空前絶後のトリック『衣裳戸棚の女』

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#### なんてったってトリック
**独創的なトリック**が出てきます。
──というとネタバレのようですが、おそらく、そう聞いていてもトリックを見抜く人は少ないでしょう。
もし、この作品のトリックを見抜ける人がいるとしたら──
* *ワンセンテンス*も読み逃さず──
* *行間*を最大限に補完し──
* 話の*前後関係*を全てつなぎ合わせ──
* *書いてあることと書いていないこと*を見抜ける──
──そんな人でしょう(夜神月とかLとか?)。
きっと、そういう人は『アクロイド~』を前知識なしに読んでも
「──あ、やっぱり」
で終わることでしょう(でもそれって、すごくつまらないぞ!)。

衣裳戸棚の女

photo

著者: ピーター・アントニイ

My rate [stars]

by. labs.hail2u.net/amazon/asamashi/

まさに《独創的なトリック》!飄々とした老探偵の言動も楽しい作品。


トリックばかりではなく、老探偵のユーモアたっぷりの語り口も面白かったです。


#### 若きミステリィ作家へ
これからミステリィ作家を目指す人は、プロ・アマを問わず、ぜひ読んで欲しい作品です。
──渾身の力を込めて編み出した「*自分独自のトリック*」が、『衣裳戸棚の女』とカブってしまわないように(笑)。
というのは冗談ですが、こういったトリックが許される、という*ミステリィの懐の深さ*を知ることができます。
ただ、どう考えても「初めてミステリィを読む人」にこの作品を読ませる、というは、お勧めできないなー……。
それは、『幽々白書』に出てきた「キャベツ畑やコウノトリを信じてる少女に無修正ポ●ノを突きつける」ような行為かと(それもまた一興?)。
#### 投げ捨てるために読む人へ
──と、*賛辞*を並べてみました。決して*厭味*ではなく、asiamothは楽しめました。
前に書いているように、自分は
「やられた!騙された!(*ニヤリ*)」
を言うためにミステリィを読んでいるので。
まぁ、人によっては最後の「種明かし」で本を投げ捨てるかな(笑)。
世の中には「批判、というか悪口を言うために、お金を払って作品を買う」人がいるらしいので、そういった方にもお勧めかと。
ということで、人によっては何通りも楽しめる作品でした。
#### 長門さんも
ああ、そうか。人に勧める場合は
「*長門さんも読んでる*よ」
でいいのか!
[「なに読んでるの? 長門さん」-第6話『孤島症候群』](http://sto-2.que.jp/ndiary/2006/05/200605081.html “「なに読んでるの? 長門さん」-第6話『孤島症候群』”)

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