『イレイザーヘッド』(Eraserhead)
『イレイザーヘッド』は、 デヴィッド・リンチのデビュー作として有名な映画です。
名前だけ知っていましたが、怖そうなので今まで見ていませんでした。で、実際に見てみると──怖かったです(笑)
ジャンルは「ホラー・メロドラマ」と いったところ。なんだそりゃ、と言われそうですが、見れば わかるかと。
とにかく難解、理解されることを拒否している──という評価が多いですが、ストーリィ自体はシンプルに思えます。根は単純なのに「何を考えているか わからない」と よく言われる、自分のような映画ですね(笑……えない)。
- イレイザーヘッド 完全版<ニュープリント・スクイーズ>
- ジャック・ナンス シャーロット・スチュワート アレン・ジョゼフ
- パイオニアLDC 2002-08-23
- 楽天ブックス: イレイザーヘッド
by G-Tools , 2008/01/08
赤ん坊
この映画を語る際、避けて通れないのが「赤ん坊」でしょう。
主人公のヘンリー・スペンサー(ジャック・ナンス)と、恋人のメアリー・エックス(
シャーロット・スチュアート)との間にできた(?)、名も無き赤ん坊。
──この子が恐い! 恐いし、生理的に受け付けない感じ。
明らかにヒトの子としては異常な容姿なのですが、主人公は とくに気にしていないのもまた、怖い。
さらに、本作が作られた 70 年代の技術で、どうやって この子を撮影できたのか、疑問なのです。かなり動きリアルだし、それに当時のリンチは資金難だったはず。
──ひょっとして、本物の……。
不気味な音楽
この映画で特徴的なのが、背後に流れる音声・音楽ですね。
絶えず流れる風の音、ノイズ、そして赤ん坊の泣き声(鳴き声?)──。どれも不気味なのに、不思議と聞き入ってしまいます。「心地よい」と「不快」の中間点のような音。
あと、途中で(唐突に)流れる挿入歌が素晴らしい! 映像は やっぱり奇妙(頬にコブがある女性が内臓らしきものを踏みつぶしている)なのですが、この歌を聴くと なんとなく何でも許せてしまう。
リンチの作品は、どれもサウンドトラックが抜群ですが、デビューから凄かったのですね。
まとめ
まずは、見てみればいいと思います。
──それを言っちゃあ、という感じですが、本作ほど語って面白さを伝えるのが難しい作品もないかと。
あと、DVD 特典で日本で公開した当時の宣伝が見られるのですが、「『ツイン・ピークス』の謎を解く!」みたいな宣伝文句は、ちょっと詐偽 臭いなぁ、と思いました。「~の原点に迫る」なら わかるけど。
ああ、『ツイン・ピークス』が見たくなってきたな……。まずはドーナツを買いに行くか。「月のない闇夜のようなブラック・コーヒー」もね。