『HUNTER×HUNTER』 #380「警報」 感想
明後日の推理
ミザイストムの推理は微妙にズレています。
複数の単独犯による 平行連続殺人
- いまのところ、ルイーニーひとりだけの犯行では?
- 〈幻影旅団〉はクラピカを狙っている
- ノブナガ以外は忘れていそう……
このことが ものすごく気になりました。
なぜなら、人間は自分が考えたとおりの未来を創り出す。ミザイは暴動が起こることを心配していますが、彼自身が その引き金を引いてしまいそう……。
また、「王子が犯人ならば 問題はない
と言い張る犯罪ハンター」、というのも問題だらけですよね。
〈針人間〉で大量殺人を実行したイルミも、ミザイは逮捕する気が ありません。この世界の治安は大丈夫なのでしょうかね。──現実世界と大差なかったりして。
危険な一人旅
フランクリン, フェイタン, マチが単独行動を取っています。
前者の二人は ともかく、マチが一人で出歩いていることが心配で仕方がない。どう考えても「フラグ」だよなぁ……。
ヒソカとマチとの縁からすると、本気で殺し合うとは思えません。
しかし、クロロとヒソカの死闘からは、すでに一線を越えています。あの時、ヒソカがマチを拘束するだけで生かしておいたのは、ただたんに伝言役として使っただけかも……。
今後、ヒソカとマチが顔を合わせたら、いままでのような馴れ合いの関係では終わらないでしょう(「付き合う直前の男女」の話?)。
同じ穴の やぶ蛇
密航者狩りは、ヒソカの いぶり出しにも利用できそうです。
ただ、一般兵程度の検査であれば、ヒソカも旅団員も簡単に すり抜けるはず。あるいは、ヒソカが わざと乗客を混乱させて、暴動を早めるだけなのでは……。
兄弟の狙いは
イルミ・カルト兄弟の行動は不可思議です。
ヒソカを探し出すことが目的であれば、展望エリアでダラダラしている暇は ありません。また、フランクリンと同じく待ち構えるにしては、人が多すぎるからヒソカが紛れ込みやすい。
さらに、イルミは第3層に残ることに こだわっています。「ヒソカは3層に居る」という情報を手に入れたのでしょうか? それにしては、兄弟そろってノンビリしている。
以上から、現状はイルミの「仕事」を優先しているのでしょう。
暗殺を依頼されているとして、標的は誰だろう? 第3層に居る〈十二支ん〉は8名です。現会長のチードルは影響力が大きいから、対抗組織に狙われそうですね。
──が、ここは大穴狙いで、「レオリオが暗殺対象」と予想しておきます。
影響力だけなら彼も充分に大きいため、たしかに目障りに思う勢力は存在しそうです。
ただ、「わざわざゾルディック家に頼むか?」という疑問は残るけれど……。
おわりに
ゴンが復活した!?
──と勘違いしました。最後のコマのフウゲツを見間違えたからです。見間違え、だよなぁ……?
どうしてフウゲツは こんな場所に居たのだろうか?
〈魔法の抜け道〉が関係していることは間違いないでしょう。問題は、なぜ元の部屋に戻らなかった(戻れなかった)のか。能力に制約や限界が あるのか、それとも他に原因が あるのかもしれない。
そもそも、あの「扉」がフウゲツ(に憑いている〈守護霊獣〉)の能力とは まだ確定していません。もしかしたら、カチョウが姉妹を思う気持ちから具現化したドアなのかも?
気になる疑問を残したまま、また連載は休載期間に入るのであった……。
推理を外しまくるミザイを見て、「冤罪刑事」というネタを思い出しました。
これは自分が考えた話で、「主人公の刑事が入念な捜査と熟練の推理を積み重ねて犯人を言い当てる──が、すべて誤認逮捕の冤罪」というシリーズ物です。よくある『古畑任三郎』『刑事コロンボ』形式で読者には真犯人が分かる。
まあ、現実世界で冤罪なんて起こったら大問題だし、何度も裁判が やり直されます。しかし、そこは創作の世界と言うことで、逮捕された哀れな被害者は、速攻で人生が「ザ・エンドってね(カチカチッ」で終了です。われながらヒドい話だ。
現実には こんな話は ありえない、よね……!?