとしたら、平丸はワイミーズハウスの出身者かもしれない。こんなジグソウパズルを超高速で完成できたりして。

DEATH NOTEの登場人物 #Lの協力者 – Wikipedia

続きを読む


バクマン。 #36-4 「沈黙と宴」 もう一人の天才と未成年の飲酒

『バクマン。』 36 ページ 「沈黙と宴」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 24 号)

Men in Suspenders (by im elsewhere) (by im elsewhere)

今週号の『バクマン。』は、驚くべき人物が最後に登場する。

──と書くとほとんどネタバレだが、ナニヲイマサラ、だろうか。

その人の姿を見て、真っ先に頭に浮かんだ人物がいる。賛同者は多いと思う。この記事の下のほうでネタを書いてみたので、笑っていただければ幸い。

このキャラクタは、作者もねらってデザインしたのだろうか。「こんなマンガ家、いるわけない!」と。

いや──「水瓶 3(みずがめすりー)」の周辺になら、こんな人も普通にいそうだ(あるいは村田蓮爾さんの周りとか)。平丸のモデルになった人物は、実在するかもしれない(あ、書いちゃった)。

小畑健 #交流 – Wikipedia

続きを読む


バクマン。 #36-3 「沈黙と宴」 プライベートとサラリーマン

『バクマン。』 36 ページ 「沈黙と宴」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 24 号)

Karate Kid (by Cayusa) (by Cayusa)

真城最高は、ラッキーマンである。

いや、「あの作品」とは関係がない(上のリンクはワザと間違えた)。

サイコーは運が良すぎるのだ。とくに、人との「出会い運」が強い。

サイコーの人と出会う運を支えているのは、明らかにシュージンの力だ。彼との出会いがサイコーを変えた。シュージンと出会って以来、良い出会いが連鎖している。

見方によっては、シュージンにカノジョができたのは、サイコーのおかげだ。亜城木の 2 人は、お互いに運を分け合っているのだろう。文字通りに「最高のコンビ」だ。

もちろん、サイコーは運が強いだけではない。自分の夢を叶えるために努力をしている。

しかし、現実世界では努力が実を結ぶ──までに至らない人の、何と多いことか……!

続きを読む


バクマン。 #36-2 「沈黙と宴」 意外な評価と作者の喜び

『バクマン。』 36 ページ 「沈黙と宴」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 24 号)

ざるそば大盛り(水無湧水庵・日光市) (by kimishowota) (by kimishowota)

今回の感想を書いた範囲では、港浦の言葉がとくに印象に残った。連載の当初は話を完結させるために遊べないというのである。ムダのある話のほうが、港浦の好みらしいのだ。

今週から始まった『めだかボックス』は、適度にムダがあって、次回への「引き」も十分にあり、バランスが良い。

しかし──すこしだけ もり込みすぎな気もする。それくらい「モリモリ」じゃないと、イマドキのジャンプではコミックスの 2 巻目が出せない──のかもしれない。キビしい業界だ……。

どうでもいい話だが、「盛り」と書いて「もり」とも「さかり」とも読むことに、いまさら気が付いた。もちろん、意味が異なる。

Google(など)で「猫 盛り」と検索すると、両方の意味で結果が出てくる。どちらでも、楽しい。ネコならではの結果だ。

──これが「女」なら(以下省略)

続きを読む


バクマン。 #36-1 「沈黙と宴」 小河の仕事ぶりと港浦の性格

『バクマン。』 36 ページ 「沈黙と宴」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 24 号)

The end:-) (by blogsorbeta) (by blogsorbeta)

この作品を通してマンガ家を目指す人は多いだろう。そんな人の目に、今回の話が どう映ったのか、気になる。

今回は、「マンガ家のアシスタントになるにも、かなりのレベルを要求される」ことが分かった。──マンガ家を志望した人もあきらめるのでは、とすこし不安になる。

おそらく、小畑健さんのアシスタントは、もっともっと能力を要求されるのだろうな……(『さよなら絶望先生』でそんなネタがあったはず)。

続きを読む


バクマン。 #35-5 「嬉しさと寂しさ」 アシスタントと新年会

『バクマン。』 35 ページ 「嬉しさと寂しさ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 22・23 合併号)

赤煉瓦とハイヤー (by nodoca) (by nodoca)

