バクマン。 #128-1 「似顔絵とひやかし」 中井 100% と専門学校

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『バクマン。』 128 ページ 「似顔絵とひやかし」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 19 号)

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今回も驚きの展開でしたね! まさか──。

──えー、『バクマン。』の感想記事の途中ですが、ここで臨時ニュースです。今週号の『こち亀』には「宇宙戦艦ヤマト」──にそっくりな、「宇宙戦艦ムサシ」が出てきました。その武蔵を見た両津勘吉のセリフは、下のとおりです。

なぜ今年 ヤマト…

ブームに 乗る時期 見誤って いないか…

言うまでもないことですが、昨年 12 月に公開された某ムタクさん主演の映画は、まだ DVD/BD が発売されていません。今年・2011 年の 6 月に発売の予定です。キムタ某さん、広報のみなさん、ブームを勝手に終わらされないように、宣伝をがんばってくださいね!

ということで、各業界にサプライズを提供し続けるのは、『バクマン。』だけではなかったのですね。さすが大先輩マンガっス!

あと 15 分はある

2 週にわたって新年会が続いて、意外でした。一年に一度のイベントであろうと、容赦なくバッサリとカットするのが、この作品の常だったのに……。

どうせ行事を描くなら、真城家・高木家のクリスマスが見たかったです。白鳥家にシュンが たまに顔を見せて、母親と少しだけ和解をする──とかね。そういう ほのぼのした話が好きです。

または、シュージンとカヤの家族計画とか(台なし)。


作中の人物よりも事情をよく知っている読者からすると、「中井さん 100%」ってすごくイヤなフレーズに聞こえてしまう。「リンゴ果汁 100%」とか『いちご100%』との違いが すさまじい。

ところが──、福田真太は中井の名前を聞いて、「恋する乙女」みたいな表情をしていて笑えます。そんなに中井のことが好きだったのか、福田……。いや、ただ単に彼は、面倒見が良いだけだと思いますけどね。

担当の小杉さんに 聞けば

「伝説のスーパーアシ」といえども、小杉のような新人の編集者は知らないようです。だから「伝説」──つまりは「昔の人」なのか……。

その中井巧朗の伝説にしても、ちょっとした「事情通」が話を大げさにして広めたのかもしれませんね。たとえば、誰が描いたか分からない上手な背景も、すべて中井の作にしたりして。

本当に中井の画力は優れていたから良いけれど、マンガ業界には「作られた伝説」が多そうな気がします。「鳥山明先生と愛知県と空港との素敵な関係」とか。


亜城木夢叶の 2 人だけで中井の近況を聞いていたら、「中井さん……」と つぶやいて終わり→食べ物を取りに行く→から揚げ うめぇwww ──だったでしょうね(そう言えば 2 人の好物を知らない)。

小杉にしても、自分の担当している作家がチーフ・アシを突然 解雇したのに、くわしい状況を知りません。──ちゃんと、代わりのチーフを探しているのだろうか……。

そのような冷たい人たちの中、速攻で中井に電話をするところが、じつに福田らしい。普段から身近な人間の面倒を見ているのでしょう。そりゃ、彼女を作るヒマなんて ないわけだ。

話すことは ない

これが、「伝説」だった男の なれの果てか……。

インターネット・カフェで一夜を過ごしたことは、一度だけあります。いまから 10 年以上前、ネットで知り合った東京の女性(同居中のカレシあり)のところへ無計画に行き、終電を逃したという……。初めての体験は面白かった(ネカフェで朝を迎えたこと)。

何でも経験してみたほうが良いとは思いますが、インターネット・カフェなどで寝泊まりすることは、人生で一度だけ経験したら十分ですね。何日もあの場所で過ごすなんて、考えられない。

──あ、時期的に不謹慎な話題だな……。


電話を切られて開いた口がふさがらない福田は、なんだか「逆・作画崩壊」しています。絵柄が妙にスタイリッシュ! 以前から福田は、場面によってコロコロと絵が変わっている。

そのうち福田が、何十頭身あるか分からない『BLEACH』の月島みたいに ならないか、心配です。念能力(by. 『H×H』)の限界を超えた「何でも描けるペン」を具現化しそう。

アシスタントのくち

いろいろあったけれども、終わってみれば、相田が言うように「また中井が問題を起こした」の一言で片付けられる。そして、ほかの場所でも働けない。──悲しいけれど、こういったことは、社会のあちこちで見られることですね。

中井はクビになってから、すぐに就職するための面接を受けていたようです。思いの外 やる気があって、感心しました。まさか、中井を見習う日が来るとは……。

彼が面接で落とされた理由は、何だったんだろう? まさか、初対面の人間に「女性好き」がバレるとは思えない。専門学校の講師ともなれば、画力だけではなく、会話力が要求されるから──でしょうか。


問題を 起こしすぎだと言いながら去っていく相田のことを、中井並に問題児な亜城木は、どんな気持ちで見送ったのでしょうか……。自分たちのことを客観視できるシュージンはともかくとして、サイコーは完全に他人事として聞いていたはず。

そのサイコーが中井を自分たちの仕事場に呼ぶ可能性を、察しの早いシュージンは見抜いています。──もしかして、亜城木の仕事場に加藤が来たのは、この展開の伏線だったのか?

このブログでは、「男性限定で不幸の嵐を呼ぶ女」として加藤奈津実を(面白おかしく)恐れていますが、今回ばかりは彼女がいて良かったのかもしれません。いまの中井を見たら、外見だけではなく中身にも、サイコーは幻滅してしまいそう。

また田舎に 帰ったんじゃね?

珍しく他人のことでサイコーが怒っている。たしかに、ちょっとシュージンの態度はクールすぎますよね。「同じ釜の飯を食った仲」ではないから、差がつくのは当たり前ですケド(マックって釜あったっけ?)。

亜城木夢叶のコンビは、ほかの作家との結びつきをブチブチ切りまくっている。でも、どちらかと言うと「人見知りするサイコー」のほうが他人とよく話していて、「気配り上手なシュージン」は蒼樹紅とだけ仲良くしている──、という印象です。

今回の新年会でも、よく見ると、シュージンは ほとんどサイコーとしか話していない。エイジは、シュージンともっと話したかったのでは──と思いました。

読者のイメージからすると、新妻エイジが「亜城木先生」と言った場合は、ほぼサイコーのことを指している──と思いますよね。しかし、エイジが亜城木作品で好きなのは、絵ではなく話です。つまり、シュージンだけを認めている。


七峰は、すっかり毒が抜けている感じですね。以前のように猫を被るでもなく、毒づくでもなく、自然体でいる。すっかり「いいヤツ」です。

この「マンガ新世界の神──には まだなれない男」は、福田たちのように「準レギュラ扱い」になっていくでしょうね。彼が好きな自分には、とても残念です。もっと顔芸が見たかった!

中井も、過去の人になっているかと思いきや──。