日の丸構図について
写真の構図は数あるが、いわゆる「日の丸構図」は良くないと言われている。本当だろうか?
たとえば、ウェブ上では悪い写真の例として、この構図が挙げられているのだ。
──あまり深く突っ込まないで流して欲しいが、「日本の隣」では、もっと盛大に「日の丸」構図が嫌われているのでは、と想像する(想像は自由だ)。
ナショナル ジオグラフィック曰く
たまたま(図書館で借りて)手元にある 2 冊の本にも、日の丸構図を避けるように書かれていた。
まずこちらは、人物の撮影について書いてある。
画面中央の配置を避ける
(……)
顔を画面の真ん中に配置したために、頭の上と両脇に余分なスペースができ、足が切れている、といった写真をよく見かけるし、誰でもそういう写真を撮った経験があるだろう。
真ん中に被写体を置いた写真は、たいていつまらない。
『ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方 人物写真 (ナショナルジオグラフィック「プロの撮り方」シリーズ) (単行本)』 p.12
もう一冊は、風景写真における構図の説明だ。
中央の配置を避ける
多くの人が犯すミスの中に、被写体を中央に配置した「日の丸構図」がある。被写体が中央に置かれていると、写真の中心に視線が真っ直ぐに向かうだけで、そこへ至るまでのおもしろ味というものがない。
世界のナショナルジオグラフィックが言うのなら、デタラメではないのだろう。
ナショナル ジオグラフィック 日本版 NATIONAL GEOGRAPHIC.JP
──これまた余談だが、そういえばアメリカの国旗である星条旗のデザインは、構図の「三分割法」(1/3 ルール)と似ている。まぁ、これも流していただくとして……。
それにしても、さまざまな構図があるものだ。いったい、どんな構図が正解なのだろうか。
自分なりの結論は、「構図は どうでもいい。好きなように撮れば良い」である。日の丸でも三分割でも、もっと変わった構図でも良いのだ。
ただし、ちょっと週末の二・三日か、もしくは数か月単位で写真について考える期間をとって、きっちりと構図について考えてみる価値はある。その上で「構図など何でもいい」と言い切れたら、なによりだ。
上の結論と矛盾するようだが、自分はまだ「好きなように撮る」段階ではない。アレコレと構図について迷いながら撮っている。いつかは、構図のワナから脱したい。
──ん、構図のワナとは?