『HUNTER×HUNTER』 #378「均衡」 感想
糞溜めみたいな 世界を壊す
──。
キメラ・アント編あたりから、この作品の裏テーマのようになりました。「なかったこと」にされそうなジャイロが、今回の新キャラと繋がりを持ってくるかもしれません。
2011年3月11日に起こった東日本大震災に冨樫先生は影響を受けた、という噂があります。
その結果がジャイロでありモレナだとすると、あまりにも悲しいな……。悲しむべきは、腐った政治家が野放しになっていることなのかも。
腐りかけの野菜
「明らかに三下」といった感じの組長ふたりが笑えます。
「ブロッコリィ」と「玉ねぎ」の二人は、普通であれば まっさきに消されるでしょう。懐かしの〈十老頭〉を思わせます。
しかし、若頭は二人とも優秀そうに見える。
若頭の有能さだけで持っている──、そんな組かもしれませんね。部下の多くが「若頭が組長だったらなぁ……」と思っていたりして(どこかの国の縮図かな?)。
可能性の極限
ヒンリギ・ビガンダフノの推測には驚きました。
ヒソカが変装していることまでは、誰でも充分に推測できる。しかし、家族連れに紛れ込むことなど まったく思いつきませんでした。あのヒソカが「おばあちゃん、カバン持とうか?」とか言う姿は──、あ、意外と似合いそう。
不可能からの生還
オウ・ケンイは、ヒソカの経歴にも詳しい。
〈幻影旅団〉との因縁まで見抜いています。──だったら、「ヒソカは死亡した」情報も知っているはず。それなのに、まったく気にせずに捜索の準備を進めています。
〈死後の念〉は、念の熟練者には周知の事実でしょう。かといって、「死者の復活」すら想定の範囲内なのかな?
23の唇
モレナ・プルードこそが本命でしょう。
三人の組長の中では別格の存在に見えます。能力の強力さは言うまでもありません。それ以前に、この組長のためなら何でもする(ん?)、という組員が大多数でしょう。
カリスマ性で部下を引っ張るリーダは頼もしい。
その一方で、上の人間が倒れたら一気に終わりそうな危うさもある。その際どさこそが、モレナの魅力だと感じました。
たとえ〈二線者〉だろうと、彼女のドス黒い輝きは本物です。
最凶トリオ
フィンクス・フェイタン・ノブナガは、全員が好戦的でピッタリな三人組です。
そのおかげで、ノブナガが一人で行動する、という完璧な死亡フラグを回避しました。というかノブナガよ、日本刀を手に入れる前にヒソカと出会っていたら、いったい どうするつもりだったんだろう……?
ノブナガは、旅団員の中でも「格下感」がある。
しかし、三人の中で真っ先にチンピラが消えたことを察しました。こんな何でもない状況でも〈円〉を張っている。さすがに長年 旅団で生き残っているだけは あります。
まあ、ノブナガの円は半径4m程度だから、一瞬
で消えた
と言われても──という感じですけれど。
「オマージュ」で通る?
前回は『デスノート』、今回は『ジョジョの奇妙な冒険』のパロディをブチ込んできました!
ルイーニーの能力は、ブチャラティの〈スティッキィ・フィンガーズ〉丸出しです。これは まだ許される範囲でしょう。
しかし、「そこにシビれる あこがれるゥゥウ~~~~!!
」は第一部の超絶有名なモブのセリフそのままですよ!
冨樫先生の悪戯
で編集者のクビがポロリするかも?(たぶん許可は取っていると思うが)(取ってる──よね?)
1 > 50
モレナの〈恋のエチュード〉(サイキンオセン)は、どう考えてもバランス崩壊の糞ゲーです。
なぜなら、どう考えても、王子一人を消すよりは、一般人50人の方が簡単にレベルが上がる。ルイーニーのように隠密に長けた能力であれば、レベル100くらいは簡単なのでは?
あるいは、イナ■物置に100人を乗せて爆破すれば一瞬です(こらー!)。
おわりに
ケツモチという言葉の意味が分かりませんでした。
困ったときのウィキペディア(「Wiki」と略すな!)頼みをしてみる。──あー そーゆーことね 完全に理解した(←わかってない)。
ようするに、チンピラさんサイドが「やんちゃ」したときに、王子たちの権力や金で「うやむや」にしてもらえる、ということでしょうかね。その対価として、ヤクザは王子に対価を支払っているはず。
地獄絵図のようなWin-Winです。
しかし、これは一般的な企業と構図は変わりませんよね。
肉体的・精神的な暴力か・資本的な暴力か、大企業や国が やるのか・チンピラやヤクザが やるのか、という違いがあるだけです。
弱肉強食な自然界を権力と金でルール付けして出来上がったのが、資本主義の世界なのかも。たしかに、一度ぶっ壊したくなりますね……(大暴落したビットコインを握りしめつつ)(←割とマジで)(割とマジ!)。