『バクマン。』 76 ページ 「決めギャグとメッセージ」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 14 号)
今回、亜城木夢叶──シュージンが考えた、とっておきの決めギャグが出てきます。
現実世界では、近年のハヤリギャグって、否定的な言葉が多いですよね。自分は嫌いです(キッパリ)。そうではなくて、「ありがとう」「うれしい」「楽しい」──そういった言葉で笑えるなら、それが一番良いのでは?
──あ、「お入りください」「ありがとう」があるか。さすが和子おばちゃんやっ!
テレビ局が争奪戦
服部と港浦は、ソバ屋さんでデートです。逆にオシャレですね(「逆に」ってなんだ?)。
そういえば、服部の食事シーンは、かなり珍しいです。サイコーとシュージンに焼き肉をおごったとき以来でしょうか。──ただ、その時も今回も、服部が食べ物を口にしているコマはない。やはり服部は、リンゴや甘い物・コーヒーだけで生きられるのでは……?
わざわざご飯に引っ張り出してまで「指令」を与える服部に対して、港浦が口答えをしています。なんという命知らずな人でしょうか……。この時の港浦が、また本当にムカつく顔をしています。ソバをすすりながら話すというマナー違反をしているのに、言っていることが正論というところもイライラする。
あの服部にここまでコワイ顔をさせるなんて、港浦くらいでしょう。服部はよっぽど、腹が立ったんでしょうね。
雄二郎が仕事は 大胆なことをする
と評していたとおり、服部はけっこうルール違反スレスレの仕事ぶりです。雄二郎も吉田も反骨精神タップリなわりに、そこまでムチャはしない。ジャンプ編集部の中で、一番の革命家が服部でしょうね。
今のままじゃ そんな続かない…
亜城木夢叶の仕事場に着いた港浦は、さっそく服部からの指示どおりに話しています。アレだけにらまれたら、言わざるを得ない。
細かいことですが──。上で「仕事場ヘ着いて早々に話した」と判断したのは、港浦が上着を着たままだからです。よく見ると、打合せの最中はずっと、港浦は上着を着ている。なんだかこのあたりから、「打合せを早く終わらせよう」という姿勢が見え隠れしているような……。
新妻エイジの話を聞いて、俺達なんて もう眼中にない
、とサイコーは判断する。しかし──、本当に目に入らなければ、ワザワザ人前で言いませんよね。
なんでそんな事
港浦の報告はあまりにもトウトツです(服部に言わされているだけだし)。サイコーがその真意を聞きたくなるのも分かりますね。
考えてみれば、服部の策略はあまりにも気が長い話です。
服部は立場上、亜城木夢叶とは直接話さない。エイジが描く『+NATURAL』を読んで、サイコーとシュージンがやる気を出すかどうかも本人しだいです。今回のエイジの発言も、いくつか細い橋を渡って、サイコーにギリギリ届いた、という感じ。
──なにより、パイプ役の雄二郎と港浦があまりにも使えない、というのが痛いですね。優秀なブレーンが不在であることが、服部と夜神月との差です。服部がジャンプ新世界の神になる日は、いつのことか……。
そんな状況でも、ようやく、サイコーには服部の考えが伝わったようです。ただ、前にも書きましたが、サイコーが頑張ったらアンケート票の順位が上がる──わけでもないところが、モドカシイ……。
えっ それが 決めギャグ?
このページから何度も、決めギャグの「どうだろうか?
」を押してきます。これはズルい! なんだかハマってしまいそうです。
「お笑い」は、本当にムズカシイ。大場さんも「ある程度はウケるしハヤるだろうが、イマイチなギャグ」を必死に考えたはずです。面白すぎても、つまらなくても、ダメなんですよね。
個人的には「どうだろうか?」って子どもにウケそうだと思う。たしかに癖になるんですよ
。ただ、あまりにも日常会話でも 自然に出てくる
のが、やっぱりズルい気がします。
前はあんなに 亜城木ファンって
カヤがあーきとさん
と呼びかける場面には、ドキッとしました。一瞬、カヤがハダカになっているのかと……。髪の毛の具合も、アヤシげでグーです!
こんな「新妻」を放っておいて、違う「新妻」に勝とうとしているなんて、シュージンは罪深い男ですね。
それでやっぱり、このページを見る限りでは、「どうだろうか?」ってイケそうな気がするケド……。