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『バクマン。』 53 ページ 「18 と 40」 (週刊少年ジャンプ 2009 年 42 号)

365 day196 lemur (by Ruth Flickr) (by Ruth Flickr)

今回の感想を書く範囲で、ひとつの終局が描かれました。サイコーとシュージンの 2 人にとっては、試練の時です。

サイコーにとっては、とくにツラい「終わり」でしたね。しかし、これに関しては、「ようやく寝ぼけた夢から覚めたか」とも思いましたが。

ひとつの夢は消えましたが、また次のステップへと進む 2 人を見られて、ホッと一安心です(ヤケを起こして盗んだバイクで走り出したりしたら、どうしようかと)。

堂々と…

港浦の反応からすると、終了の知らせを編集部から電話するのは、かなり異例のようです。普通は、携帯電話からコッソリと伝えるのでしょう。打切りの原因を考えると、大半は作者の力量不足ですが、担当の編集者にも責任の一端がありますからね……。

この時の態度からして、相田は『hideout door』という作品に思い入れがなく、中井・蒼樹コンビに対しても敬意を感じていない──そう見えました。『ハイドア』や『TRAP』を連載会議に出したときの相田を自分は評価しましたが、自分の目がフシアナだったようです。あの時も、ただ単に仕事としてプレゼンしていただけなのか。

バクマン。 #33-2 「ありとなし」 相田の情とプレゼン上手 : 亜細亜ノ蛾

相田からの電話を受けた、中井のくやしがり方がスゴい。あの真冬の公園で、不良から殴られても右手と原稿を守った中井は、どこかへ行ってしまったようです。

──こんなフンイキが最悪の仕事場では、働きたくない……。

最後くらいは

アッサリと連載の終了を受け入れる蒼樹は、中井とは大違いですね。いままでは、蒼樹ワールドが発揮されていなかったことが、その原因かもしれません。

──そうか、中井の意見に合わせることは、蒼樹にとってはイヤだったのか……。

一度は「男らしい」中井の言うとおりに作風を変えようと、蒼樹は努力していました。しかし、「自分の望まない作品を描いている」という不満は、蒼樹の中にあったのでしょうね。

少年マンガは 合わなかったんですという蒼樹の言葉が悲しい……。

蒼樹がジャンプから離れていくのを相田は止めないし、完全に蒼樹と中井のコンビは解消されそうですね。今後、蒼樹が活躍する姿は見られるのでしょうか。

口説いて みせます

案外、このあとの蒼樹の成長は、山久がカギを握っているのかもしれません。

──いや、読者の半分以上が「そんなことはない!」と思っているのでしょうが……。

いままでを振り返ってみると、主人公を初めとする重要な人物たちは、初登場の時には「イヤなヤツ」でした。サイコーもシュージンも生意気だったし、福田もイヤミったらしい。それが、いつの間にか好印象に変わっていったのです。

ということで、この山久も、これから主要人物になっていくのでは?

──それよりなにより、山久は、どことなく自分と似たニオイがする……。

編集部での蒼樹の人気は、本人の実力なのか、それとも美貌なのか、ちょっと気になりますね。もしかして、最近の声優みたいにアイドル路線で売る、と狙っている編集者もいるのでは? ──それを言い出すと、亜城木夢叶もエイジも福田も、みんな、ビジュアルで売れそうですが(中井はコアなマニア向け)。

もうすぐ 2 時間…

シュージンの部屋でヒザを抱える見吉を見ると、【清楚・岩瀬】を思い出します(清楚、は自分が勝手に言っているだけ)。彼女は、いまごろ何をしているのだろうか……。

見吉との「絶妙な位置」にサイコーが寝転んでいますが、当然、『To Loveる』や『あねどきっ』みたいな展開にはなりません(そりゃそうだ)。というか、この 3 人は、すでに家族みたいな関係なのかもしれないですね。──まぁ、家族だからと言って、パンなんとかに無反応かどうかは、別問題ですけど……。

マンガ家の中には、アシスタントをキープする人もいるらしい。この話で驚いたことは、「世の中にはお金持ちのマンガ家さんもいるのだな」──ではなくて、「そこまでして指名されるアシスタントがいるのか!」ということです。

元・アシスタントの中井も、そうやってキープされたことが あるかもしれませんね。──蒼樹の「キープくん」には なれなくても……。

本当 悔しいな

悔しいという気持ちがあれば、また前へ進める。サイコーとシュージンが落ち込んでばかりいなくて、少し安心しました。自分だったら、少なくとも数日は立ち直れなかったでしょう。

ただ、18 までにアニメ化というサイコーの夢は、完全にあきらめたようですね。

このあたりが作者の一番の特徴で、初めに描いていた物事を平気な顔をして変えてくるのです。それでいて、物語の軸は動かさない。

たとえば『DEATH NOTE』で、ライトと L は「先に相手の正体を知れば勝ち」とお互いに認識していて、読者にも それがラストの場面と信じさせた。ところが、アッサリと 2 人を接触させる。──作者の「したり顔」が見えてくるようです。あれには、驚いた。

『バクマン。』でも、もっと驚かせてくれるのでしょうね。

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