『心の鏡』に『アルジャーノンに花束を』の原点あり

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#### キイスって知ってる?
ダニエル・キイス、という作家の名前を知らない人でも、『アルジャーノンに花束を』や『24人のビリー・ミリガン』という著作を知っている人は多いでしょう。しかし、『アルジャーノン──』が*元々は短編だった*ことは知らないのでは?
その『アルジャーノン──』の短編が載っているのが、今回紹介する『心の鏡』です。

心の鏡

心の鏡

  • ダニエル キイス、 Daniel Keyes、 稲葉 明雄、 小尾 芙佐
  • 早川書房
  • 1999-11
  • ¥ 756
  • Book


SFなので[早川さん](http://horror.g.hatena.ne.jp/COCO/?word=%2a%5b%e4%bb%8a%e6%97%a5%e3%81%ae%e6%97%a9%e5%b7%9d%e3%81%95%e3%82%93%5d “Horror & SF – Coco’s Bloblog”)も読んでいることでしょう。──いや、Science Fictionというよりは「*すこし・ふしぎ*」な話が多いので、どうかな。
──それはさておき、収録作品から特に面白かった物を紹介。


##### 『エルモにおまかせ』
人間の「やっかいごと」を解決するために作られたスーパ・コンピュータ《エルモ》と、専属コンピュータ技師が主人公です。彼らは*のんびりとチェスなどに興じていた*のですが──
──彼らの前に突然、*異星人が来襲*!(ええ!?)地球人に対し、*アジア大陸を要求*!!(えええ!?)その要求にコンピュータ技師が出した結論とは──。
ラストのワン・アイデアがすべて、という印象を最初に受けました。──しかし、よく考えると「この話の後」をいくらでも考えて楽しめる作品であることに気がつきました。短編というのは、オチを付けて完結させるだけではないのだな、と。それは、この短編集に載っている作品すべてに共通していますね。
##### 『アルジャーノンに花束を』
実際に作者が接したことがある、「*利口になりたい*と願っている少年」をベースにした話であることが、前書きで語られています。もっとも、その少年と、本作の主人公であるチャーリイ・ゴードンはまるで別人とのこと。
恐るべきスピードで天才になっていく青年が描かれています。その青年の生き様同様、凄まじい*スピード感*を感じました。顛末は長編と同じですが、このスピード感は長編にはなかった。
やはり、*最後の一行*が心に残る作品ですね。
##### 『心の鏡』
いわゆる《超能力》を持った少年少女たちを、「彼らを求める時代」へ、時空を越えて送り込むことを仕事にしている男が主人公。
『イキガミ』のように、主人公は単なる語り部で、超能力者に話の焦点が当たると思ったのですが──。
主人公が出会った少年は、会うたびに口調が変わったり、彼を知る人物に話を聞くとまるで印象が異なったり──そういったミステリアスな部分も面白い。
#### この記事のタグ(偽)
[タイトルそのまま][短編の教科書みたいな一冊][アルジャーノンかわいいよアルジャーノン]