『バクマン。』 168 ページ 「訂正と宣言」 (週刊少年ジャンプ 2012 年 13 号)

Norman Rockwell for Massachusetts Mutual Insurance 生命保険の CM の話──ではない

完全に乗り遅れましたが、今回の「亜豆事件」(株の相場?)を匿名掲示板で再現したネタがありました。

【速報】亜豆美保に彼氏がいるらしい:アンダーワールド

虚構の世界で描かれた仮想空間での出来事を、現実世界の仮想空間で焼き直すという──、何重にメタやねん! な遊びでした。

なんだか現実と虚構の境目が ゆらぐような気分です。それならば──、自分の嫁がカヤ愛人が蒼樹紅でも、なんら不自然ではない。

本番 3 分前

さて運命の「交際は してない」宣言の日ですが、もうひろし 2 ページ先の展開が目に浮かぶようです。「それ」しかないよなぁ……。

この小さな収録部屋が、彼女の戦場だ。相手は──姿の見えない数千・数万人のオーディエンスである。たった ひとりでラジオ番組を受け持つなんて、なんと心細いのだろう……。

亜豆は何本もレギュラ番組を抱えている売れっ子だし、それなりに声優になってから長い。それでも、初めてのラジオ番組でピンなんて、けっこう珍しいのでは? 先輩の声優さんたちや、同じアニメ番組の声優と組むほうが多そうな気がする。

複雑な 心境じゃない?

やっとカヤの登場です! 今回のような騒動にこそ、カヤのような温かい心を持った人物が出てきて欲しかった。彼女が居るだけで、登場人物も読者も(おもにオレが)癒やされました。

このコマでもカヤは、サイコーが気にかけていることを代弁しています。サイコーは(いつものように)素っ気なく答えているけれど、大好きなカノジョから「付き合って ない」と公言されて うれしいはずがない。

人生の大半を一緒に過ごしてきたシュージンとカヤしかいないのだし、サイコーも素直に気持ちを打ち明ければいいのに!


リーゼント(名前あったっけ?)は、モヒカン安岡に同調して「これから 応援しちゃおう かな」とか言っているけれど──、彼は元からファンだったに違いない! どさくさに まぎれて職場内で「アズキュン」を連呼する宣言でしょう。

一方の安岡は、最初からアズキュン教を隠していません。男らしい! いまも休憩中だと思うけれど、どうやら まっ先に『アズキュン ナイト』を聴こうとしている(『アズキュン ナイト』が正式?)。

そのうち福田が描く『ロードレーサー GIRI』でも、不自然に声優が活躍し出すのではないかな……。


ラジオ番組が始まった直後に、亜豆は いきなり夢について語り出す。夢を持ち それに向かって 頑張っている人を亜豆は「応援したい」と言う。

もちろんその応援する対象には、亜豆自身もサイコーも入っているはずです。

真城最高さんと

ついに亜豆が告白しました! これまでの亜豆の生き方と同じように、彼女は まっすぐ前・やや前方を向いて、サイコーとの仲を公言しています。すがすがしい。

声優プロダクションの社長やマネージャ・ラジオの関係者は、亜豆のことを「商品」として扱っている。だから「商品価値」が下がることを何よりも恐れています。その心理は十分に理解できるけれど、なんとも滑稽ですね。

しかしビジネスというモノは、バカバカしいことから価値を作り出す創意工夫なので、社長たちは正しい。彼らが亜豆の恋を応援することは、プライベートでしか許されません(そんな気はないだろうけど)。


下の記事から分かるように(分かって欲しいことに)、自分は女性のポートレイト(肖像)写真を撮ることが大好きです! たくさんカメラの記事も書いてきたなー。

そのカメラ好き・写真好きの自分は、このページ最上部の亜豆の構図(画面に光源が入るように・やや下側からアオリ気味)を多用してきました。目のハイライトの入り方も、「レフ板」で当てた光のように見える。

おそらく作画担当の小畑健さんは、なんらかのポートレイト写真を参考にしたのでしょうね。ただ、あまりにも「写真的に正しい構図」が多いから、彼自身がカメラマンなのかもしれない。

絵描きと写真家の視線は同じだと思う。彼らの仕事は「描くこと」・「撮ること」だけれど、もっと重要なことは「見ること」です。ちゃんと「目を開いて見ていない」プロも多いけれど──、それは またの機会に……。

中学 3 年の時です

自分に好きな声優が夢に向かって がんばっている。その夢とは自分ではない誰かと結婚することだという──。声優のファンにとっては、なによりもショックでしょう。

しかし、その声優を──その人の恋を応援することが、ファンの あるべき姿だ。

ただし──、今回の亜豆の行動自体は、彼女の夢を自分から壊すことに つながっています。『REVERSI』のヒロイン・菜保役を演じるどころか、声優としての活動も難しくなるのでは?

それでも亜豆は、自分の気持ちにウソをつけなかった。サイコーを裏切ることにもなるからです。

たとえば亜豆が交際を否定してファンをだまし、『REVERSI』のヒロインを演じられても、サイコーと結婚する時に「これで良かったのか?」と悩むでしょう。たとえ周りの全員が亜豆を支持しても、亜豆自身が自分を許せない。

なんちゅうもんを書いてくれるんや、大場さんは……。


今回の騒動で興味深い点は、発端である石沢が「亜豆の大ファン」──ではないところです。北見リリカの人気を集めるために、亜豆を蹴落とそうとしている。あとは成功者に対する単純な嫌がらせです。

これが「石沢は亜豆が好きだった」という感情から始まり、サイコーへの嫉妬(しっと)から大騒ぎを引き起こした──となると、また話が変わってくる。たとえ結果が同じでも、亜豆まで苦しめたことを石沢は後悔するでしょう。

そして「じつは石沢は いいヤツだった」みたいな展開で、最終的にはサイコーや亜豆と仲直りしたり、二人を応援する感動のエンディングが描かれる。

──しかし、それは現時点で あり得ない。

いまごろ石沢は、パソコンの前で大笑いしているんじゃないかな。「亜豆 終わったなwww(プギャー」と。彼に改心の機会は──ない。調子に乗った者の末路がどうなるかは、みなさんご存じのとおりでしょう。

いまから「石沢お仕置き編」が楽しみです!

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