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『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 18 巻 「燃えろファルケン!」

Tiger says goodbye to rabbit 047
(ウサギと虎は──いつまでも仲良く)

今回のコミックスは、アニメ化を記念した表紙──ということもなく、むしろ絵画的でした。このあたりは、わりとアマノジャクな作者らしい表現です。

そう、『SKET DANCE』は、読者の期待を良い意味で裏切り続けている。「こうなるだろうな」を何度も外してきました。これからも、予測ができない道を歩み続けるでしょう。

たとえば、ボッスンとヒメコとの仲とか──。

第 158 話 「サビシンボーイ」

もじもじソワソワしたボッスンが面白い! 何が面白いかというと、けっして「オレのヒメコを取られた!」みたいなカレシ面や独占欲ではなく、先を越されたという置いてけぼり感を味わっているところが笑えます。

本当にコドモですね、ボッスンは(だから良い!)。

あと 5 年はこのブログで引っ張っていくつもりの「修学旅行編」では、あんなこと(着替え・トイレ・お風呂・お布団)がありました。

それなのに、おそらく藤崎は、鬼塚のことを異性としては強く意識していません。ともに苦難を乗り越えた仲として──言うなれば、「もうひとりの家族」と思っているに違いない。ヒメコのほうが、お姉さんかな。


一方のヒメコは、もうギュンギュンに、ボッスンのことを意識しまくっているわけですよ。だから彼と 2 人で買い物するのは、ちょーたのしぃ。第三者から見ても、楽しすぎる。

「意外と」を頭につけなくても良いくらいに、ヒメコは女性らしい。その彼女が、うれしそうにデパートを歩き回る姿は、輝いて見えました。


ボッスンの暗い表情が、明るいヒメコの引き立て役になって──いないか……。普段は素直な彼が、珍しく(髪の毛のように)ひねくれた態度をしているのは、見ていて痛々しい。

あきらかに花柄のハンカチを手裏剣柄に見間違えたのには笑ったけれど、こんな状態になる人も多いのでは? 1 つのことばかりを考えていると、本当に妄想で頭が支配されてしまう。


「デート中にナンパ野郎が絡んでくる」というネタはやり尽くされているが、この作品で見ると新鮮です。とくに、ボッスンとヒメコとのデートなんて激レアで、今後は見られないでしょう(なぜなら……)。

最後に撮影したプリクラは、貴重な記念になりましたね。こんなキャピキャピした表情のヒメコを見られるなんて、珍しいことづくしの 1 日です。数年後に写真を見たヒメコは、同じように笑えるのでしょうかね。

ああ、こんな日々が永遠に続いたらなぁ──。

しかし、2 人は前に進んでいくのであった。

第 159 話 「燃えろファルケン!」

アニメになった記念の巻頭カラーで「カルタ取り」に興じるなんて、このマンガくらいでしょう。いや、『銀魂』も似たようなノリだった気がする(覚えていない)。

山野辺先生(とチュウさん)が出る話には、ハズレがありません。今回も笑いどころが多かった。黄(ウォン)老師から、いくつのゲームを受け継いでいるのだろう? そもそも、本当に山野辺は教師なのかが疑わしいな……。


百人一首の改変ネタはアリガチそうですが、六・三・四・五・四・五調なんて気持ち悪いリズムを考え出すところがすごい。aiko の『カブトムシ』の歌詞から取ったのが先か、あとから気がついたのか、気になるところです。

第 160 話 「ひみつの懲罰委員会」

まさかの 2 週連続ネタで、冗談抜きで懲罰を食らいそうなムードにドキドキしました。こういう時に、椿佐介のように堅苦しい人物がいると、重圧感が倍増しますね。

スケット団がいる部室の隣には、男女それぞれの漫研があるけれど、早乙女ロマンたちは無事だったのか──と心配したりして。まぁ、ロマンの能力を使えば、火事の被害くらいは何でもなかったと思いますけどね。


懲罰委員会の面々は、『エヴァンゲリオン』に登場する人物たちと格好が似ている。これには、意味があるのだろうか……。

とくに、理事長のバイザは、ギャグとしか思えません。いい歳をしたオトナがノリノリでエヴァごっこ──としか見えない。「見えない」と言えば、ほかのモノリス連中は、完全に視界ゼロだと思う。

ふざけているとしか思えない人たちを相手に、自分の進退をかけて戦うなんて、想像するだけでも たいへんです。──あ、これって、日本の社会に対する風刺だったりして。

ボッスンも、ジャケットだけは着て かしこまった空気を出していますが、下はいつものように半ズボン(ハーフ・パンツ)だし、頭は赤角ゴーグルです。とても、真剣に反省している人間の格好ではありませんね。

なんとか処分は 学内の奉仕活動で終わったけれど、それはスケット団が普段やっている活動なのでは……。

第 161 話 「ルームシェア・スラップスティック」

前回は『エヴァ』のパロディでしたが、今回の扉絵は、某・アニメ(自分は未見)のエンディングにそっくりです。タイトルも何となく似ている。

参考: インフィニット・ストラトス エンディング - Google 検索

しかし、この話が掲載されたのは 2010 年の 11 月で、某・テレビアニメの開始は 2011 年 1 月だから、『SKET DANCE』のほうが先ですね。──どうでもいいか……。そもそも、エンディングで走るアニメは山ほどあるし。


個人的にツボだったのは、ボッスンが折り紙をしている場面です。彼をそっと見つめるヒメコが、最高に かわいらしい! そのまま 2 人で歌い出したりして──、もう、キミタチ結婚しろよ! と言いたくなりました。

あとは、写真部のために(本当は勝負のために)モデルになろうとする 4 人の女性たちが素晴らしい。「DOS」の一言で済ませそうな浅雛が、思ったより乗り気な点もグーです。仮にも彼女が異性を意識した態度を取るなんて、初めてかもしれませんね。

第 17 巻の感想で、「浅雛は常に宇佐見を見続けている」──と我ながらするどい洞察力を発揮しましたが、この場面の宇佐見は、デージーを熱い目線で見つめている……。もう、キミタチも結ばれちゃえよ!

『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 17 巻 感想・2 : 亜細亜ノ蛾

第 162 話 「トラブル・ロール・リバーサル」

藤崎と椿の役割を入れ替えて、お互いの苦労を知る──という話でした。作者のあとがきにも書いてあるように、この 2 人の入れ替えネタは、今後も定番として描いて欲しいです。

ただ、生徒会にいるボッスンの独りぼっち感が大きくて、話が転がりにくそう。中継役のミモリンも、けっこう冷たく感じます。笑顔じゃない彼女は、近寄りがたいですね。

椿は、よくこの空気の中で生きられるな……。


「やっぱり、それぞれの役目が一番合っているね!」というオチだけれど、ボッスンの生徒会長は案外サマになっています。ちょっとだけ、安形のようなオーラを感じました。

トップにいる人間は、普段は頼りなくても、要所では力になるタイプが向いていますね。安形と藤崎はこの条件を十分に満たしていますが、椿は まだまだこれから伸びていく感じです。今回の できごとが、良い勉強になったことでしょう。

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