週刊少年ジャンプ編集部のバクロ話が好きな人も多いだろう。これから編集者を目指す人や、マンガの投稿先を集英社と決めている人にも、『バクマン。』は参考になる。

しかし──それよりも、ジャンプで連載しているマンガ家さんの逸話を知りたい人のほうが多いはずだ。

ジャンプの新年会へサイコーとシュージンが参加する。このマンガでは、学園マンガにアリガチなイベントごとは省略されるが、新年会の様子は描かれるだろう。そうすると──ほかのマンガ家も出てくるかもしれない。

想像するに、「名前は同じだけど、すこし本人とは違うマンガ家」が出るのではないか。服部哲は名前のモデルと顔の参考が違う──それと同じように。

週刊少年ジャンプ編集部: バクマン。 – Wikipedia

もしくは、本当に実名入りでジャンプ作家が登場するのだろうか。小畑健先生が描く冨樫義博先生が見てみたい! ──あ、もうジャンプで連載をしていない人は新年会に来ないのかな(※休載中です)。

続きを読む


バクマン。 #35-4 「嬉しさと寂しさ」 他人の印象と天才への評価

『バクマン。』 35 ページ 「嬉しさと寂しさ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 22・23 合併号)

1D30_7474-Rice,Farmer, Taiwan 農忙-稻田-除草-農夫農作-農業-farmland, cropland, Agriculture, Paddy, traditional (by Harry‧黃基峰‧Taiwan) (by Harry‧黃基峰‧Taiwan)

亜城木夢叶の仕事場を元・川口たろうが使っていた事を知って、港浦がハシャいでいる。その姿が面白い。うすた京介がたまに描く画風に似ている。──あれは、元ネタがあると思うけど、なんだろう?

この港浦を見るだけでも、同じ小畑健さんが描いた『DEATH NOTE』とは、かなり絵柄が異なっていることが分かる。

今となっては、小畑さんの名前には必ずといっていいほど「美麗な絵を描く──」といった枕詞がつく。しかし、そういえば、デビュー作はギャグマンガである『CYBORGじいちゃんG』だったのだ。ギャグとシリアスとの描き分けや動きのある場面は、お手の物である。『DEATH NOTE』だけを見て、「小畑絵は動きがない」などと評論家を気取る人は、反省しなさい。

というか──。G ちゃんは(うろ覚えだが)かなり大笑いして連載を読んだ記憶がある。Wikipedia で設定を読んでも「いい意味でアタマオカシイ」のが最高だ。

そうすると、どうして小畑さんは「原作者付きで」「美形キャラが中心の」「リアルタッチな」絵を描く事に専念しだしたのだろうか?

このあたりは、たぶん、調べれば分かるだろう。ご本人がどこかで語っているかもしれない。しかし、自分としては、なんとなくこの謎を「墓まで持っていく」ことにしよう(わざと誤用している)。

そのほうが、ロマンチックだ……!

続きを読む


バクマン。 #35-3 「嬉しさと寂しさ」 原稿料とアシスタント代

『バクマン。』 35 ページ 「嬉しさと寂しさ」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 22・23 合併号)

Rose and cross (by lant_70) (by lant_70)

今週号の『バクマン。』には、週刊少年ジャンプの原稿料がハッキリと明記してある。読み切りと連載では金額が異なるようだ。当然、連載になると額が上がる。

自分が一番知りたかった、肝心の「年間契約料」は、さすがに書かれていなかった。「高校生の君達には多すぎだ!」という港浦の言葉から想像するしかない。

ジャンプの契約料について検索すると、「Yahoo!知恵袋」の解答が見つかった。ぜひともご覧いただきたい。

──どうだろう。自分と同じような「ガッカリ感」は味わえただろうか?

いつも思うのだが、「○○について知りませんか」と質問する人に、どうして知りもしない人が答えるのか……。某・価格の比較サイトにある掲示板での「カメラの A と B は、どちらが良いですか?」「両方とも使った事は ありませんが──」というやり取りとか。

情報の根拠となる外部の記事や出版物を挙げられないような、「ソースはオレ」という情報には、「自分の憶測ですが」とか「──と自分は思います」と書けばいいのだ。

という事で、「『バクマン。』は、いま世界で一番おもしろいマンガだと、自分は思います」と書いておこう(『HUNTER×HUNTER』が帰ってきたら、ゆらぐかも)。

続きを読む