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『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 17 巻 「The last day of president」

ぶどう狩り
(魔王よりも──収穫の時期が気になる?)

「真剣」と書いて「ソード」──じゃなくて、「マジ」な顔をした生徒会長・安形と、同じく気を引き締めた椿との 2 人が表紙の 17 巻です(初っぱなからギャグがすべっている)。

最近はずっと、「ゆるふわ愛され表紙」が続いていました。前巻の『SKET DANCE (16)』も、ほのぼの・ぽいーんな感じ(?)。

本巻では、安形も椿も「これから敵の本拠地に乗り込む……!」というくらいに、余裕のない表情をしている。中身もマジメな話が多そう──に見えますよね。

ところが、安形と椿とでは、真剣さの内容が異なります。安形が椿に期待しているのは、生徒会役員としてだけではなく──(続きはコミックスで!)、というところが笑えます!

いつものように「スケット団が部室でダラダラする話」あり、新キャラ・新展開あり、トリッキィな話もあり──、3 段重ねのピザくらいに盛りだくさんの 1 冊でした。

ここからは、じっくりと 1 話ずつ感想を書いていきます。今回も長いぞ……。

第 145 話 「クエスト・ダンス 旅の始まり」

「扉絵にだまされた!」シリーズです。ただ、扉絵のとおりに格好良く終わった番外編が、かつてあっただろうか……。

ヒメコは破壊力満点 200 点な格好をしています。毎回、彼女はセクシィ担当ですね。でも──、扉のイラストを見て 2 秒で「内容とは関係がないのだろうな」と想像つくことが悲しい。ここで見られただけでもラッキィと思いましょう。

扉絵にはロマンがいるのに、本編では出てこなかったことが残念です。彼女は妖精よりも、大魔法使いのほうが似合いそう。ただ、「何でもあり」の魔法使いが登場したら、収集つかないな……。

内容と扉との差が一番大きかったのは、ボッスンです。番外編で彼が活躍することはあり得ないとしても、ここまでヒドイ扱いなのは予想できなかった! さりげなく、トレードマークのゴーグルすら、ボッシュートンされているし。


最後に「舞踏家」となったサーヤが素晴らしすぎます! この衣装のまま活躍する彼女の姿が見てみたい!

同じことを思ったのか、男子は全員そろって、サーヤの舞踏家を望んでいる。スイッチや椿まで食いついてきたのは、かなり意外です。番外編だから本編とキャラが違うのか、それとも普段から「男子は男子」なのでしょうか。


サブタイトルがついている話だし、ぜひ、続編を書いて欲しいです。1 話完結のスタイルが基本のマンガで、しかも番外編なのに続編がある──というのが意表を突いていて、作者好みだと思う。

たとえば、次回ではあっさりと魔王が倒されていて(あるいは仲間になって)、魔王がいなくなったあとの世界をダラリと描く──とか。面白そう!

第 146 話 「大天使の小さな恋(バラード)」

「コマちゃん」こと森下小麻は、初登場のころから好きです。自分はいまだに、あの 評判がよくない 男と彼女が結ばれたら良かったのになぁ──と思っている。

『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 11 巻 感想・2 : 亜細亜ノ蛾

ただし、小麻と誰かがつきあい始めると、彼女の出番がなくなる(と思う)。それはつらい。でも、このままずっと──「失恋担当」なのも、かわいそうですね。男子には人気があると思うし、いつかは彼女も幸せになって欲しい。


ずっとスルーしていたけれど、ダンテは──『カッコカワイイ宣言! (1)』が絶賛発売中なうの地獄のミサワキャラとカブっている。ビジュアル系の人は、本当にこんな話し方をするのだろうか。

∞(ルシフェル)(33) | 地獄のミサワの「女に惚れさす名言集」
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人物の良いところも悪いところも含めて、ずっと変わらないこと──。そこが『SKET DANCE』の特徴です。小麻も、恥ずかしがり屋のままだし、怪力による(ボッスンへの)被害も変わらない。

