ダークナイト
今日(2008/08/09)公開されたばかりの『ダークナイト』(監督: クリストファー・ノーラン)を見てきました! 最高に面白かったです。
大の大人を 152 分間(!)も狭いシートに押し込めて、それでいて大満足で帰らせる──。そのくらいのパワーがある映画でした。
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by G-Tools , 2008/12/09
タイトルに「バットマン」が含まれていないことと、ジョーカーが登場することから、「バットマンが主役か、ジョーカーが主役か分からない」という内容を予想していました。
しかし意外や意外、ノーマークだった「正義感の検事」も主役のひとりと見てもおかしくない話です。さらには、数少ないバットマンの味方である警部補も主役級。
それくらい、主要人物たちは全員、主役を張ってもいいくらいの存在感でした。
アクションもすごい! バットマンは銃に頼らず、バットスーツもほぼ防御のために着ているだけで、下は己の肉体のみ。そのため、徒手空拳が中心。けっこう、バットマンが殴られたり投げられたり、犬に噛まれたり(笑)するので、痛さが伝わってきます。
おなじみのバットモービルが登場すると、一変して大迫力のカーチェイス! さらに、この車両は後半で──。おっと、続きは映画館でどうぞ……(バレバレの画像を貼っておいてなんだけど)。
登場人物について
闇に紛れて悪と戦うバットマンは、昼間は大富豪のブルース・ウェイン。彼を演じるクリスチャン・ベールは、もう、憎たらしいほどのハンサムで上等なスーツが似合い、まるで「おれはバットマンを見に行ったと思ったら、いつのまにか 007 になっていた」感じ。
対するジョーカーはヒース・レジャーが熱演。狂喜して凶器で殺す狂気の男ながら、ときどき子どものような表情を見せるのが印象的でした。テロ行為をたいした目的もなく行い、金に執着せず、仲間も平気で殺す……。永久に架空のキャラクタでいて欲しい存在です。
「暗黒の騎士」(ダークナイト)・バットマンと対になる「光の騎士」(ホワイトナイト)、ハービー・デント検事はアーロン・エッカートが好演。彼の「いいひと」っぷりは、見ていて涙が出てきます。そしてその顛末(てんまつ)も──。
さらに、ゲイリー・オールドマンが(いつもの)異常さを抑えて演じた、ジェームズ・ゴードン警部補にも注目。彼の演技力ならジョーカーでもおかしくないのに、地味な配役だな──、と思っていると、かなり驚かされます。
この 4 人が主人公の話を、ぎゅっと濃縮して一本の映画にまとめた、と考えると、よく 2 時間半で済んだものです。本当、退屈な場面がありませんでした。
ところで、ヒロインのレイチェル・ドーズ(マギー・ジレンホール)は──。「(略)いつの間にか『スパイダーマン』になっていた」と言えば、なんとなく察してもらえるでしょうか……?
まとめ
またいつものように、1 回の記事では書ききれないくらい、言いたいことが多くある作品でした。
自分は、亡くなってからその人を高く評価する態度は嫌いです。ゴッホを例に挙げるまでもなく、「生きているうちに評価しろよ!」と。
しかし、その主張を曲げてでも、ヒース・レジャーのジョーカーは素晴らしかった! と評価したくなります。まさか、ジャック・ニコルソンに勝るとも劣らないジョーカーが現れるとは……。それだけに、彼の死は、本当に惜しいですね。
そういえば、もう 20 年近く前の映画である『バットマン』を見た人には、ニヤリ、とするシーンがラスト付近でありました。バットマンとジョーカーが高層ビルで戦い、そして──というところ。まさに「2008 年版のバットマン」を象徴する戦い方でした。
コメント
バットマンが好きな方ならハービー・デントという名前を
聞けばツーフェイスということがすぐわかるので、ノーマークではなくなにか劇中で展開があるのかなとおもっていたの
ですが、あっけなくツーフェイス誕生と死をみることになってしまい。
ちょっとうれしくもありがっかりもありといったところでしょうか。
退屈な場面もちょっとばかりあってか、、途中眠くなった
ところもあり、、この上映時間はもう少し詰めることもできたのでは感じてしまいました。
そうそう、じつは、自分は原作コミックも前作の映画も見ていないんですよ。そういう視点から書いた感想、と注意書きを入れるべきでしたね。
たしかに、やや冗長なところはありましたが、単純に時間だけを切り詰めるために削って良いシーン、ってあんまりなかったような……。