バクマン。 #105-1 「不良品とアタリ」 保証人とママの絵

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『バクマン。』 105 ページ 「不良品とアタリ」 (週刊少年ジャンプ 2010 年 46 号)

Face Face Face
(ゴッホの『ひまわり』よりも──貴重な絵たち)

珍しく、「ジャンプ」全体の感想を書いたので、時間があったらどうぞご覧ください(現代語訳: 読め)。

2010 年 46 号の感想 – 亜細亜ノ蛾 – ダイアリー

このようにほかのマンガの感想を書いてみると、異常にすらすらと「ペンが進む」──実際は「キーボードが高速でうなる」ことが楽しいです(ッターン!)。テキトーな文章をでっち上げるのは、得意ですからね。テキトーな人生を送っているから……。

そこで気がついたことは──、長いこと感想を書き続けている『バクマン。』・『HUNTER×HUNTER』・『SKET DANCE』は、ほかのマンガとは読み方が違ってきました。「感想を書くために読む」みたいになっている。これは、映画を観る場合も同じです。

作家も、「作品のために行動する」ことが多くなるのでしょうね。そのせいで、話を作ったり絵を描いたりすることが、だんだんと楽しくなくなる──。そんな人も多いのでは?

白鳥がそうならないよう、祈るのみです……。

惜しかったなあ~

先週号の最後を見ると、まさかの『フランダースの犬』オチになるかと思われた白鳥ですが──、意外と元気そうですね。白鳥もピースも、外で寝るのは初めてだろうから、つらかっただろうに。

これだけ切羽詰まった状況でも誰かに連絡しないところを見ると、白鳥には親しい友人がいないようです。お金持ち同士で、家族ぐるみの付き合いがあっても良さそうなのですが……。

ちょっと違う シリーズ

面白い格好のまま、イスに乗って転がってくるシュージンが笑えます。ヘンなポーズと変顔は、サイコーの専売特許じゃなかったのか。

シュージンによると、PCP の 3 人は、そういう奴が いるらしいといった認識とのこと。これだけ連載が続いているのだから、毎回のように「完全犯罪」をこなしているはずなのに、この存在感のなさは不思議です。

クラスメイトからすれば、明知が騒いでいたのは、狂言と思われているのかも? (一部)モデルとなった岩瀬と同様に、明知は「かわいそうな姿」が似合いそうだなぁ……。

「これは PCP じゃない」

このページの 1 コマ目に出てくるサイコーは、となりのページにいるシュージンと対になっています。右のページからずっと続く「右から左へ」という絵の流れを、ここでいったん「左から右へ」と変えている。こうやってリズムを取っているわけですね。

『バクマン。』はセリフが多い。それなのに読みやすいのは、コマの流れにメリハリがあったり、キャラクタに特徴があったり、人物や作品を「アイコン」で示したり、さまざまな工夫がなされているからです。

サイコーは話を作る基本を分かっている。きっと、上の行で書いたような、流れを考えたコマの運び方も感覚でつかんでいるはず。

そういった工夫が足りない某・マンガは、無神経に場面がコロコロ変わって、「何が何だかわからない」ことになる──ってばよ!

もう 12 月だもんな~

貧しいし寒そうだけれど、楽しそうな食事の風景です。でも、ピース(犬)に人間の食べ物を与えるのは、良くないぞ。

マンガにはそれほど詳しくなさそうな白鳥でさえ、女の子の家に 居候する展開はありがちだと言っている。ここがなんだか面白かった。現実世界ではあり得ない展開──と思いきや、意外と多く見られたりする(それ、「ヒモ」だから!)。

大好きなマンガ『ギャラリーフェイク』に、女性の家を転々とするハンサムで貧乏な絵描きが出てきます。なんだか、いまの白鳥と状況が似ている。

『バクマン。』の掲載誌が「週刊少年ジャンプ」じゃなかったら、白鳥がヒモになる展開になっていたかも?

何してるの シュン

この白鳥の母親はひどいですね!

普通、自分の息子がママの絵を描いて持ってきたら、感動して泣きながら頭をなでてあげる──まではいかなくても、喜ぶものでしょう。

あなたの態度こそ、恥ずかしい!

白鳥は、授業中は ノートに落書き ばかりしているのに、成績は 特別悪くないとのこと。これも普通に受け取れば、それだけ「頭が良い」ことが分かる。

母親の性格をここまでゆがめた原因は何か──それは分かりませんが、いつか白鳥の良さが母親にも受け入れられるでしょうかね。