ところが今回、淑やかな きょくという言葉に反応した彼女は、いままでにはない一面を見せました。やっぱり──、こわい。彼女のすべてを受け入れられる相手は、登場するのでしょうか……。

第 147 話 「より良い学園作りの為に」

このところ急に、開盟学園高校の時間が流れ始めました。なんだかイヤな予感がしていたのですが──、いまのところ、連載はまだまだ続くようで一安心です。

──と思っていたら、安形とミチルが引退するという。卒業は、学園モノでは避けては通れない。ミチルはともかく(えっ?)、優秀な安形がダブるわけもないですからね……。


あ、そうそう、自分の感想でも本編でもスルーされがちな──ミチルだけれど、イケメンだし・料理はうまいし・意外と気づかいもできる。どうして、ここまでミチルは人気がないのでしょうかね。作者からも、愛されていない感じがする。

自分の容姿に自信を持った態度が鼻に付くミチルだけれど、それはスイッチでも(たまに)あることだしなぁ……。

ミチルの欠点は、欠点がないことだったのかも。


「善し悪しの変わらないことが、その人の個性」みたいなことを上で書きました。椿の場合は、すこしずつ変化しています。だんだんと融通が利くようになっている。これは良い傾向ですね。

そして、良い方向へ変わったキャラと言えば、城ヶ崎です。いつの間にか、「ちょっとこわいけど根はいいヤツ」になっている。

なんと、第 1 話から城ヶ崎は登場しています。よくいる「1 話で消えていく不良」かと思われたのに……。逆に消えたのは、最初は主人公かと思われた杉原です。この作者は、徹底的にアリガチな展開を外してきますね。


ラストは格好良く去る安形──という場面ですが、自分の妹・サーヤと椿との仲は、勘違いしたままでした。頭が良いのに、どこか抜けている。

サーヤに関しては、安形も読者もビックリする展開が、次巻あたりに出てきます。彼女は、兄にそのことを報告したのでしょうかね? 安形にとっては、その人物と椿と──どちらが良かったのだろう。

そして、まさかの急展開になる──。

第 148 話 「The last day of president」

今回の扉絵は、主要キャラが勢揃いでゴージャスです! 面白いことに、メイン・ヒロインのはずであるヒメコよりも、ロマンのほうが大きく描かれている(ベレー帽のせい?)。

スイッチの肩に手を置いている澪呼も、ポイントが高い! そう言えば、彼女が「変身」したのは一度きりで、しかもかなり以前のできごとです。その姿を次に見られるのは、高校の卒業後になりそうな気がする……。

『SKET DANCE(スケット・ダンス)』 第 5 巻 感想・1 : 亜細亜ノ蛾


学校が舞台で誘拐モノとくれば、イタズラなのは見え見え──と思わせないくらいに、緊迫感がある。サーヤの悲痛な叫びも、真実味があります。

じつに『SKET DANCE』らしいトリック満載の話でした。よく 1 話でまとめたな! と感動します。作品の中のでも 15 分以内と時間が制限されていて、これまでにないスピーディな展開になっている。


今回は、安形の頭の良さが上手に表現されています。複雑そうな最初の問題を、ムチャクチャ簡単じゃねえかと即断している。妹のために全力疾走してきて、よく状況が分からないままに問題を見て、この発言ですからね!

一番難しい問題は、何と言っても最後の暗号でしょう。安形に残された時間は 5 分間もなかったけれど、自分には一生かかっても解けない。「パズルは大の得意だ」という人が今回の問題を見たら、どんな評価をするでしょうね。

本当に難解なのは、何が目的でクイズを答えさせたんだ? という疑問です。安形と同じ状況から、今回の問題に何か意味があるかどうかを気づける人は、本当に天才だと思う。

そして──、問題というモノは常に、答える側ではなく──考え出す側が上位です。安形をこんな目にあわせた「犯人」は、安形を超えられたかもしれませんね。

安形は最後に、椿の事 頼んだぜと「犯人」に向かって言う。もうすぐ安形は、別の人物も「犯人」に託すことになる──。

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