『バクマン。』 146 ページ 「本番と腹の虫」 (週刊少年ジャンプ 2011 年 40 号)
今回のラストは、サイコーと七峰が、自分の持ち味を十二分に出していて笑えました。
「──七峰透はともかく、サイコーも?」
という人のために、「笑いどころ」を書いておいたので、サイコーを見る時の参考にしてくださいね。──こんなことばかり書いていると、ファンから■されそうだなぁ……。
本当に 申し訳ない!
東が頭を下げているのは、サイコーではなく、川口たろうに対してでしょうね。そして、川口の遺志を継ぐと決めた、かつての自分にも謝っている。
ただ、東は自分を追い込みすぎだと思う。簡単に言えば、「いい人すぎる」んですよね。だから他人に利用される。
サイコーの超テキトーな応援に笑いました! 彼の真骨頂ですね! 実力を認めたライバル以外には、0.01mg も興味がないのだろうなぁ……。
サラッと流し読みしている読者には、「事情を知らないサイコーに、東が会社のことを話す直前」と勘違いするでしょうね。
SHINJITSU.CO のことをサイコーは知っていて、その上で東に頑張ってください
(笑)と言える神経が すごい。「勝者の上から目線」であることも、まったく意識していないと思う。
こちらからの 提供は 終わりにします
サイコーに負けず、七峰も本領を発揮しました。
この「リストラ宣言」を自分で やるところが、いかにも七峰らしい。普通なら社員の誰かに任せそうです。ところが、喜んで こなしている。
よく考えると
なんて、よくも白々しく言えたものですよね! 彼の本性を知っている者なら、あきれて物が言えません。しかし、七峰の「猫の皮」を見抜けない人なら、だまされるよなぁ……。
この計画の全容は、響も知らないのでしょう。彼が知って反発したところで、代わりはいくらでもいるだろうし。
16 人の才能は 本物だと
ゆがんだ性格のために、表情まで醜く変形する七峰──という場面ですが、なんだかデフォルメが効きすぎて、おもしろキャラクタになっている。歯をむき出しにして、まるで齧歯(げっし)類みたい。
こういうシーンでは、七峰の隣に「かわいい──だけが取りえ」の美女でもいると、より しっくりと来ます。そう言えば、大場・小畑コンビの作品では、そういうキャラが出てきませんね。『DEATH NOTE』に出てきたギャングのボスも、男連中ばかり引き連れていました。
もしかして: 大場つぐみさんは、
──いやいや、そもそも少年マンガで「美女を はべらせているボスキャラ」なんて、あまり見ませんよね。「侍らせる」という言葉自体も通じない。
この場面では、七峰の無慈悲さよりも、東の見苦しさが目についてしまいます。「利用されている」と思い知らされた腹立たしさと、生活への不安が ごちゃ混ぜになっている。みっともない──と思ってしまう。
より残酷なのは、この東への仕打ちは、七峰にとって なんの意味もないところです。「すべては東への報復だった」──わけでは全然ない。ただたんに、コマとして利用しただけです。
「企業では よくあること」だけれど……。
真城先生 らしくもない
七峰は、予測不可能の自体だったと東には話していたのに、サイコーには自分の気持ちも計画もすぐにバラしてしまう。あふれんばかりの「亜城木先生に認められたい欲」が表われていますね。
最初から七峰は、自分自身の絵で亜城木夢叶に勝つつもりでした。その点だけはマンガ家らしい。
また、あくまでも自分の手でライバルを倒す──という少年マンガ的な展開とも思えます。より強い「仲間」の力を主人公が借りるのは、日常的なことですからね。弱い仲間は取り残されていく。
──ヤムチャのことかーーーっ!!!
ただ、社長としてビジネスに徹しきれない面は、今後の七峰にとって、プラスになるのかマイナスになるのか──。
非情さではサイコーを・計算高さではシュージンを、すでに七峰は追い抜いている。あとは肝心のマンガも、亜城木を抜くだけです。
