『暗殺教室』 第 12 話 「支配者の時間」
まるで「ヒーローもの」のような扉絵が格好いい!
とうとう『暗殺教室』もバトル・マンガに変身か!? ──と勘違いしてしまいそうですね(※第 1 話の冒頭から戦っていた)。
黒ずくめトリオのなかでも、とくに茅野が新鮮です。茅野が積極的に銃口を向けているポーズは初めて──のはずですよね、自分の記憶が確かならば(信頼率: 0.02%)。
何回 見ても女の子にしか見えない(見ようともしない)体形の渚は、ゴツい銃を持っていて頼もしそう! 案外、E 組を卒業した後は、イリーナと一緒に暗殺稼業を続けるかも?
カルマは あいかわらず危なっかしい感じが良いですね。3 人を撮影したカメラ・マンが、「撮影の フリだけで──って 手榴弾んんん!!!1(←辞世の句)」とか焦っていそう。
本編は表紙以上に衝撃的でした!
なんと、ついに渚が凶暴な表情をして純真な生徒に襲いかかる!! ──か!?(スポーツ新聞風味)
パズルを解くように
私立椚ヶ丘学園理事長
の浅野は、意外にも ごく普通のオトナでした。見た目だけは……。
今のところ、浅野の言う「理想的な比率
」などの考え方は、それほど邪悪ではありません。教育者・兼・経営者なら誰もが思い至るでしょう(やり方がマズいと世間に たたかれるけれど)。
──ここから、どうやってクレイジィな展開に持っていくのか。それが見どころです! 松井優征先生の描く人物だから、浅野の闇も ひねくれているに違いない。
倒すべきは誰か
浅野が言った言葉は、物語の核心にせまりそうです!
世界を救う 救世主と なるつもりが
世界を滅ぼす 巨悪と なり果てて しまうとは
殺せんせーが暗殺者を育てている理由は、地球の滅亡を目論む敵と生徒を戦わせる
ためではないか──、と以前の感想で書きました。もしかして正解かも?
暗殺教室 第 10 話 「プロの時間」 エイリアンを恋人に | 亜細亜ノ蛾
速さより強さ
今回の冒頭を見ての通り、殺せんせーは移動が素早いだけではなく、同時に生徒を指導できるほど頭の回転も速い。
それでも、いきなり難問を出されると「急にボールが来たので」とフリーズ──どころか(文字どおりに)自分で自分の首を絞めてしまう。調子に乗って触手が絡みついた場面も ありました。
過去の弱点を組み合わせれば、「スピードで解決 出来ない問題
」によって殺せんせーの命を奪える可能性が高い。
理事長が、地球の滅亡を回避することよりも学園の合理化を最優先にしている理由は、「いつでも殺せんせーを処分できるから」なのでは……? 今回だって、知恵の輪を投げた直後に銃で倒せたかもしれない。
「知恵の輪で テンパる
」殺せんせーの姿は、ギャグっぽくて笑えたけれど──、致命的な弱点をさらけ出した危機的な状況でもある。
とても乾いた 「頑張りなさい」
の ひと言で、理事長は潮田 渚の心を殺した。殺せんせーの心も傷つけている。
今までだったら「次回で お手入れ完了☆」の展開ですが、浅野には殺せんせーの触手も心も届かないでしょう。まだまだ支配者の圧政が続きそうな予感です。
おわりに
最後のページに「瞬間、心凍って」とアオリ文が書いてありました。でも、元ネタが瞬時に分かる人は減っているのだろうなぁ……(遠くを見る)。
担当の編集者(たぶん)は毎回ノリノリですね! そのうち本当に「明日から■国に出張な! 『愛国●日本』ってハチマキ巻いとけ!」とか言われそう(シャレになってない)。