DEATH NOTE page.71「接触」 感想と次回予想(週刊少年ジャンプ2005年32号)。
感想を書けないまま、いつの間にやら一週間以上──。いかんいかん。
今回は、嵐の前の静けさというような回だった。扉絵はカラーカラーイラスト。落ち着いた配色ながら不気味で、まさにこれから“何か”が起こりそうな感じだった。
今回の見所は、ミサの活躍と──対照的に悲劇的な粧裕の姿。
粧裕の車椅子姿
まずビックリしたのが、粧裕の車椅子姿。それほど大きなショックを受けていたのか──。
警察官を父親に持つとはいえ、今までは事件とは無関係に生きてきた粧裕。彼女にとって、マフィアに誘拐された上、人を殺すノートの存在を知ってしまったということは、これほどの負荷がかかるのか──。
その粧裕を見つめる総一郎も、同じようにショックを受けている。メロに生かされている──という状況も、耐え難い屈辱だろう。
ニアって──
夜神一家と対照的だったのが、ニア。静観を決め込むようだけど、何かすることは無いのだろうか──?
ところで──大統領という後ろ盾を失ったニアは、「単なる賢い少年」ということになるのでは。初代Lと違って、まだ何の実績もないはず。「人を殺せるノートがある」ということを独自に突き止めたとはいえ、それだけでは「解った、後は警察やFBIに任せなさい」ということに──なるわけは無いか。
ライトの鋭さと残酷さ
ライトとリュークとの会話で「メロ達が全滅すればノートを手にできたはず」というのは、悔しいことに気が付かなかった。確かにそうだ。
更にリュークとシドウの繋がりを暴いたり、ライトはいつもながら鋭い。そして、利用できるものは何でも誰でも利用する。
ライトが、自分はノートの所有権を放棄して、かつ、ノートの記憶は失わないという、何ともずるい方法を実行するというのは予想がついた。しかし、次にリュークが憑く人間として松田の名前を出すとは思わなかった。
キラとライトと死神の目
キラが誰かと連絡を取った──つまり「接触」した、という場面は初めてだった(実際はミサだが)。捜査本部の人間は、そのことについて何も言わなかった。それは、もちろん、信じられなかったというのが大きいが、次から次へと状況が変わることに慣らされてしまった、ということだろうか。
ライトの作戦には死神の目が必要──ということで、松田が名乗りを上げるのことを予想していたのか、なるほど。──と思いつつ、銃撃戦になった上で「メロの顔を見ることができる」場面になったら、デスノートを使わなくてもいいのでは?とも思った。「freeze(動くな)!!」と言うか、そのまま射殺するかすれば終わるような。
総一郎の決断
目の取引に総一郎が名乗り出る、というのは熱い!!展開だった。総一郎達とリュークが「接触」する、という展開も驚いた。
実際は「寿命の半分」が代償になるのだが、「13日ルール」を信じている総一郎は、「13日後に私が死ぬ」と言う。読みながら、「なるほど、こんなにも緊迫した状況になっているのか──」と思った。
──松田も、もしかしたら総一郎の発言前までは「寿命の半分ならいいかなー、まだ何十年かは生きられるだろうし」と思っていたのでは。
──ライトは父親の申し出にどう応えるのか──と、緊迫感がありながら、次回が楽しみな回だった。